「高校を卒業したら働きたいけど、就職活動っていつから、どうやって進めるの?」
「周りが動き始めているけど、何から手をつければいいか分からない…」
高校生の就職活動(就活)は、大学生とは少し違う進め方やルールがあります。
初めての就活は不安でいっぱいかもしれませんが、基本的な流れとポイントさえ押さえておけば大丈夫!
この記事では、高卒の就職活動のスケジュールや、知っておきたいルール、やるべきことなどを、分かりやすく解説していきます。
この記事を読んで、自信を持って就職活動の第一歩を踏み出しましょう!
高卒就職活動の基本的な流れ
高校生の就職活動は、だいたい高校3年生の春から始まり、秋にかけて選考が進むのが一般的です。
まずは、全体の流れをイメージしてみましょう。
準備期間(春ごろ〜): 先生への相談、自己分析、情報収集
求人票公開(7月1日〜): 会社からの募集案内をチェック
職場見学(夏休み中心): 会社の雰囲気を知る
応募開始(9月5日〜): 学校を通じて書類を提出
選考開始(9月16日〜): 筆記試験や面接
内定・入社準備(秋〜): 内定後の手続き、社会人準備
それぞれのステップで具体的に何をするのか、もう少し詳しく見ていきましょう。
まずは準備からスタート(春ごろ)
高校3年生になったら、いよいよ就職活動の準備期間です。
- 先生に相談する: まずは進路指導の先生や担任の先生に、「就職したい」という意思を伝えましょう。今後のスケジュールや、やるべきことを教えてくれます。
- 自分を知る: 「どんな仕事に興味があるかな?」「何をしている時が楽しいかな?」など、自分の好きなことや得意なことを考えてみましょう。これが仕事選びのヒントになります。
- 情報収集: 世の中にどんな仕事があるのか、求人情報サイトを見たり、身近な大人に話を聞いたりしてみましょう。
会社からの募集案内(求人票)が公開(夏休み前)
7月1日になると、高校生向けの求人、つまり会社からの募集案内(求人票)が一斉に公開されます。
- 求人票とは?: どんな仕事内容か、お給料はいくらか、どこで働くのか、など、会社で働くための大切な情報が書かれた書類です。
- どこで見られる?: 学校の進路指導室などで見ることができます。先生が、あなたに合いそうな求人票を紹介してくれることもあります。
- 見る時のポイント: 仕事内容、勤務地、休日、給料などをしっかりチェックしましょう。分からない言葉があれば、先生に質問することが大切です。
どんな会社かよく知ろう(夏休み)
夏休みは、気になる会社を実際に見てみる「職場見学」に参加する絶好のチャンスです。
職場見学のメリット:
- 会社の雰囲気が分かる
- 実際に働いている人の様子が見られる
- 仕事内容への理解が深まる
- 入社後の「思っていたのと違った…」を防げる
参加方法: 基本的には学校を通じて申し込みます。興味のある会社があれば、先生に相談してみましょう。積極的に参加して、自分に合う会社かどうかを肌で感じてみてください。

いよいよ応募!(9月~)
職場見学などを通して「この会社で働きたい!」という気持ちが固まったら、いよいよ応募です。高校生の就活では、9月5日以降に応募が始まります。(※日付は目安)
- 応募書類の準備: 会社に提出する「履歴書」などを作成します。誤字脱字がないように丁寧に書き、必ず先生にチェックしてもらいましょう。自己PRや志望動機は、自分の言葉で正直に書くことが大切です。
- 応募方法: 基本的に、学校を通して応募書類を提出します。自分で直接会社に送るわけではないので注意してください。
ドキドキの選考(9月中旬~)
応募書類を提出したら、次は会社の選考が始まります。選考は9月16日以降に開始されるのが一般的です。(※日付は目安)
- 選考内容: 会社によって様々ですが、主に以下のようなものがあります。
- 筆記試験: 一般常識や簡単な計算問題など。
- 適性検査: あなたの性格や考え方が、その仕事や会社に合っているかを見る検査。
- 面接: 採用担当者と直接話をして、あなたのやる気や人柄を伝える場。一番重要視されることが多いです。
- 面接対策: 面接は誰でも緊張するもの。事前に先生に協力してもらって練習しておくと、自信を持って臨めます。「なぜこの会社で働きたいのか」「高校で頑張ったこと」などを自分の言葉で話せるように準備しておきましょう。
応募(9月5日〜)
- 履歴書などを準備
- 学校の先生にチェックしてもらう
- 学校を通じて会社に提出
選考(9月16日〜)
- 筆記試験や適性検査を受ける
- 面接を受ける(複数回の場合も)
- 結果を待つ
内定(選考後)
- 会社から合格(内定)の連絡
