【高校生向け】これで完璧!就職できる履歴書の書き方|見本と例文で徹底解説
「いよいよ就職活動!でも、履歴書ってどう書けばいいの?」
「初めての履歴書作成、何から手をつければいいか分からない…」
高校生の皆さんにとって、就職活動は未知の世界。特に「履歴書」は、自分を企業にアピールするための最初の関門であり、どう書けば良いか悩んでしまう人も多いのではないでしょうか。
ですが、安心してください!この記事では、高校生の就職活動に特化した履歴書の書き方を、基本のマナーから提出方法まで、分かりやすく徹底解説します。
この記事を読めば、
- 履歴書作成に必要な準備がわかる
- 各項目の正しい書き方がマスターできる
- 採用担当者に好印象を与えるポイントがわかる
- 自信を持って履歴書を提出できるようになる
はずです。さあ、一緒に就職活動の第一歩を踏み出しましょう!
まずは基本から!高校生の就職履歴書を書く前の準備
履歴書を書き始める前に、いくつか準備しておくことや知っておきたい基本ルールがあります。焦って書き始める前に、まずはここをしっかり押さえておきましょう。スムーズに、そして間違いなく履歴書を作成するための大切なステップです。
どんな履歴書を選べばいい?
まず、どんな履歴書用紙を使えば良いのでしょうか?選択肢はいくつかあります。
履歴書用紙の種類と特徴
学校指定の履歴書
- 特徴: 高校生用に作られており、「校内外の諸活動」欄などがあることが多い
- 入手方法: 学校の進路指導室などでもらえることが多い
- ポイント: 基本的には学校指定のものを使うのがおすすめ
市販の履歴書
- 特徴: 文具店やコンビニ、100円ショップなどで購入可能
- 入手方法: 文具店、コンビニ、スーパー、100円ショップなど
- ポイント: 「JIS規格履歴書」 が一般的で無難
Webからダウンロードする履歴書
- 特徴: インターネット上でダウンロードし、印刷して使う。またはメール等で提出。
- 入手方法: Webサイトからダウンロード(Word, Excel, PDF形式など)
- ポイント: 手軽に入手できるが、印刷の場合は手間や印刷品質に注意が必要
迷ったら、まずは学校の先生に進路指導室で相談してみるのが一番確実です。 どの履歴書を使うべきか、アドバイスをもらえるはずです。
必要なものリスト
履歴書をスムーズに作成するために、以下のものを事前に準備しておきましょう。
- 履歴書用紙: 学校指定のもの、または市販・ダウンロードしたもの(予備も含めて多めに用意すると安心)
- 証明写真: 3ヶ月以内に撮影したもの。サイズ指定を確認し、予備も用意(写真の詳細は後述)
- (あれば)辞書・スマートフォン: 正しい漢字や敬語を調べるために
手書きでの提出の場合
企業から手書きの指定があった場合は追加で以下のものも準備しておきましょう。
- 黒のボールペン: ゲルインクで0.5mm~0.7mm程度の太さが書きやすい(消せるボールペンは絶対NG!)
- 印鑑: 朱肉を使うタイプのもの(企業から求められた場合のみ)
- 下書き用の鉛筆・シャープペンシル、消しゴム: 清書前の下書きに使用
- クリアファイル: 履歴書を汚さず持ち運んだり提出したりするために使用
- 封筒: 履歴書を郵送または手渡しする場合に使用(A4サイズが入る角形2号が一般的)
書く前に知っておきたい基本マナー
履歴書は、あなた自身の分身のようなもの。雑に書かれていると、「仕事も雑なのかな?」と思われてしまうかもしれません。以下の基本マナーを守って、丁寧に作成しましょう。
・読みやすい丁寧な字で書く
・黒のボールペン(消せないもの)を使用する
・間違えたら書き直す(修正液・テープは使わない)
・空欄は作らない(「特になし」などと記入)
・コピーを取っておく(面接対策や控えとして)
・シワや汚れがつかないよう丁寧に扱う
これらの準備とマナーを頭に入れて、いよいよ履歴書の中身を書いていきましょう!
