公開 2025/07/17
Zキャリア編集部
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目次
面接の最後に必ず聞かれる「何か質問はありますか?」。ここで何を質問すれば良いか悩みますよね。この記事では、逆質問の目的から、面接官の役職別に響く質問の作り方、すぐに使える50の質問例まで徹底解説。NG例や準備のコツも紹介し、あなたの面接突破を後押しします。
面接の終盤で、面接官から「何か質問はありますか?」と尋ねられる時間のことです。これは、応募者が企業に対して抱いている疑問を解消するための時間であると同時に、企業側が応募者の入社意欲や人柄、論理的思考力などを評価するための重要な機会でもあります。単なる質疑応答と捉えるのではなく、自分をアピールする最後のチャンスと認識することが大切です。逆質問を通じて、企業研究の深さや、その企業で働きたいという熱意を示すことができます。効果的な逆質問は、他の応募者と差をつけ、面接官に強い印象を残すための鍵となるのです。
結論から言うと、逆質問をすべてアドリブで乗り切るのは非常に困難であり、避けるべきです。たしかに、面接の会話の流れから自然に生まれた疑問をその場で質問する瞬発力も大切です。しかし、そもそも準備がなければ、的を射た質問は生まれてきません。ある調査によると、転職活動において特に対策を行っていない人は、66.1%と過半数にのぼります。多くの人が十分な準備をしていないからこそ、しっかりと準備をすることが大きなアドバンテージになるのです。事前に企業研究を深め、複数の質問を用意しておくことで、心に余裕が生まれ、面接中の会話にも集中できます。その上で、もし会話の中で新たな疑問が生まれれば、アドリブとして質問に加えるのが理想的な形と言えるでしょう。
逆質問の理想的な状態は、事前の準備と当日のアドリブが融合していることです。まずは、企業のホームページや採用サイト、IR情報、社長のインタビュー記事などを徹底的に読み込み、質問リストを作成します。5〜10個ほど用意しておくと、面接の流れで既に説明された内容を避けて質問できるため安心です。そして面接当日は、面接官の話に真摯に耳を傾けましょう。その中で生まれた「もっと深掘りしたい」と感じた点や、自分の経験と結びつけて貢献できそうだと感じた点を、アドリブで質問に加えるのです。このように準備とアドリブを組み合わせることで、「しっかりと準備ができる計画性」と「コミュニケーション能力の高さ」の両方をアピールすることができます。
逆質問は、応募者が持つ「入社したい」という熱意を具体的に示す絶好の機会です。通り一遍の質問ではなく、深く企業研究を行ったからこそ出てくるような質問をすることで、面接官に「本気で当社を志望してくれているな」という強い印象を与えることができます。例えば、「中期経営計画を拝見し、〇〇という目標に大変共感いたしました。この目標を達成する上で、私が活かせると考えている△△の経験について、もう少しお話しさせていただいてもよろしいでしょうか」といったように、自分の考えや貢献できる点を絡めて質問すると、単なる受け身の姿勢ではなく、主体的に企業に関わろうとする意欲を示すことができます。このような熱意は、他の応募者との差別化を図る上で非常に重要な要素となります。
企業が逆質問を設ける理由の一つは、応募者が社会人として基本的な「準備力」を備えているかを確認するためです。ビジネスの世界では、会議や商談の前に資料を読み込み、要点をまとめて臨むのが常識です。面接も同様に、企業という相手に対して自分を売り込む重要なプレゼンテーションの場です。事前に企業のことを調べもせずに面接に臨み、的外れな質問や調べればすぐに分かるような質問をしてしまうと、「準備不足」「計画性がない」と判断されても仕方がありません。逆に、しっかりと企業研究に基づいた質問をすることで、「仕事においてもきちんと準備や段取りができる、信頼に足る人物である」という評価を得ることができるのです。
逆質問の内容は、応募者の入社意欲を測るための重要な指標となります。本当にその企業で働きたいと思っているのであれば、自然と「入社後はどのように活躍できるだろうか」「この会社は今後どうなっていくのだろうか」といった疑問が湧いてくるはずです。具体的で、企業の未来や自身の貢献に焦点を当てた質問は、高い入社意欲の表れと受け取られます。一方で、「特にありません」という回答や、給与や休暇といった条件面のみの質問に終始してしまうと、「誰でもいいから内定が欲しいだけなのかな」「当社への関心は薄いようだ」という印象を与えかねません。逆質問は、あなたの「ここで働きたい」という気持ちを伝える最後のチャンスなのです。
