- サービス残業の違法性
- サービス残業を強いられた時の対処法
- 労働環境が良い会社の見つけ方
- 転職を成功させるためのコツ
サービス残業と上司の責任、現状を正しく理解しよう
「これくらい皆やっているから」という雰囲気で、サービス残業が当たり前になっていませんか。まずはその現状が正しいのか、具体的には以下の項目について解説します。
- サービス残業は違法行為にあたる
- 上司の指示は責任逃れの可能性がある
- 会社の体制そのものが原因の場合もある
サービス残業は違法行為にあたる
給料が支払われない残業は、法律で禁止されている立派な違法行為です。たとえ1分でも、会社の指揮命令下で働いた時間には賃金が発生します。
「研修だから」「自主的な勉強だから」といった理由でごまかされるケースもありますが、会社に残って仕事をするように指示されたり、やらざるを得ない雰囲気だったりすれば、それは労働時間と見なされます。当たり前だと思わず、まずは「おかしいことなんだ」と認識することが大切です。
上司の指示は責任逃れの可能性がある
「みんなやっているから」「もう少し頑張ってほしい」といった上司の言葉で、サービス残業をしていませんか。その指示は、上司が自分の評価や部署の予算を守るため、責任を部下に押し付けている可能性があります。
上司個人だけの問題ではなく、その上の役職者や会社全体の方針が影響していることも少なくありません。上司の指示だからと鵜呑みにせず、なぜそのような状況になっているのか、一歩引いて考えてみることも必要です。
会社の体制そのものが原因の場合もある
慢性的な人手不足や、昔からの「残業は美徳」といった古い体質など、会社の文化や体制そのものがサービス残業の根本的な原因となっているケースも多いです。この場合、一人の社員や一人の上司が変わっても、状況が改善するのは難しいかもしれません。
もし、会社全体にサービス残業が蔓延している雰囲気を感じたら、それは個人の努力で解決できる範囲を超えている可能性があります。自分の頑張りだけではどうにもならない問題もある、ということを知っておきましょう。
サービス残業を強いられた時の具体的な対処法
サービス残業がおかしいと分かっても、どう行動すれば良いか分かりませんよね。具体的な対処法について、以下の通り解説します。
- 残業した証拠を記録しておく
- 社内の相談窓口を利用する
- 労働基準監督署に相談する
残業した証拠を記録しておく
もしもの時に備えて、客観的な残業の証拠を集めることが重要です。証拠があれば、会社に賃金を請求したり、公的機関に相談したりする際に、自分の主張が認められやすくなります。
例えば、タイムカードを毎回事前にスマホで撮影する、業務日報に正確な退勤時間を記録する、パソコンのログイン・ログオフ時間の記録を保存するなど、具体的な行動を心がけましょう。上司からの残業指示がメールやチャットで来た場合は、その文面も大切な証拠になります。

社内の相談窓口を利用する
多くの会社には、人事部やコンプライアンス部門など、従業員からの相談を受け付ける窓口が設置されています。まずは社内の正式な窓口に相談してみましょう。
会社として問題を認識し、改善に向けて動いてくれる可能性があります。相談する際は、いつ、誰に、どのような指示で、どれくらいの時間サービス残業をしたのか、記録しておいた証拠をもとに具体的に伝えることが大切です。
労働基準監督署に相談する
社内の窓口に相談しても改善されない、または相談しづらい雰囲気がある場合は、国の機関である労働基準監督署に相談するという選択肢があります。労働基準監督署は、会社が労働基準法などを守っているかを監督する場所です。
匿名での相談も可能で、相談内容に応じて会社への指導や調査を行ってくれることがあります。自分一人で会社と戦うのは心細いですが、公的な機関が味方になってくれると思えば心強いはずです。
サービス残業のない職場へ転職するメリット
今の職場で状況が改善しないなら、転職も有力な選択肢です。環境を変えることのメリットは、以下の通りです。