【項目別】これで迷わない!履歴書の書き方(見本付き)
ここからは、履歴書の各項目について、具体的な書き方とポイントを見本を交えながら解説していきます。一つひとつ確認しながら進めていきましょう。
日付・氏名・年齢・連絡先
履歴書の一番最初に記入する基本情報です。間違いのないように正確に書きましょう。
- 日付:
- 履歴書を提出する日(郵送なら投函日、持参なら持参日)を記入します。
- 西暦(例: 2025年)でも和暦(例: 令和7年)でもどちらでも構いませんが、履歴書全体で統一しましょう。
- 氏名:
- 戸籍に登録されている正確な漢字で、丁寧に書きます。
- ふりがなは、履歴書の表記に合わせて「ふりがな」ならひらがな、「フリガナ」ならカタカナで記入します。
- 年齢:
- 提出日時点での満年齢を記入します。
- 連絡先(現住所・電話番号・メールアドレス):
- 現住所: 都道府県名から省略せずに、アパート・マンション名、部屋番号まで正確に記入します。ふりがなも忘れずに。
- 電話番号: 自宅の固定電話でも携帯電話でも構いませんが、日中に連絡がつきやすい番号を記入しましょう。市外局番から書きます。
- メールアドレス: パソコンでもスマートフォンでも確認できる、確実に受信できるアドレスを記入します。学校のアドレスよりも、個人で管理しているフリーメール(GmailやYahoo!メールなど)が良いでしょう。就職活動用に新しいアドレスを作るのもおすすめです。読み間違いのないよう、丁寧に書きましょう。
証明写真のポイント
履歴書の写真は、あなたの第一印象を左右する重要な要素です。清潔感があり、真面目な印象を与える写真を用意しましょう。

【貼り方の注意点】
- 写真の裏には、万が一剥がれたときのために油性ペンで「学校名」と「氏名」を書いておきましょう。
- のりや両面テープで、曲がらないように、剥がれないように丁寧に貼り付けます。
スピード写真や履歴書写真用のアプリでも問題ありませんが、写真館で撮影してもらうと、よりきれいで好印象な写真が撮れることが多いですよ。服装や髪型のアドバイスももらえる場合があります。
学歴・職歴の書き方
学歴は、あなたのこれまでの学びの経緯を示す部分です。職歴は、高校生の場合は基本的に「なし」と書きます。
- 書き始め: 1行目の中央に「学歴」と書き、その下の行から書き始めます。
- 中学校卒業から: 高校生の場合は、中学校の卒業年月から書き始めます。
- 例: 平成31年 3月 〇〇市立〇〇中学校 卒業
- 高等学校入学・卒業(見込み):
- 学校名は正式名称で書きます。「〇〇高校」ではなく、「〇〇県立〇〇高等学校」のように書きます。
- 学部や学科、コースがあればそれも正確に記入します。
- 現在在学中の場合は、「卒業」ではなく「卒業見込み」と書きます。
- 例:
令和元年 4月 〇〇県立〇〇高等学校 普通科 入学 令和 4年 3月 〇〇県立〇〇高等学校 普通科 卒業見込み
- 職歴:
- 学歴を書き終えたら、1行空けて中央に「職歴」と書きます。
- 正社員としての職歴がない場合は、下の行に「なし」と記入します。
- アルバイト経験は、基本的に職歴欄には書きません。(自己PRや趣味・特技欄で触れるのはOK)
- 最後に「以上」: 職歴を書き終えたら、その下の行の右端に「以上」と記入します。
免許・資格の書き方
持っている免許や資格は、あなたのスキルや努力をアピールできる大切な項目です。
- 取得年月順に: 基本的に取得した年月が古いものから順に書きます。
- 正式名称で: 免許・資格名は略さずに正式名称で書きましょう。
- 例: 「英検2級」→「実用英語技能検定2級」
- 例: 「普通免許」→「普通自動車第一種運転免許」
- 取得見込みもOK: 現在取得に向けて勉強中のものや、卒業までに取得予定のものも「取得見込み」として書くことができます。
- 例: 令和4年 3月 普通自動車第一種運転免許 取得見込み
- 勉強中もアピールに: 合否はまだ出ていなくても、アピールしたい資格があれば「合格に向け勉強中」などと書いても良い場合があります。
- 例: 秘書技能検定2級 合格に向け勉強中
- 何もなければ「特になし」: アピールできる免許や資格がない場合は、正直に「特になし」と記入します。
・実用英語技能検定(英検)
・日本漢字能力検定(漢検)
・各種情報処理系の資格(ITパスポート、基本情報技術者試験など)
・簿記検定(日商簿記、全商簿記など)
・秘書技能検定
・普通自動車第一種運転免許(取得見込み含む)
・工業高校、商業高校、農業高校などで取得した専門的な資格