- 入社の意思を伝える
- 入社に向けて準備開始
内定、そして入社準備へ(秋以降)
選考に合格すると、会社から「内定」の連絡がきます!内定とは、「卒業したら、ぜひうちの会社で働いてください」という約束のことです。
- 内定後の手続き: 内定をもらったら、入社に必要な書類の提出などがあります。学校の先生の指示に従って、きちんと手続きを進めましょう。
- 入社までの準備: 残りの高校生活を楽しみながら、社会人になるための準備も少しずつ始められると良いです。例えば、基本的なビジネスマナーを本で読んでみたり、早寝早起きの習慣をつけたりするのもおすすめです。
知っておきたい高卒就活の特別ルール
高校生の就職活動には、大学生や社会人の転職活動とは違う、独自のルールがいくつかあります。
これは、生徒が学業に専念しながら、安心して就職活動を進められるように作られたものです。
基本的なルールを知っておきましょう。

就職先は学校の先生と一緒に探すのが基本
多くの高校生は、学校の紹介(学校斡旋) を通じて就職先を探します。
- 学校斡旋とは?: 学校が、企業から集めた求人票の中から、生徒一人ひとりの希望や適性に合った会社を紹介してくれる仕組みです。
- ハローワークとの連携: 学校に集まる求人票は、国の機関である「ハローワーク」が内容を確認したものです。学校とハローワークが連携して、高校生の就職をサポートしています。
- メリット: 先生が間に入ってくれるので、安心して就活を進められます。自分に合う会社を見つけやすいというメリットもあります。
もちろん、「自分で探した会社に応募したい!」という場合(自己開拓)もありますが、その場合も必ず事前に学校の先生に相談するようにしましょう。
応募は基本的に「一人一社ずつ」
高校生の就職活動では、原則として一度に応募できる会社は一社のみという「一人一社制」のルールがあります。(地域や時期によって異なる場合もあります)
- なぜ一社ずつ?: 生徒が学業と就職活動を両立しやすくするため、また、内定をもらった会社に確実に入社することを促すためのルールです。
- もし不採用だったら?: 一社受けて不採用だった場合は、先生と相談して次の会社に応募できます。また、秋以降など特定の時期になると、複数社の応募が可能になることもあります。
- 焦らないことが大切: 周りの友達が早く内定をもらっても、焦る必要はありません。先生とよく相談しながら、自分に合う会社をじっくり探しましょう。
「一社しか受けられないの?」と不安に思うかもしれませんが、これはミスマッチを防ぎ、内定辞退を減らすための仕組みでもあります。先生としっかり相談して、納得のいく一社を選びましょう!
会社から直接連絡が来ることは少ない?
応募や選考の日程調整、合否の連絡などは、基本的に会社から学校へ連絡があり、学校の先生を通してあなたに伝えられます。
生徒が直接会社とやり取りすることは少ないため、「電話がかかってきたらどうしよう…」と過度に心配する必要はありません。
ただし、会社によっては説明会や面接の案内などで直接連絡が来る可能性もゼロではありません。もし連絡があった場合は、落ち着いて対応し、必ず学校の先生に報告するようにしましょう。
書類だけで合否は決まらない
高校生の採用では、「履歴書などの書類だけで合否を決めてはいけない」というルールがあります。
もちろん、応募書類を丁寧に書くことは大切ですが、それ以上に面接での受け答えや、あなたのやる気・人柄が重視される傾向にあります。
「勉強はあまり得意じゃないから…」と不安に思っている人も、面接で自分の良いところをしっかりアピールできれば、チャンスは十分にあります!
使う応募書類はみんな同じ
高校生が就職活動で使う履歴書などの応募書類は、「全国高等学校統一応募用紙」という、全国共通の様式を使うのが一般的です。
これは、会社側が比較しやすくするため、また、生徒によって有利不利が出ないようにするためです。
書き方が分からない場合は、先生が丁寧に教えてくれるので安心してください。
高校生が就活でやることリスト
「ルールは分かったけど、具体的に何をすればいいの?」
そんなあなたのために、就職活動で高校生自身がやるべきことをリストアップしました。
- 先生に相談する: まずは進路について先生と話そう!
- 自分を知る: 好きなこと、得意なこと、興味のあることを考えよう。
- 情報収集: いろんな仕事や会社について調べてみよう。
- 職場見学に参加する: 会社の雰囲気を自分の目で確かめよう。
- 応募書類を準備する: 丁寧に書いて、先生にチェックしてもらおう。
- 面接の練習をする: 自信を持って話せるように練習しよう!
