株式会社三景について

- 社名:株式会社三景
- 創業:1958年
- 事業内容:不織布加工品の製造・販売(産業資材、生活資材、農業資材)、風呂敷の製造・販売
- 拠点:名古屋本社、三重工場、東京営業所、ベトナム工場(2025年設立)
- 年間休日:126日、残業原則なし
- 特徴:オーダーメイドの「物づくり営業」、環境配慮型素材への積極的な取り組み、業界未経験者歓迎
今回は、株式会社三景の代表・倉澤寛様(以下、倉澤様)にインタビューを実施しました。風呂敷の実物を見せていただきながら、創業68年の歴史と今後の展望について語っていただきました。
風呂敷の名入れ職人から始まった68年——織物から不織布へ、時代に合わせて進化した物づくり

Zキャリアガイド編集部────株式会社三景の創業から現在までの歩みを教えてください。
風呂敷に名入れする仕事から創業

倉澤様────創業は1958年、名古屋です。初代の創業社長 鉄羅作司が、織物風呂敷に名前を入れる名入れ職人として東京で修行を積み、独立したのが始まりでした。贈答品の名入れや結婚式場の引き出物など、業務用の風呂敷に名前を入れる仕事です。名入れの仕事をしているうちに、風呂敷そのものがたくさん売れていたため、自社でも風呂敷を製造するようになりました。伝統工芸品のような高価なものではなく、お弁当を包んだり、お重を包んだり、記念品を包んだりする業務用の風呂敷です。数十円から数百円の安価な包装資材を大量に製造し、仕出し屋、弁当屋、結婚式場などに問屋経由で納めるBtoBのビジネスモデルは、当時から現在まで変わっていません。
不織布の登場が大きな転機となった

大きな転機は1973年です。不織布(スパンボンド)という新しい素材が登場し、織物の風呂敷よりも安価で加工しやすく、大量生産に適した素材として事業に取り入れられました。以来50年以上にわたって不織布の加工技術を蓄積し、風呂敷だけでなくバッグ、巾着袋、エプロン、クリーニングカバー、テーブルクロス、学校給食用の出汁取り袋まで、幅広い不織布加工品を手がけるようになりました。現在は産業資材の分野が大きく伸びています。スポーツ用品を入れる袋や、家電メーカーが製品を箱に入れる前に使う緩衝材・傷防止材など、さまざまな用途で不織布加工品が使われています。一方で、創業以来の風呂敷も継続して製造しています。おせち料理の包装として今でも全国で使われている風呂敷があり、弊社が作らなければなくなってしまう製品も少なくありません。日本の文化として残していきたいという思いで続けています。
次の時代に向けた事業展開
Zキャリアガイド編集部────今後の事業展開について教えてください。
環境配慮型素材を用いた製造技術を発展させている

倉澤様────不織布加工の技術を軸に、環境配慮型の素材への転換に力を入れています。従来の不織布は石油由来の素材が中心で、処分時にCO2が発生します。これに対して、土に埋めると自然に分解される生分解性素材や、海洋に流れても生物に害を与えにくい素材、繰り返し使えるリサイクル素材など、環境に優しい選択肢が増えてきています。国内でもコストだけでなく環境への配慮を求める声が強くなっており、コットンベースや天然素材に近い包装資材へのニーズも高まっています。こうした素材の置き換えは、弊社にとって大きなビジネスチャンスだと捉えています。
海外展開も視野に入れて動いている

2025年にはベトナムに工場を設立しました。ベトナムには日系企業が2,000社以上あり、現地で製造した製品を欧米に輸出する際に環境配慮型の包装資材が求められるケースが今後も増えていくと見込んでいます。国内の技術を活かしながら、海外展開も視野に入れて動いているところです。
「既製品を売る営業」ではない——素材から提案するオーダーメイドの物づくり営業
Zキャリアガイド編集部────御社の法人営業職の仕事内容と面白さを教えてください。
クライアントからのヒアリングを受けて製品をオーダーメイドで提案できる