趣味・特技のアピール方法
「趣味・特技」欄は、あなたの人柄や個性を伝えるチャンスです。単に単語を書くだけでなく、少し具体的に書くと良いでしょう。
- 具体的に書く:
- 「読書」→「〇〇(作家名)の歴史小説を読むこと(月2冊程度)」
- 「音楽鑑賞」→「邦楽ロックを聴くこと(ライブにも行きます)」
- 「スポーツ」→「サッカー(小学校から続けており、体力には自信があります)」
- 仕事に活かせそうな特技:
もし仕事に役立ちそうな特技があれば、積極的にアピールしましょう。
- 例: 「パソコン操作(Wordでの文書作成、Excelでの簡単な表計算ができます)」
- 例: 「整理整頓(常に身の回りをきれいにすることを心がけています)」
- 例: 「イラスト作成(文化祭のポスターを担当しました)」
- 嘘は書かない: 面接で詳しく聞かれる可能性もあるので、正直に書きましょう。

校内外の諸活動
学校での活動や地域での活動など、学業以外で頑張ったことをアピールする欄です。(※履歴書の様式によっては、この欄がない場合もあります)
- 具体的な活動内容: 部活動、生徒会活動、委員会活動、ボランティア活動、地域のお祭りへの参加などを書きます。
- 役職や実績: 部長や委員長などの役職、大会での成績、表彰歴などがあれば具体的に書きましょう。
- 学んだこと・身についた力: 活動を通して何を学び、どんな力が身についたかを簡潔に添えると、よりアピール度が高まります。
- 例: バスケットボール部(3年間所属、副キャプテン):チームワークと目標達成に向けて努力する力を学びました。
- 例: 文化祭実行委員(会計担当):予算管理と責任感を持って役割を果たすことの大切さを学びました。
- 例: 地域の清掃ボランティア(年2回参加):社会に貢献する喜びを知りました。
- 特に活動していなければ「特になし」: 正直に「特になし」と記入します。
【最重要】志望動機の考え方と書き方
志望動機は、履歴書の中でも特に重要視される項目です。 なぜこの会社で働きたいのか、あなたの熱意と意欲を具体的に伝えましょう。
考えるステップ:
なぜこの会社? 数ある会社の中から、なぜこの会社を選んだのかを考えます。会社のホームページやパンフレットをよく読み、どこに魅力を感じたのか(事業内容、製品、技術力、企業理念、社風、地域貢献など)を具体的に書き出してみましょう。
自分の興味・関心・強みとのつながり: 会社の魅力と、自分の興味・関心(ものづくりが好き、人と接するのが好きなど)や、自分の強み(真面目さ、手先の器用さ、コミュニケーション能力など)を結びつけます。「会社の〇〇という点に魅力を感じ、自分の△△という強みを活かせると思った」という流れを考えます。
入社後にどう貢献したいか: 入社したら、どんな仕事に挑戦したいか、どのように会社に貢献していきたいかを具体的に考えます。「〇〇の仕事を通して、貴社の発展に貢献したい」という意欲を示しましょう。
書くときの構成:
貴社を志望する理由
例:「私が貴社を志望する理由は、〇〇という点に強く惹かれたからです。」
具体的な理由・きっかけ
例:「貴社の〇〇という製品/サービスに魅力を感じています。特に△△という点に興味を持ちました。」
例:「説明会/職場見学で伺った〇〇というお話から、貴社の□□という社風に共感しました。」
例:「私の強みである〇〇を、貴社の△△という仕事で活かせると考えました。」
入社後の意欲・貢献
例:「入社後は、〇〇の業務に携わり、一日も早く戦力となれるよう努力したいです。」
例:「貴社の一員として、〇〇を通して地域社会に貢献していきたいです。」
【例文のポイント(高校生向け)】
- 製造業の例: 「ものづくりに興味があり、特に貴社の〇〇という高い技術力に魅力を感じています。高校の技術の授業で培った手先の器用さを活かし、高品質な製品づくりに貢献したいです。」
- 販売・接客業の例: 「人と話すことが好きで、お客様に喜んでもらうことにやりがいを感じます。貴社の〇〇という理念に共感し、明るい笑顔と丁寧な接客で、お店のファンを増やしていきたいです。」
- 事務職の例: 「高校の授業で学んだパソコンスキル(Word、Excel)を活かして、誰かをサポートする仕事がしたいと考えています。貴社の〇〇という事業内容に興味があり、正確かつ迅速な事務作業で、社員の皆さんを支えたいです。」
テンプレートのような文章ではなく、自分の言葉で正直に書くことが何よりも大切です。 なぜその会社に興味を持ったのか、自分の経験や思いを具体的に伝えることで、熱意が伝わりますよ。
自己PRで自分をアピールするには?