まずは先生に相談!進路について考えよう
就職活動の第一歩は、進路指導の先生や担任の先生に相談することです。
「就職したいと思っているんですが…」と話しかけるだけでOK。
今後の流れや、今やるべきことを具体的に教えてくれます。不安なことや分からないことも、遠慮なく質問しましょう。
「どんな仕事がしたい?」自分を知ることからスタート
「やりたい仕事が分からない…」という人も多いかもしれません。
そんな時は、難しく考えずに、「どんなことに興味があるか」「何をしている時が楽しいか」「得意なことは何か」を書き出してみるのがおすすめです。
例えば、「プラモデルを作るのが好き → ものづくりに関わる仕事?」「人と話すのが好き → 接客や販売の仕事?」のように、自分の好きなことや得意なことが、仕事選びのヒントになることがあります。
夏休みはチャンス!会社見学に行ってみよう
求人票だけでは分からない会社のリアルな雰囲気を知るために、職場見学はとても重要です。
夏休みは多くの会社が見学を受け入れている時期なので、積極的に参加してみましょう。
「見学に行ったら、なんだか雰囲気が良さそうだった」「働いている人が楽しそうだった」など、自分の感覚を大切にしてください。それが会社選びの大きな決め手になることもあります。

応募書類は丁寧に!先生にチェックしてもらおう
履歴書などの応募書類は、あなたを会社に知ってもらうための大切なツールです。
誤字脱字がないように、丁寧に書きましょう。字が上手いかどうかよりも、心を込めて書かれているかが大切です。
書き終わったら、必ず先生に提出前に見てもらい、アドバイスをもらいましょう。自己PRや志望動機も、先生と相談しながらより良い内容にしていけます。
面接は練習あるのみ!自信を持って臨もう
面接は緊張するものですが、事前に練習しておくことで、落ち着いて臨むことができます。
- よく聞かれる質問を想定する: 「志望動機」「自己PR」「高校で頑張ったこと」などはよく聞かれる質問です。自分の言葉で答えられるように準備しておきましょう。
- 先生や友達と練習する: 実際に声に出して練習すると、改善点が見つかります。入退室のマナーなども一緒に練習しておくと安心です。
- ハキハキと話す: 自信がなさそうに見えるとマイナスイメージに。少し大きめの声で、相手の目を見てハキハキと話すことを意識しましょう。
困ったときはどうする?
順調に進むことばかりではないのが就職活動。困ったとき、悩んだときはどうすれば良いのでしょうか?
なかなか内定がもらえない…
一次募集(9月からの選考)で内定がもらえなくても、諦める必要は全くありません!
- 二次募集がある: 一次募集で採用が終わらなかった会社や、新たに追加で募集する会社など、「二次募集」が行われます。先生が情報を集めてくれるので、相談してみましょう。
- 先生に相談する: なぜ不採用だったのか、先生と一緒に振り返ってみるのも良いかもしれません。応募書類の書き方や面接での受け答えなど、改善点が見つかることもあります。
- 視野を広げてみる: 最初は考えていなかった業界や職種にも、目を向けてみると、意外な出会いがあるかもしれません。
就職活動、何から始めればいいか分からない
「周りは進んでいるのに、自分だけ何もできていない…」と焦ってしまう人もいるかもしれません。
そんな時は、まずこの記事をもう一度読み返して、全体の流れを確認してみてください。
そして、一番大切なのは一人で悩まず、学校の先生に相談することです。
「何から手をつければいいか分かりません」と正直に伝えれば、先生はきっとあなたの状況に合わせて、次に何をすべきかアドバイスをくれます。
まとめ:初めての就活、不安でも大丈夫!
今回は、高校生の就職活動の流れやルール、やるべきことについて解説しました。
- 高卒の就活は春から準備を始め、夏に会社を知り、秋に応募・選考が進むのが基本の流れ。
- 学校の先生と連携し、一人一社制などのルールを守って進めることが大切。
- 自己分析や職場見学を通して、自分に合う会社を見つけよう。
- 応募書類の準備や面接対策は、先生に相談しながらしっかり行おう。
- 困ったり悩んだりしたら、一人で抱え込まず周りの大人を頼ろう。
初めての就職活動は、分からないことだらけで不安に感じるのは当然です。ですが、周りにはあなたをサポートしてくれる先生や家族がいます。決して一人ではありません。
この記事で紹介した流れやポイントを参考に、一歩ずつ前向きに取り組んでいけば、きっとあなたに合う道が見つかるはずです。
もし、「もっと具体的に相談したい」「自分に合う仕事って何だろう?」と悩んだら、私たちZキャリアのエージェントに相談してみるのも一つの方法です。あなたの希望や適性に合った仕事探しを、プロの視点からサポートしますよ。ぜひ気軽に声をかけてくださいね!
この時期に焦って「やりたいこと」を決めなくても大丈夫!まずは「ちょっと気になるな」くらいの興味から情報収集を始めてみましょう。