「高校を卒業したら、就職したいけど、どんな仕事があるんだろう?」
「公務員って安定していそうだけど、高卒でもなれるのかな?」
こんな風に考えている高校生や、これから就職を考えている若い世代の方も多いのではないでしょうか。
結論から言うと、高卒でも公務員になるチャンスは十分にあります!
この記事では、
- 高卒でなれる公務員の種類
- 公務員になるメリット・デメリット
- 公務員になるための方法(試験のことなど)
について、分かりやすく解説していきます。
「公務員って難しそう…」「自分に向いているかな?」そんな不安や疑問も、この記事を読めばきっと解消されるはずです。ぜひ最後まで読んで、あなたの将来の選択肢の一つとして考えてみてくださいね。
高卒で目指せる公務員はどんな仕事?
「公務員」と一口に言っても、実はたくさんの種類があります。まずは、どんな仕事があるのか見ていきましょう。
そもそも公務員って?
公務員は、大きく分けて「国家公務員」と「地方公務員」の2種類があります。

どちらも、私たちの社会を支える大切な仕事をしています。高卒から目指せる職種もたくさんありますよ。
身近なところで働く地方公務員
皆さんの住んでいる街や地域で活躍するのが地方公務員です。イメージしやすい職種も多いかもしれませんね。
- 市役所・町村役場の職員: 住民票の発行や、福祉、税金に関する手続きなど、地域住民の暮らしを直接サポートします。窓口での対応や、書類作成などの事務作業が中心です。
- 都道府県庁の職員: 市町村よりも広い範囲の仕事を担当します。道路や河川の管理、地域の産業振興など、スケールの大きな仕事に関わることも。
- 警察官: 地域の安全を守るため、パトロールや事件捜査、交通整理などを行います。体力や正義感が求められる仕事です。
- 消防官: 火災現場での消火活動や、救急活動、災害時の救助活動など、人々の命を守る最前線で活躍します。厳しい訓練もありますが、非常にやりがいのある仕事です。
- 公立学校の事務職員: 学校運営に必要な事務作業(書類作成、経費管理、電話対応など)を担当し、先生や生徒をサポートします。
このように、地方公務員の仕事は地域に密着しており、人々の生活に直接貢献できるのが魅力です。
国全体のために働く国家公務員
国全体に関わるスケールの大きな仕事をするのが国家公務員です。専門的な知識が求められる仕事もありますが、高卒からチャレンジできる職種もたくさんあります。
- 一般職(事務): 各省庁で、書類作成やデータ入力、電話対応などの事務作業を担当します。国の政策を実行するためのサポート役として活躍します。
- 税務職員: 税務署で、税金の計算や相談対応、申告書のチェックなどを行います。国の財政を支える重要な仕事です。
- 刑務官: 刑務所や拘置所で、受刑者の指導や施設の警備などを行います。社会の安全を守る責任ある仕事です。
- 入国警備官: 空港や港で、出入国する人の審査や、不法滞在者の調査などを行います。国の玄関口を守る仕事です。
- 海上保安学校学生: 海上保安官になるための学校です。卒業後は、海難救助や海上犯罪の取り締まりなど、日本の海を守る仕事に従事します。
国家公務員は、国という大きなフィールドで活躍できるのが特徴です。
公務員にも色々ある!事務系と技術系の仕事
公務員の仕事は、内容によって「事務系」と「技術系」に分けられることもあります。

事務系は比較的多くの人がイメージしやすい仕事ですが、技術系の仕事も社会を支える上で欠かせません。高校で学んだ専門知識を活かせるチャンスもありますよ。
公務員になると、どんないいことがある?
高卒で公務員になると、どんなメリットがあるのでしょうか?いくつか見ていきましょう。
安定しているってホント?
公務員の大きな魅力の一つは、雇用の安定性です。
民間企業のように、景気の波や会社の業績によってリストラされたり、会社が倒産したりする心配がほとんどありません。一度就職すれば、定年まで安定して働き続けられる可能性が高いというのは、将来を考える上で大きな安心材料になります。
お休みはしっかり取れる?
