ヤマシタヒロキ氏プロフィール

- 氏名:ヤマシタヒロキ
- 会社:株式会社InVitro 代表
- YouTube:はねる転職エージェント
- 事業内容:20代・未経験向けの人材紹介、失業手当申請サポート(※失業手当サポートは、一般的な失業保険制度の案内や情報提供のみ)
- サービス名:「01(ゼロワン)キャリア」未経験全力応援
同級生はたった8人の限界集落で育った
Zキャリアガイド編集部────まず、ヤマシタ様の生い立ちから教えてください。
身の回りにサラリーマンはおらず漠然と家業を継ぐのかと考えていた
ヤマシタ様────出身は鹿児島県知覧町の山間部です。小学校の同級生は8人。周囲のほとんどが自営の農家で、実家は養蜂をやっていました。身の周りにサラリーマンという存在はほとんどおらず、学校の先生ぐらい。漠然と「自分も実家の仕事か、何か自分でやるんだろうな」と思って育ちました。
ただ、「家業があるからいいよね」という周囲の言葉には、若干のコンプレックスがありました。言った相手に悪気はないんですけど、「自分じゃ何もできない」と言われているような感覚がどこかにあって。かといってがむしゃらに努力するタイプでもなく、恵まれた環境に甘えながら大人になった感じですね。
親からは「継がなくていい」とずっと言われていました。ちょっと寂しさはありつつも、自分の道を進んでいます。
大学を休学して上京、バンド活動でワンマンライブを開催するまでやりきった
Zキャリアガイド編集部────上京の経緯を教えてください。
高校時代のバンド仲間と勢いで東京へ

ヤマシタ様────高校を出て一旦福岡の大学に進んだのですが、特にやりたいことがあって入ったわけではなく、途中で「学費がもったいないな」と感じて休学しました。21歳の頃です。
ちょうどその頃、高校時代にバンドを組んでいた友人が専門学校を卒業して東京に行くという話になり、「じゃあ俺も行くわ」と。就職活動もせず、そのまま一緒に上京しました。メンバー4人のうち3人で共同生活を始めて、ワンマンライブで50人ぐらい集めるところまではいきましたが、そこまででしたね。
大学を辞めたことへのマイナスな感情はあまりなく、むしろ大学在学中の方が精神的にきつかった。休学して「次に行こう」と切り替えた時の方がずっと前向きでした。今振り返ると、その時々の衝動で動いていたんだと思います。
初就職で飲食店へ
Zキャリアガイド編集部────最初の就職はどのような経験でしたか。
若くして店長に就任するもキャパオーバーになる
ヤマシタ様────上京して1年ほど経った2017年頃、飲食店に就職しました。繁華街に2店舗を持つ個人店で、80代のオーナー、40代・60代の板前さん、そして大学生のアルバイトという構成。若い社会人は自分だけだったので、すぐに店長を任されました。
年上の板前さんのこだわり、学生アルバイトの管理、終電で帰って翌朝8時には豊洲に仕入れに行く生活。当時住んでいた川口からの通勤で、やりたいこともうまくいかない、若くして店長という重責を背負い、当時の自分のキャパシティを超えて店のために走り回っているけど、心境としては報われている感覚もない。全部が重なって、ぐちゃぐちゃになり始めた時期がありました。
朝の通勤電車で限界を感じ、「充実して働くこと」について考え始めた
一番しんどかったのは、朝の通勤電車でYouTubeのバラエティ番組を見ながら、なぜか涙が止まらなくなった時です。「あ、これは結構やばいのかな」と感じました。2018年から2019年にかけてが一番きつかった時期で、記憶が飛んでいるぐらいです。
ただ、この経験が後に「自分が充実しながら働ける状態って何だろう」と考え始めるきっかけになりました。給与条件が悪かったわけではないし、できない仕事でもなかった。だからこそ、給与や能力とは別のところに幸福の要因があるのだと気づいたんです。
会社で働く以外に収入を得られる成功体験を得てキャリアチェンジを果たす
Zキャリアガイド編集部────飲食店の後はどのようなキャリアを歩まれましたか。
初めて挑戦したSNS運用がうまくいき、ベンチャー企業に転職
ヤマシタ様────飲食店で働きながらSNSを始めたのがキャリアチェンジの転機でした。それまで、カフェでパソコンを開いて仕事をしている人たちが何をしているのか全く分からなかった。フリーランスという働き方があることすら知らなかったんです。
SNSでの発信を試行錯誤する中で、個人としてもしっかりとした収益を得られるようになった時期がありました。それが1つの成功体験になり、「会社員として働きながらお金をいただく」以外の選択肢が当たり前になっていきました。自分でもできるという確信が持てたのは、あの時期のおかげです。
その後、仲良くなった方の紹介で人材系のベンチャー企業に転職しました。特に人材業界に行きたくて入ったわけではなく、「自分で何かできるようになりたい」という思いで動いていた先に、たまたま人材の仕事があったという形です。入社時に「一番きつい仕事をやらせてください」と言って、訪問販売の営業からスタートしました。
社員のモチベーション管理に取り組む中でキャリア形成への探求欲が高まった
Zキャリアガイド編集部────人材紹介の免許を取得した経緯を教えてください。
「今やっていることが将来どうつながるか」を見せることの重要性に気づいたことが出発点