自己PRは、あなたの「強み」や「長所」を企業に伝え、採用するメリットを感じてもらうための項目です。
考えるステップ:
自分の強みを見つける: これまでの経験(学校生活、部活動、アルバイト、趣味など)を振り返り、自分の良いところ、得意なこと、人から褒められたことなどを書き出してみましょう。(例: 真面目、責任感が強い、協調性がある、向上心がある、手先が器器用、体力がある、コミュニケーション能力が高いなど)
具体的なエピソードを探す: 見つけた強みを裏付ける具体的なエピソード(いつ、どこで、どんな状況で、その強みがどう発揮されたか)を思い出します。
仕事でどう活かせるか考える: その強みを、応募する会社の仕事でどのように活かせるか、どのように貢献できるかを考えます。
書くときの構成:
結論(私の強みは〇〇です): まず、自分の最もアピールしたい強みを明確に伝えます。
具体的なエピソード: その強みが発揮された具体的な経験やエピソードを説明します。
仕事への活かし方・貢献: その強みを活かして、入社後にどのように活躍・貢献したいかを伝えます。
【例文のポイント(高校生向け)】
- 「真面目さ」をアピールする例: 「私の強みは、何事にも真面目に取り組むことです。高校では3年間無遅刻無欠席で、授業や課題にもこつこつと取り組みました。この真面目さを活かし、貴社でも一つひとつの業務に責任を持って丁寧に取り組み、信頼される社員になりたいです。」
- 「協調性」をアピールする例: 「私の強みは、周りと協力して目標を達成できる協調性です。文化祭のクラス劇では、意見がぶつかることもありましたが、それぞれの意見をよく聞き、調整役としてまとめ、成功させることができました。貴社でも、チームの一員として周りと協力し、目標達成に貢献したいです。」
- 「向上心」をアピールする例: 「私の強みは、目標達成のために努力を続けられる向上心です。苦手な数学も、毎日欠かさず予習・復習を続けた結果、テストで目標点を達成できました。貴社でも、常に新しいことを学び、スキルアップしていくことで、貢献できる範囲を広げていきたいです。」
本人希望記入欄
基本的に、給与や待遇、勤務時間などについて、高校生の場合は具体的な希望を書く必要はありません。
- 特に希望がない場合: 「貴社規定に従います。」と書くのが一般的です。これで問題ありません。
- どうしても伝えたいことがある場合: 例えば、複数の職種を募集している企業で特定の職種を強く希望する場合や、健康上の理由などで配慮が必要な場合などに簡潔に記入します。ただし、基本的には書かない方が無難です。
- 例: 「営業職を希望いたします。」
- 例: 「(健康上の理由などで)重い物を持つ作業は難しい場合があります。」
ここで差がつく!履歴書作成の注意点
履歴書の内容をしっかり書くことも大切ですが、ちょっとしたミスで印象が悪くなってしまうことも…。ここでは、履歴書作成時に特に注意したいポイントを解説します。
やってはいけないNG例
どんなに内容が良くても、以下のようなミスがあると「注意力が足りないのかな?」と思われてしまうかもしれません。提出前には必ずチェックしましょう。

誤字・脱字: 名前や会社名の間違いは特に失礼!声に出して読んでみるのも有効。
空欄: 書くことがなくても「特になし」と必ず記入する。意欲がないと思われる可能性も。
修正液・修正テープの使用: 基本的にNG。書き直しがマナー。
複数の企業への使い回し: 志望動機などは企業ごとにしっかり考え直す。
鉛筆や消せるペンでの記入: 必ず黒のボールペンで。正式な書類としての意識を持つ。
情報が古い: 連絡先や資格取得年月など、最新の情報に更新する。
特に誤字脱字は、自分では気づきにくいものです。書き終えたら、少し時間をおいてから見直したり、家族や先生など、他の人にもチェックしてもらうと安心ですよ。
書き間違えたときの正しい対処法
手書きの履歴書が指定の場合、丁寧に書いていても、うっかり間違えてしまうことはあります。そんな時、どうすれば良いのでしょうか?