公務員は、福利厚生が充実していることでも知られています。
- 土日祝日休みが基本(警察官や消防官など交代制勤務の職種を除く)
- 年次有給休暇(休んでも給料がもらえるお休み)がしっかり取れる
- 夏休みや年末年始の休暇もある
- 育児休業や介護休業などの制度も整っている
もちろん、部署や時期によっては忙しいこともありますが、プライベートの時間も大切にしやすい環境と言えるでしょう。仕事と生活のバランスを取りながら、長く働きたい人には嬉しいポイントです。
社会の役に立てるやりがい
公務員の仕事は、利益を追求するのではなく、社会全体や地域住民のために働くことが目的です。
例えば、市役所の窓口で困っている人の手続きを手伝ったり、地域の安全を守るためにパトロールしたり、道路や公園を整備したり…。自分の仕事が、多くの人の生活を支え、社会に貢献しているという実感を得やすいのは、公務員ならではの大きなやりがいです。
大学に行かなくても就職できる
高校卒業後すぐに公務員になれば、大学や専門学校に進学するための学費がかかりません。
また、同年代の人がまだ学生でいる間に、一足早く社会人としての経験を積み、収入を得ることができます。早く自立したい、早く社会に出て活躍したいと考えている人にとっては、大きなメリットと言えるでしょう。

公務員になる前に知っておきたいこと
メリットがたくさんある公務員ですが、もちろん注意しておきたい点もあります。後で「思っていたのと違った…」とならないように、事前にしっかり確認しておきましょう。
給料は最初どれくらい?
一般的に、公務員の初任給(最初の給料)は、同じ時期に就職した大卒の人と比べると、少し低い傾向があります。
ただし、公務員は毎年着実に給料が上がっていく「昇給」の仕組みがしっかりしていますし、ボーナス(期末・勤勉手当)も安定して支給されることが多いです。長い目で見れば、安定した収入を得られる可能性が高いと言えます。
出世のスピードは?
公務員の世界は、年功序列(年齢や勤続年数に応じて役職が上がっていく)の考え方が比較的残っている場合があります。
そのため、若いうちからバリバリ働いて、どんどん出世したい!という意欲が強い人にとっては、少し物足りなさを感じる場面もあるかもしれません。ですが、経験を積むことで着実にステップアップしていける環境とも言えます。
試験の競争率は?
公務員は安定性などから人気が高く、採用試験の競争率(倍率)が高くなることがあります。特に、人気の職種や都市部の自治体などは、多くの人が応募するため、合格するのが簡単ではありません。
公務員になりたいと思ったら、早めに情報収集を始め、しっかりと試験対策をすることが大切です。
年齢制限はある?
多くの公務員試験には、受験できる年齢に上限が設けられています。
「高卒程度」の試験の場合、「高校卒業見込み、または卒業後〇年以内」といった条件が付いていることが一般的です。受けたい試験の募集要項(受験案内)をよく確認し、自分が受験資格を満たしているか、いつまで受験できるのかを早めにチェックしておきましょう。
ずっと同じような仕事?
公務員は、数年ごとに部署を異動することが多いです。様々な部署で異なる仕事を経験できるのはメリットとも言えますが、一方で、「一つの分野の専門家になりたい」「特定のスキルを極めたい」と考えている人にとっては、少し物足りないと感じるかもしれません。
また、民間企業で通用するような専門スキルが身につきにくい場合もあり、将来的に民間企業への転職を考えたときに、少し不利になる可能性もゼロではありません。
- 初任給は大卒より低い傾向
- 年功序列的な側面も
- 人気職種は倍率が高い
- 受験に年齢制限がある
- 異動が多く専門性は深めにくいかも
- 民間転職で活かせるスキルが限られることも
高卒から公務員になるにはどうすればいい?
「よし、公務員を目指してみようかな!」と思ったあなたへ。ここからは、実際に公務員になるためのステップについて説明します。
公務員試験ってどんなもの?
公務員になるためには、「公務員採用試験」に合格する必要があります。
高卒者を対象とした試験は、一般的に「高卒程度」や「初級」といった区分で実施されます。これは、試験問題の難易度が高校卒業レベルであることを示しています(必ずしも高卒者しか受けられないわけではありません)。
試験の内容は、職種や自治体によって異なりますが、大きく分けて「筆記試験」と「面接試験」が行われることが多いです。
筆記試験:
- 教養試験(択一式): 国語、数学、理科、社会、文章理解、数的処理、判断推理など、高校で習うような幅広い分野から、マークシート形式で出題されることが多いです。
- 作文試験: 与えられたテーマについて、自分の考えを文章でまとめる試験です。
- 専門試験(択一式・記述式): 技術系の職種などで、専門知識を問う問題が出される場合があります。
面接試験:
- 人物試験: あなたの人柄や考え方、コミュニケーション能力などを見るための試験です。個別面接や集団討論など、様々な形式があります。
合格するためには、これらの試験対策をしっかり行う必要があります。
試験はいつごろあるの?