企業は、応募者が自社の文化や価値観、働き方に合っているかを慎重に見極めたいと考えています。スキルや経験がどれだけ高くても、社風に合わなければ早期離職につながり、企業と応募者の双方にとって不幸な結果となるからです。特に未経験者採用においては、スキルよりも「人柄・社風との相性」を重視する企業が87.1%にものぼるというデータもあります。逆質問は、応募者がどのような組織文化を好み、どのような環境でパフォーマンスを発揮するタイプなのかを企業が知るための貴重な機会です。例えば、チームワークを重視する質問をすれば協調性のある人物、挑戦を推奨する制度について聞けば成長意欲の高い人物、といった印象を与えることができるでしょう。
参照:「業界・職種未経験者の採用で重視するポイントは、「人柄・社風との相性」が最多。評価する能力トップは「コミュニケーション能力」/株式会社学情のプレスリリース」
企業側には、応募者に自社のことを正しく理解し、納得した上で入社を決めてほしいという思いもあります。逆質問の時間は、応募者が抱えている不安や疑問を解消し、入社後のミスマッチを防ぐための大切な機会です。給与や福利厚生、残業時間など、聞きにくいと感じることでも、働く上で重要なことであれば遠慮なく質問して問題ありません。ただし、聞き方には配慮が必要です。例えば、「残業は多いですか?」と直接的に聞くのではなく、「皆さんは、どのように仕事の繁閑のバランスを取られていますか?」といった尋ね方をする方が、ポジティブな印象を与えつつ、知りたい情報を得ることができます。企業側も誠実な情報提供を心がけているため、この機会を有効に活用しましょう。
面接官の役職によって、担当する業務範囲や視座の高さは大きく異なります。人事担当者、現場のリーダー、部長、そして役員では、それぞれ関心を持つ事柄や評価のポイントが違います。そのため、相手の役職に合わせて質問の内容を変えることは、逆質問を成功させるための非常に重要なコツです。例えば、人事担当者には福利厚生や研修制度について、現場の担当者には具体的な業務内容やチームの雰囲気について、そして役員クラスには経営戦略や会社の将来性について質問すると、相手も答えやすく、かつ「相手の立場を理解してコミュニケーションが取れる人材だ」という高評価につながります。それぞれの役職者が持つ視点を意識し、質問を最適化しましょう。
単に「質問は何ですか?」と聞くのではなく、「私は〇〇だと考えているのですが、実際はいかがでしょうか?」というように、自分の考えや解釈を前置きしてから質問する手法は非常に有効です。この方法は、あなたが企業研究をしっかり行い、自分なりに考えを深めていることを示すことができます。また、面接官はあなたの考えを聞いた上で回答できるため、より具体的で深い議論に発展しやすくなります。例えば、「御社の〇〇という事業に将来性を感じております。特に△△の技術は、今後の市場で大きな強みになると考えているのですが、この点について〇〇様(面接官)はどのようにお考えですか?」といった形です。これにより、あなたの思考力や分析力をアピールすることにも繋がります。
事前に準備した質問をそのままぶつけるだけでなく、その日の面接の会話の流れを汲んだ質問ができると、コミュニケーション能力の高さを強く印象付けることができます。面接官が熱心に語っていたプロジェクトについてさらに深掘りする質問や、面接中に話題に上がった自分の強みをどう活かせるか尋ねる質問などがこれにあたります。例えば、「先ほどお話しいただいた〇〇のプロジェクトは、非常に魅力的だと感じました。もし採用いただけた場合、私が持つ△△のスキルは、そのプロジェクトにおいてどのように貢献できる可能性があるでしょうか?」といった質問です。これにより、「話をきちんと聞いている」という傾聴姿勢と、その場で柔軟に対応できる思考力を示すことができ、評価が格段に上がります。
人事担当者は、採用のプロフェッショナルとして、応募者が会社の「人」として、また組織の一員として、長期的に活躍できるかという視点を持っています。彼らはスキルや経験だけでなく、応募者の価値観が企業文化と合致するかどうかを慎重に見極めています。そのため、逆質問の際には、具体的な業務内容よりも、会社全体の制度や文化に関する質問が効果的です。例えば、研修制度やキャリアパスの具体例、評価制度の仕組み、福利厚生などを尋ねることで、自身がその会社で腰を据えて働きたいという真剣な意志を示すことができます。これは、入社後の自身の姿を具体的にイメージしていることの証であり、高い入社意欲のアピールに繋がります。