- 基本は「新しい用紙に書き直す」: 修正液や修正テープを使うのは、ビジネスマナーとして基本的にNGです。面倒でも、新しい用紙に最初から書き直しましょう。そのために、履歴書用紙は予備を用意しておくことが大切です。
- どうしても時間がない場合の例外: 提出期限が迫っていて、どうしても書き直す時間がない…という最終手段として、間違えた箇所に定規で二重線を引き、その上か近くに訂正印(自分の名字の印鑑)を押して、正しい文字を記入する方法があります。ただし、これは本当に最終手段であり、見栄えも良くないため、基本的には避けるべきです。 特に重要な項目(氏名、会社名、志望動機など)での訂正は絶対に避け、書き直しましょう。
下書きと清書のコツ
いきなりボールペンで書き始めると、間違えたときに修正が大変です。下書きをしてから清書することで、ミスを減らし、きれいな履歴書を作成できます。
鉛筆で下書き: まずは鉛筆やシャープペンシルで薄く下書きをします。全体のバランスを見ながら書きましょう。
内容チェック: 下書きの段階で、誤字脱字や内容に間違いがないか、しっかり確認します。
ボールペンで清書: 下書きの上から、黒のボールペンで丁寧になぞります。インクが擦れないように注意しましょう。
インクが乾くのを待つ: 書いてすぐに消しゴムをかけると、インクが伸びて汚れてしまいます。完全に乾くまで待ちましょう。
下書きを消す: インクが乾いたら、鉛筆の下書きを消しゴムで丁寧に消します。
最終チェック: 消し忘れや汚れがないか、最後にもう一度全体を確認します。
コピーを取っておくことの重要性
完成した履歴書は、提出する前に必ず保存・コピーをしておきましょう。これには、いくつか大切な理由があります。
・面接対策に役立つ: 面接では履歴書に書いた内容をもとに質問されることが多いです。コピーがあれば、面接前に「何を書いたか」を正確に確認でき、自信を持って答えられます。
・控えとして安心: 万が一、提出した履歴書が届かなかったり、紛失してしまったりした場合の証明になります。
・次回の参考にできる: 他の企業に応募する際に、今回書いた内容を参考にすることができます。(ただし、志望動機などは使い回さず、企業ごとに見直しましょう)
手書きの履歴書の場合は、コンビニのコピー機などで簡単にコピーできます。提出前のひと手間を忘れずに行いましょう。
書類選考を突破するために知っておきたいこと
履歴書を完璧に書き上げたら、いよいよ提出です。しかし、履歴書だけを用意すれば良いわけではありません。提出方法にもマナーがあります。ここでは、書類選考に向けて知っておきたいことを解説します。
履歴書以外に必要な書類
高校生の就職活動では、履歴書の他に提出を求められる書類がいくつかあります。企業からの指示をよく確認し、早めに準備しましょう。
・調査書: あなたの高校での成績や出欠状況、学校生活の様子などが記録された書類です。基本的に学校の先生が作成し、厳封(封をして開けられないようにしたもの)して渡されます。企業に直接提出する場合が多いです。発行には時間がかかる場合があるので、早めに先生にお願いしましょう。
・卒業見込証明書: あなたがその高校を卒業する見込みであることを証明する書類です。学校の事務室などで発行してもらえます。
・成績証明書: 高校での成績が記載された書類です。これも学校の事務室などで発行してもらえます。
・その他: 企業によっては、作文やエントリーシートなどの提出を求められる場合もあります。募集要項をしっかり確認しましょう。
調査書は自分で開封してはいけません!厳封されたまま提出するのがルールです。どの書類が必要か分からない場合は、遠慮なく学校の先生や応募先の企業に確認しましょう。
提出方法のマナー