試験の実施時期は、国家公務員か地方公務員か、またどの職種・自治体を受けるかによって異なります。
一般的に、多くの「高卒程度」の地方公務員試験(市役所、警察官、消防官など)は、高校3年生の秋頃(9月)に一次試験(筆記試験)が行われることが多いです。国家公務員の一般職(高卒者試験)も、例年9月頃に一次試験があります。
注意点:
これはあくまで目安です。自分が受けたい試験の正確な日程は、必ず各省庁や自治体のホームページなどで最新の「募集要項」や「受験案内」を確認してください。募集期間も限られているので、早めの情報収集がカギになります!
どんな勉強が必要?
公務員試験の筆記試験、特に教養試験は出題範囲が広いため、計画的に勉強を進めることが大切です。
- 文章理解(国語): 文章の内容を正確に読み取る力。現代文、古文、英文など。
- 数的処理・判断推理(数学・パズル系): 計算問題、図形問題、論理的な思考力を問う問題。公務員試験独特の問題が多いので、慣れが必要。 ←特に重要!
- 社会科学: 政治、経済、法律、社会など。ニュースなどにも関心を持っておくと良い。
- 人文科学: 日本史、世界史、地理、思想など。
- 自然科学: 数学、物理、化学、生物、地学など。
- 作文: テーマに沿って、自分の考えを分かりやすく、論理的に記述する練習が必要。
- 面接: なぜ公務員になりたいのか、自己PR、学生時代に頑張ったことなどを、自分の言葉でしっかり伝えられるように練習しておく。
特に「数的処理・判断推理」は、出題数が多く、合否を左右しやすい科目と言われています。苦手な人も多い分野ですが、参考書などで繰り返し問題を解いて、解き方のパターンを身につけることが重要です。
試験対策はどうやる?
公務員試験の対策方法は、いくつかあります。自分に合った方法を選びましょう。
独学で頑張る
- メリット: 費用を抑えられる、自分のペースで進められる
- デメリット: モチベーション維持が大変、分からない点を質問しにくい - 方法: 市販の参考書や問題集を活用する
予備校・専門学校に通う
- メリット: カリキュラムに沿って効率的に学べる、分からない点をすぐ質問できる、面接対策なども充実している、仲間と励まし合える
- デメリット: 費用がかかる、通学時間が必要
通信講座を利用する
- メリット: 比較的費用を抑えられる、自分の好きな時間に学べる
- デメリット: 独学に近い部分もあり、自己管理能力が必要
高校の先生に相談する
- メリット: 進路指導の先生が情報を持っている場合がある、相談しやすい
- デメリット: 公務員試験専門の対策は難しい場合も
どの方法を選ぶにしても、早めにスタートすることが合格への近道です。まずは情報収集から始めてみましょう!
公務員か民間か迷ったら?キャリアのプロに相談しよう!
ここまで、高卒で公務員になるための情報をお伝えしてきました。
高卒からでも公務員を目指せること、安定性や社会貢献といった魅力があること、そしてそのための試験や注意点について、理解が深まったでしょうか?
公務員は確かに魅力的な選択肢の一つですが、世の中には本当にたくさんの仕事があります。高校を卒業してすぐに働く場合、公務員だけでなく、様々な民間企業で活躍する道も広がっています。
「公務員の安定もいいけど、もっと色々なことに挑戦してみたい」
「正直、公務員と民間のどっちが自分に合っているか分からない…」
「他にもっと自分に向いている仕事があるんじゃないか?」
もしあなたが今、そんな風に進路に迷っているなら、一人で悩まずに、就職や転職のプロに相談してみるのがおすすめです。
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公務員には安定性などの魅力がある一方、注意点もありますね。大切なのは、メリットとデメリットの両方を理解した上で、「自分はどんな働き方をしたいのか」「何を重視するのか」を考えることです。もし迷ったら、他の仕事と比べてみるのも良いかもしれません。Zキャリアでは、公務員以外の選択肢についても、一緒に考えるお手伝いができますよ。