特徴:「会社の制度や文化の案内人」
採用のプロとして、応募者が会社の制度や文化にマッチするかを見ています。働き方やキャリアパス、企業の価値観に関する質問が有効です。
逆質問の例
現場の社員は、あなたが入社後に「共に働く同僚」となる可能性が高い人々です。彼らが最も関心を持っているのは、あなたがチームにスムーズに溶け込み、即戦力として貢献してくれるかどうかです。そのため、質問は具体的で、実務に即した内容が好まれます。例えば、入社後の具体的な業務内容、チームの体制、使用しているツール、現在のチームが抱える課題などについて質問することで、「働くイメージが具体的にできているな」という印象を与え、入社意欲の高さをアピールできます。また、面接官個人の仕事のやりがいなどを尋ねることで、相手への関心を示し、良好な関係を築くきっかけにもなります。
特徴:「日々の業務とチームのリアリティ」
「一緒に働く仲間」として、あなたがチームにすぐ馴染み、戦力になるかを見ています。具体的・実務的な質問で、働くイメージができていることを示しましょう。
逆質問の例
部長クラスの役職者は、個々の業務だけでなく、部署全体を管轄し、中長期的な視点で事業の成長や組織の目標達成に責任を負っています。そのため、彼らへの逆質問は、単なる日々の業務に関するものではなく、より広い視野と高い視座を持っていることを示すチャンスです。担当部署の中期的なビジョンや目標、現在注力しているミッション、そして事業を推進する上での課題などについて質問することで、「この応募者は目先の事だけでなく、事業全体の成功に貢献しようという意識があるな」と評価されます。自分のスキルや経験が、部署の目標達成にどう貢献できるかを絡めて質問できると、さらに強い印象を残せるでしょう。
特徴:「事業と組織の中期的な戦略家」
部署全体の責任者として、事業や組織の方向性を考えています。より広い視点、中期的な視点からの質問で、事業への貢献意欲を示しましょう。
逆質問の例
役員や社長といった経営層との面接は、最終選考である場合が多く、まさにあなたのポテンシャルを最大限にアピールすべき場です。彼らは常に、会社全体の未来、業界全体の動向、そしてグローバルな市場での競争といった、極めてスケールの大きな視点で物事を捉えています。したがって、逆質問も同様に、経営の根幹に関わるような、高い視座からのものが求められます。企業の経営理念やビジョン、今後の事業展開、業界の変化に対する考え方などを尋ねることで、あなたが経営者の視点を理解しようと努めていることを示し、将来の幹部候補としての期待を抱かせることができます。単なる従業員ではなく、事業を共に創っていくパートナーとしての資質をアピールしましょう。
特徴:「会社の未来と経営のビジョナリー」
経営者として、会社全体の未来や業界の動向など、最も高い視座で物事を捉えています。会社の根幹に関わるような、スケールの大きな質問が響きます。
逆質問の例
これまで面接官の役職別に適した質問を紹介してきましたが、これはあくまで一般的な目安です。実際の面接では、企業の規模や文化、選考のフェーズ(一次面接か最終面接か)、そしてあなたが応募しているポジションによって、最適な質問は変わってきます。例えば、ベンチャー企業であれば、一次面接から社長が登場することもありますし、専門職の採用であれば、人事担当者でもかなり専門的な質問が有効な場合があります。最も大切なのは、その場の状況を的確に読み取り、相手が誰であれ、その面接の文脈に沿った、かつ自分の入社意欲と貢献可能性を示せる質問をすることです。柔軟な思考で、最適な逆質問を心がけましょう。
企業の公式ウェブサイトや採用ページ、公開されているIR情報などを調べればすぐに分かるような情報を質問するのは、最も避けるべきNG行動の一つです。「社長の名前はなんですか?」「どのような事業を展開していますか?」といった初歩的な質問は、「企業研究を全くしていない」と公言しているようなものであり、入社意欲が低いと判断されてしまいます。面接は、あなたがどれだけその企業に関心を持ち、時間と労力をかけて準備してきたかを示す場でもあります。基本的な情報をインプットした上で、さらに一歩踏み込んだ質問をすることが、熱意を伝える上で不可欠です。事前にしっかりと下調べを行い、有意義な質問を準備しましょう。