履歴書などの応募書類を提出する方法は、主に「郵送」「手渡し」「Web(データ)提出」の3つがあります。企業からの指示に従い、それぞれのマナーを守って提出しましょう。
郵送で提出する場合
- メリット: 企業に出向く手間がない。
- デメリット: 届くまでに時間がかかる。切手代が必要。
- マナー:
- 添え状を同封する(誰が、何を、なぜ送ったかを伝える手紙)。
- 応募書類一式をクリアファイルに入れる。
- 封筒の宛名・差出人を正しく書く(次項参照)。
- 郵便局窓口で重さを量ってもらい、正しい料金の切手を貼る(料金不足はNG)。
- 提出期限に余裕を持って送る。
手渡しで提出する場合
- メリット: 直接渡せるので確実。熱意を伝えやすい場合も。
- デメリット: 企業に出向く必要がある。
- マナー:
- 応募書類一式をクリアファイルに入れる。
- 封筒に入れる(封はしない)。
- 封筒の表面には宛名、裏面には自分の住所・氏名を書く。
- 面接官などに渡す際は、封筒から出して、相手が読みやすい向きで両手で渡す。「こちらが応募書類です。よろしくお願いいたします。」など一言添える。
Web(データ)で提出する場合
- メリット: スピーディーに提出できる。郵送費がかからない。
- デメリット: データ作成の手間がかかる場合がある。通信環境が必要。
- マナー:
- 企業指定のファイル形式(PDFが一般的)で作成する。手書き履歴書をスキャンしてPDF化する場合も。
- ファイル名は分かりやすく(例: 「履歴書_山田太郎_20250411.pdf」)。
- メールで送る場合は、件名(例: 「〇〇職応募の件/山田太郎」)と本文を丁寧に書く。パスワードを設定する場合は、別途パスワードを知らせるメールを送る。
- 提出前にデータが壊れていないか確認する。
封筒の書き方
郵送する場合や、手渡しでも封筒に入れて持参する場合、封筒の書き方にもマナーがあります。
【表面】
- 宛先住所: 都道府県名から省略せずに正確に書きます。ビル名なども忘れずに。
- 宛名:
- 会社名・部署名まで: 「〇〇株式会社 人事部 御中」
- 担当者名までわかる場合: 「〇〇株式会社 人事部 〇〇様」
- 「御中」と「様」は併用しません。 担当者名がわかれば「様」を使い、部署宛てなら「御中」を使います。
- 「履歴書在中」: 封筒の左下に赤色のペンで「履歴書在中」または「応募書類在中」と書き、定規を使って四角く囲みます。これは、企業側が他の郵便物と区別しやすくするための配慮です。
【裏面】
- 差出人住所・氏名: 封筒の左下に、自分の郵便番号、住所、氏名を記入します。
- 封締め: 封をしたら、中央に黒ペンで「〆」マークを書きます。これは「確かに封をしました」という印です。
【封筒の種類】
- 履歴書を折らずに入れられる「角形2号(角2)」サイズ(A4サイズ対応)の白い封筒が一般的です。
宛名は、企業の正式名称を省略せずに書くことが大切です。「(株)」ではなく「株式会社」と書きましょう。
まとめ:自信を持って履歴書を提出しよう
ここまで、高校生の就職活動における履歴書の書き方について、準備から各項目の記入方法、注意点、提出マナーまで詳しく解説してきました。

履歴書は、企業にあなたを知ってもらうための最初の、そしてとても大切なツールです。丁寧に、心を込めて作成した履歴書は、あなたの真剣さや熱意をきっと伝えてくれます。
初めての履歴書作成は、不安や戸惑いもあるかもしれませんが、この記事を参考に、一つひとつ丁寧に取り組めば大丈夫。完成した履歴書は、あなたの就職活動における自信にもつながるはずです。
ペンは途中でインク切れしないよう、新品かインク残量を確認しておくと安心です。また、印鑑はまっすぐ押せるよう、試し押ししておきましょう。