健全な労働環境で心身共に健康になる
サービス残業がなくなれば、十分な休息と睡眠時間を確保できます。それにより、これまで溜まっていた心と体の疲れがリセットされ、心身の健康を取り戻せるでしょう。
仕事へのモチベーションも自然と湧いてきて、前向きな気持ちで毎日を過ごせるようになります。健康は、何をするにも一番大切な資本です。
正当な評価と給与を得られる
働いた分だけきちんと給料が支払われるのは、当たり前のことです。サービス残業のない会社に転職すれば、その当たり前を取り戻し、仕事への対価を正当に得られるようになります。
頑張りが給与や評価に正しく反映されることで、仕事への満足感ややりがいも大きく向上するでしょう。自分の働きが認められる喜びは、次の成長への大きな力になります。
プライベートの時間を確保できる
残業がなくなれば、仕事終わりの時間を自由に使えるようになります。友人と食事に行ったり、趣味に没頭したり、新しいスキルを身につけるために勉強したりと、自分のための時間を大切にできるようになります。
仕事とプライベートのバランスが取れる「ワークライフバランス」が実現することで、人生全体の満足度が大きく向上するはずです。
サービス残業のない職場へ転職するデメリット
転職には良い面だけでなく、注意すべき点もあります。ここではデメリットについても正直にお伝えします。具体的には以下の通りです。
- 一時的に収入が不安定になる可能性がある
- 新しい職場環境に慣れる必要がある
一時的に収入が不安定になる可能性がある
転職活動中や、会社を辞めてから次の仕事が決まるまでの期間は、収入が途切れてしまうことがあります。転職活動中の収入面のリスクを理解し、ある程度の貯金をしておくなど、計画的に進めることが大切です。
ですが、長期的に見れば、サービス残業で失っていた時間と正当な給与を取り戻せるため、プラスになる可能性が高いでしょう。
新しい職場環境に慣れる必要がある
転職すれば、仕事内容や人間関係、会社のルールなど、すべてが新しくなります。新しい環境への適応には、時間と努力が必要になることを覚悟しておきましょう。
最初は戸惑うこともあるかもしれませんが、新しい環境は新しい学びや出会いのチャンスでもあります。分からないことは素直に質問し、積極的にコミュニケーションを取る姿勢が、早く職場に慣れるためのコツです。

労働環境が良い会社へ転職を成功させるコツ
せっかく転職するなら、二度と同じ失敗はしたくないですよね。労働環境が良い、いわゆる「ホワイト企業」を見つけるためのコツは、以下の通りです。
- 自分の希望条件を明確にする
- 求人票の労働条件を細かく確認する
- 面接で労働環境について質問する
- 企業の口コミサイトを参考にする
自分の希望条件を明確にする
まずは、自分がどんな働き方をしたいのかをはっきりさせることが大切です。給与、休日、勤務地、仕事内容など、譲れない希望条件に優先順位をつけることから始めましょう。
「残業は月20時間以内」「完全週休2日制」など、具体的な条件を書き出してみるのがおすすめです。軸がはっきりすれば、求人を探す際にも迷いにくくなります。
求人票の労働条件を細かく確認する
求人票を見るときは、給与の項目を特に注意深く確認しましょう。「固定残業代」「みなし残業代」といった記載がある場合、一定時間分の残業代が給与に含まれていることを意味します。「みなし残業代」の記載を必ず確認し、何時間分の残業が含まれているのかを把握しておくことが重要です。
また、年間休日数や福利厚生などもしっかりチェックし、自分の希望と合っているかを見極めましょう。
面接で労働環境について質問する
面接は、自分をアピールするだけの場ではありません。企業を見極めるチャンスでもあります。残業時間の実態や、評価制度、職場の雰囲気など、気になることは遠慮せずに質問しましょう。
例えば、「社員の方の、1日の平均的な残業時間はどれくらいですか?」のように、聞き方を工夫することで、企業のリアルな姿を知ることができます。質問への回答に誠実さが感じられるかどうかも、良い会社を見分けるポイントです。
企業の口コミサイトを参考にする
実際にその会社で働いていた人や、現在働いている人の声が聞ける「企業口コミサイト」も貴重な情報源です。リアルな働き方を知るために、積極的に活用しましょう。
求人票だけでは分からない、職場の雰囲気や人間関係、良い点・悪い点などを知ることができます。ただし、あくまで個人の感想なので、複数の口コミを参考にして総合的に判断することが大切です。
転職の悩みをプロに相談して解決
一人で転職活動を進めるのが不安なら、転職のプロである転職エージェントに相談するのがおすすめです。具体的には以下のメリットがあります。
- 客観的なアドバイスをもらえる
- 書類選考や面接の対策をサポートする
- Zキャリアのエージェントに相談してみよう
客観的なアドバイスをもらえる
転職エージェントは、多くの求職者をサポートしてきた転職のプロです。自分では気づかなかった強みや適性を見つけ出し、プロの視点で強みを発見できることがあります。
どんな仕事が向いているか分からない、自分の市場価値が知りたい、といった悩みに対しても、客観的なデータや経験に基づいてアドバイスをくれます。
書類選考や面接の対策をサポートする
履歴書や職務経歴書の書き方、面接での受け答え方など、選考を通過するための具体的なサポートを受けられます。選考通過率を上げるためのノウハウを教えてもらえるのは、大きなメリットです。
企業ごとに合わせたアピール方法や、よく聞かれる質問への対策などを一緒に考えてくれるので、自信を持って選考に臨むことができます。
Zキャリアのエージェントに相談してみよう
サービス残業や上司との関係で悩み、今の職場に限界を感じているなら、一人で抱え込まずにZキャリアにご相談ください。
「転職した方が良いのか分からない」という段階でも全く問題ありません。まずはキャリアのプロに話を聞いてもらうことで、自分の状況や気持ちが整理できるはずです。悩んだらまずZキャリアに相談し、より良い未来への第一歩を踏み出しましょう。