面接は、面接官と応募者のコミュニケーションの場です。事前に準備した質問リストに固執するあまり、その場の会話の流れを完全に無視した唐突な質問を投げかけるのは悪手です。例えば、面接官が事業の将来性について熱く語った直後に、全く関係のない福利厚生の質問をすると、「人の話を聞いていない」「コミュニケーション能力に難がある」という印象を与えてしまいます。まずは面接官の話に集中し、その内容に関連した質問をするのが理想です。もし準備した質問をしたい場合でも、「先ほどのお話とは少し変わりますが」と一言クッション言葉を挟むだけで、印象は大きく変わります。会話のキャッチボールを意識することが大切です。
給与や休日、残業時間といった労働条件は、働く上で非常に重要な要素であり、質問すること自体がNGなわけではありません。しかし、逆質問の機会にこれらの条件面に関する質問ばかりをしたり、必要以上に執拗に深掘りしたりするのは避けるべきです。面接官に「仕事内容や企業理念よりも、待遇のことしか頭にないのか」というネガティブな印象を与えかねません。特に、一次面接など選考の早い段階では、まず企業への貢献意欲や自身の強みをアピールすることが先決です。労働条件に関する詳しい話は、内定が近づいた段階や、人事担当者との面談の機会に確認するのがスマートな進め方と言えるでしょう。
逆質問の機会を与えられた際に、「特にありません」と答えてしまうのは、最もやってはいけない回答です。面接官は、この回答を聞いて「自社への関心が薄い」「入社意欲が低い」「コミュニケーションを取る気がない」など、多くのネガティブな印象を抱いてしまいます。たとえ面接の中で疑問が解消されたと感じたとしても、それで終わりにしてはいけません。その場合は、「本日の面接で大変詳しくご説明いただけたので、疑問点は解消されました。お話をお伺いして、ますます御社で働きたいという気持ちが強くなりました」と感謝を述べた上で、入社意欲を伝えるなど、何らかの形でポジティブな発信をすることが重要です。
Zキャリアでは、履歴書や職務経歴書の添削から、面接対策まで、転職活動の全プロセスを無料でフルサポートします。初めての転職で何から手をつければいいかわからない方や、自己流の対策に限界を感じている方もご安心ください。専任のキャリアアドバイザーが、あなたの強みや希望を丁寧にヒアリングし、魅力を最大限に引き出す応募書類の作成をお手伝いします。転職は人生の大きな転機であり、成功すればキャリアアップや収入アップも期待できます。事実、転職者のうち20〜34歳の49.7%は賃金が増加しており、適切なサポートがあれば、より良い条件での転職が実現可能です。私たちは、あなたが自信を持って選考に臨めるよう、二人三脚で伴走します。
参照:「令和5年雇用動向調査 転職入職者の状況/厚生労働省」
面接は一度きりではありません。一次面接、二次面接、最終面接と、フェーズが進むごとに面接官の役職も変わり、見られるポイントも変化します。Zキャリアでは、こうした選考フェーズごとの特徴を踏まえた上で、最適な面接対策を実施します。例えば、一次面接では人事担当者に向けて「人柄」や「ポテンシャル」を伝える練習を、最終面接では役員に向けて「企業への貢献意欲」や「将来のビジョン」を語るトレーニングを行います。それぞれの段階でどのような逆質問が効果的かなど、具体的なアドバイスを提供することで、あなたの面接通過率を最大限に高めることを目指します。場当たり的な対策ではなく、戦略的な準備で内定を掴み取りましょう。
「逆質問で何を聞けばいいか分からない」「いつも『特にありません』と答えてしまう」そんな悩みをお持ちの方も、Zキャリアにお任せください。私たちは逆質問を「最後にして最大のアピールチャンス」と捉え、その対策に力を入れています。キャリアアドバイザーがあなたの経歴や応募する企業の特性を分析し、あなただけのオリジナルな逆質問リストの作成をサポートします。企業のホームページや求人票だけでは分からない、一歩踏み込んだ質問を用意することで、他の応募者と大きな差をつけることができます。もう逆質問で困ることはありません。自信を持って面接のクロージングができるよう、私たちが徹底的にサポートします。
Zキャリアの強みの一つは、豊富な過去の選考データです。これまで多くの転職希望者をサポートしてきた実績から、「この企業では過去にこんな逆質問がされた」「この役職の面接官には、こういう系統の質問が響きやすい」といった貴重な情報を蓄積しています。私たちはこれらの内部データに基づき、あなたが応募する企業に特化した、より具体的で効果的な逆質問対策を行うことが可能です。一般的なノウハウだけでなく、リアルな選考情報に基づいたアドバイスは、あなたの内定獲得を強力に後押しします。情報戦ともいえる転職活動を、Zキャリアと共に有利に進めていきましょう。
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