倉澤様────弊社の法人営業は、既製品を売る営業とはまったく異なります。お客様の求めているものをヒアリングし、素材の選定から形状のカスタマイズまで提案できる「物づくり営業」です。たとえば水を弾く性質が必要ならポリプロピレン、色を綺麗に出したいならナイロン、強度や光沢が欲しいならポリエステルというように、素材の特性を理解した上でお客様に最適なものを提案します。さらに納期や価格の条件も合わせて、ベストな製品を形にしていきます。お客様との関係性も重要です。BtoBの商売では、中間の業者さんとのやり取りが中心になるため、人間性や気配り、レスポンスの早さといった部分が信頼関係の基盤になります。お客様のニーズを的確に捉えた提案ができれば、継続的な取引につながり、新しい案件の相談も入ってきます。
裁量が大きい仕事を任され、事業展開に影響する提案も可能
裁量も大きく、日々のやり取りはほとんど任せてもらえる環境です。実際に、営業担当者の努力がベトナム工場の設立につながった事例もあります。お客様から「ベトナムで工場を出してくれないか」という要望をいただき、その内容が魅力的だったことが工場新設の判断につながりました。営業としての提案や行動が、会社の事業展開そのものに影響する仕事です。
年間休日126日・残業原則なしの安定した労働環境
Zキャリアガイド編集部────働く環境について教えてください。
定時内で成果を出す働き方を後押しする文化がある
倉澤様────年間休日は126日、残業は原則なしです。始業は8時55分、定時は17時45分で、その時間の中で成果を出していくことが基本の考え方です。与えられた時間の中でどれだけ質の高い仕事ができるかが、評価の軸になります。もちろん、お客様の緊急事態など、突発的な対応が求められるイレギュラーな場面はあります。ただ、普段の残業がない分、そうした有事の際には「お客様のために」と責任感を持ってプロとして対応してくれるメンバーが多いです。オンラインでの打ち合わせが増えたことで移動時間も減り、仕事の密度は高くなっています。福利厚生としては、勤務手当、1時間単位で取得できる有給休暇、健康診断のオプション受診補助なども整えており、今後もさらに充実させていく方針です。
未経験だからこそ挑戦できる特殊な物づくりの世界

Zキャリアガイド編集部────未経験でも応募できますか。
仕事に前向きに取り組んでいけば業界の知識をキャッチアップできる
倉澤様────弊社のようにオーダーメイドで不織布加工品を製造する会社は全国でも多くありません。同業他社で経験を積んできたという方は、10人いたら1人いるかどうかです。そのため、未経験だから不利ということはまったくなく、入社してから2〜3年かけて一人前になっていく仕事です。事前に業界の知識を勉強する必要はありません。むしろ、いろんな経験を積んで、いろんな努力をしてきた方の方が、人間性も豊かで良い仕事ができると感じています。仕事が楽しい、この会社で頑張りたいという意識の高い方であれば、できない仕事はないと思っています。営業職では、お客様の前で原反のサイズから風呂敷の取り枚数を計算したり、納期や価格を算出したりする場面があるため、基礎的な計算力が求められます。研修期間として数ヶ月を用意していますが、それだけで完結するものではなく、教育にはこれからもっと力を入れていく方針です。
これから応募を考える方へ伝えたいメッセージ

Zキャリアガイド編集部────最後に、応募を検討している方へメッセージをお願いします。
日本の物づくりを支える仕事に、若い力で挑戦してほしい
倉澤様────私が社会人になった頃はバブルの真っ盛りで、日本が世界に認められていた時代でした。あの頃と比べて日本の技術力が落ちたわけではありませんが、世界各国の成長を見ると、日本もよほど頑張らないといけないと感じる場面が増えています。ITやAIに注目が集まる時代ですが、物づくりという大元をしっかりやっていくことも非常に大切です。日本の物づくりの技術を磨いていきたいし、そのために若い人たちに頑張ってほしい。20代・30代の方にはこれから何十年もの仕事人生があります。仕事に夢を感じる方、物づくりの世界に将来性を感じる方は、ぜひ応募してください。
まとめ
風呂敷の名入れ職人から始まり、68年の歴史で培った不織布加工の技術と全国の取引ネットワーク。環境配慮型素材と海外展開で次の時代に挑む株式会社三景に興味を持った方は、ぜひ公式サイトよりお問い合わせください。
取材日:2026年06月29日
取材/執筆担当者:株式会社ROXX Zキャリアマーケティング事業部 平井祐樹