ヤマシタ様────人材会社で訪問販売の営業をやっているうちに、会社の課題が見えてきました。人材が離れないようにしなければならない、離職率を下げながら成績も上げなければならない。それなら自分がマネジメントをやってみようと思い、メンバーのモチベーションを上げる取り組みを始めました。キャリアについての探求心に火がついたのは、その頃です。
半年ほどで独立し、会社を立ち上げました。最初から人材紹介を目指していたわけではなく、社員のキャリア形成を支援する中で、「今やっていることが将来どうつながるか」を見せることの重要性に気づき、それなら紹介業の免許を取った方がいいなと。目の前の課題を解決し続けていたら、自然と今の形になったという感じです。
「キャリアは選択ではなく蓄積」というコンセプトを元にサービスを展開
Zキャリアガイド編集部────「未経験全力応援 01キャリア」というコンセプトの背景を教えてください。
現時点では常にゼロの状態から、何を1つ積み上げられるか——サービス名にその思いを込めた
ヤマシタ様────キャリアは「選択」というよりも「蓄積」だと考えています。この会社を選んだから成功、あの会社を選んだから失敗、そんな二択ではもう片付けられません。長期的に何を積み上げていけるかを軸に判断した方がいい。
「01(ゼロワン)キャリア」という名前は、現時点では常にゼロの状態から、何を1つ積み上げられるかという意味を込めています。若い方や未経験の領域に挑戦する方ほど、そこで得られた成功体験は50代になっても生きる。だからこそ20代の方の未経験チャレンジを全力で応援する人材紹介をやりたいと思いました。
独特な社名の由来について
Zキャリアガイド編集部────株式会社InVitroの社名の由来を教えてください。
常に実験を繰り返す姿勢を、科学用語「試験管の中で」という社名に込めた
ヤマシタ様────InVitro(インヴィトロ)は、科学用語で「試験管の中で」を意味する言葉です。転職が当たり前になり、安泰だと思った会社がそうでなくなることもある不確実な時代に、明確な1つの答えはありません。だからこそ、求職者がいて、情報を提供する側がいて、社会や業界の流れがあって、いろんなものを組み合わせながら最適なキャリアを創造していく。常に実験を繰り返すという姿勢を、この社名に込めています。歩みを止めないこと。実験をやめないこと。それが一番大きなメッセージかもしれません。
YouTubeの発信で大事にしていること

Zキャリアガイド編集部────YouTube「はねる転職エージェント」の発信で大切にしていることを教えてください。
甘い言葉を発信するのではなく、キャリア設計の本質を伝えていく
ヤマシタ様────矛盾するかもしれないのですが、集客や誘導のための情報発信はしないということは徹底しています。耳心地のいいことを言って人を集めるのではなく、リアルなことはリアルに伝える。顔を出して情報発信をしている価値は、そこにあると思っています。
たとえば「転職回数10回以上の50代の方でも絶対大丈夫です」とは言いません。難しいことは難しい。でも選択肢はある、方法はある。それをやるかやらないかは自分で決めてもらわないといけない。誇大表現や甘い言葉での集客はしないようにしています。
一番再生数が伸びたのは、求人票の見極め方を解説した動画です。多くの方が給料や業務内容、勤務地で判断しがちですが、たとえば求人の公開日が古すぎると人手不足の可能性がある、「平均年齢20代」は定着率が低いかもしれない——こういったエージェントならではの視点を共有したところ、「今まで知らなかった視点を得られた」という感想を多くいただきました。
今後はYouTubeを活用し、求職者が企業のことを理解した上で選考に進める仕組みを作っていきたい

ヤマシタ様────チャンネルが少しずつ伸びてきているので、次は企業側にもアプローチしていきたいと考えています。具体的には、YouTubeやLINEの限定動画で企業の会社説明会を配信し、求職者がその企業のことを理解した上で選考に進めるような仕組みを作りたい。
今の転職活動は「初めまして同士の探り合い」から始まることが多い。でも、チャンネルを通じて企業の情報を事前に知った上で応募すれば、お互いの理解が1歩進んだ状態でスタートできます。マッチングのミスが減るだけでなく、企業側も選考のハードルを少し下げられるかもしれない。メディア型のエージェントとして、それが生き残る1つの道だと考えています。
環境を変えたい、新しい仕事に挑戦したいと考えている方へのメッセージ
Zキャリアガイド編集部────最後に、転職を考えている方へメッセージをお願いします。
「何が蓄積されるか」まで見据えた挑戦なら、全力で応援したい
ヤマシタ様────「環境を変えたい」「自信がない」そう思っている方には、挑戦してみていいと伝えたいです。ただし、転職はやり直しがきかない部分もあるので、下手に行動するのは良くありません。
大切なのは、自分が納得した上で動くことです。キャリアは選択ではなく蓄積。未経験の領域に挑戦することで、何が自分に蓄積されるのか、それが後々どんな武器になるのか、そこまで見据えての挑戦であれば、全力で応援します。1回成功すれば、それは本当に自信になりますから。限界集落から上京し、飲食店の激務、SNSでの成功体験、人材業界での起業を経て「キャリアは蓄積」という信念に辿り着いたヤマシタヒロキ氏。YouTubeチャンネル「はねる転職エージェント」では、転職に関するリアルな情報を発信しています。興味がある方は、以下のURLからチェックしてみてください。
- YouTube:https://www.youtube.com/@zero-one-career
- LINE:https://s.lmes.jp/landing-qr/2001358564-o74D7RYk?uLand=3C6wr8
取材日:2026年07月03日
取材/執筆担当者 株式会社ROXX Zキャリアマーケティング事業部 平井祐樹