加藤さんのプロフィール
- 所属:経営管理部 経理チーム
- 担当業務:月次決算、経費処理、税金関連業務、請求・入金管理、新システムへの移行プロジェクトなど
- 経歴:専門学校卒業後、美容師を5年、ブライダルヘアメイクを4年経験。個人事業主として独立した時期に簿記に出会い、経理への転職を決意。ベンチャー企業で5年間経理を経験した後、ROXXに入社。上場前後の経理業務を担当
今回は、Zキャリア(運営:株式会社ROXX)の経営管理部で経理を務める加藤さんにインタビューを実施しました。美容業界から未経験で経理に転身した経緯と、キャリアチェンジを成功させるために意識したことについて、率直に語っていただきました。
美容業界で9年間。手に職をつけて働いてきた日々

――まず、美容業界でのご経歴を教えてください。
専門学校を卒業した後、美容師として約5年間働きました。その後、ブライダルのヘアメイクに転身して約4年間。合計で9年間、美容業界にいた形ですね。
――キャリアチェンジを考えたきっかけは何でしたか?
一番のきっかけは、身体的な負担が大きくなってきたことです。美容師は薬剤によるアレルギーや腰への負担が蓄積しやすい仕事ですし、将来のライフスタイルを考えた時に、長く続けていけるか不安を感じるようになりました。美容業界は本当に好きでなければ続けにくい側面がある。私が学生だった頃は、10年後に業界に残っているのは1割以下というデータもあったほどです。自分自身が病気をしたこともあり、今後のキャリアを見つめ直すタイミングになりました。
――なぜ経理という職種を選んだのですか?
個人事業主として活動していた時期に、自分で売上や経費、利益や税金を管理する必要があったんです。そこで簿記の勉強を始めてみたら、すごく面白いなと感じて。もともと「手に職をつけたい」という志向があったので、経理のスキルを身につければ、将来的に会計の専門職への道も拓けるのではないかと考えました。自分にとっての新しい「手に職」を経理に見出した形ですね。
転職活動のリアル。書類で7割落ちた経験
――転職活動はどのように進めましたか?
まず簿記の資格を取得してから活動を始めました。未経験でオフィスワーク自体が初めてだったので、そもそも経理で採用してくれるところがあるのかという不安からのスタートです。3〜4か月ほどかけて、合計20社程度に応募しました。結果として書類選考で15社ほど落ち、面接に進めたのが4〜5社、最終的に内定をいただけたのは2社でしたね。
――書類選考で苦戦された原因は何だったと思いますか?
専門学校卒という学歴と、未経験という二つのフィルターで、応募できる求人自体がかなり絞られてしまうんです。大手企業は大学卒業が条件になっていることが多く、その時点で半分ほどの選択肢が消えてしまう。残った求人のなかからさらに未経験可のものを探すと、本当に限られてきます。
――その状況をどう打開されたのですか?
最初は「未経験だけど頑張ります」くらいしか言えなくて、自分に劣等感を抱えたまま活動していたんです。ただ途中で、9年間美容業界で培ってきた経験にはちゃんと強みがあるはずだと気づきました。接客で鍛えたコミュニケーション力、ブライダルの現場で求められた機転の速さ、一人に責任が集約される環境で培った責任感。そういった自分の強みを軸に据えて、経理の仕事にどう活かせるかを言語化するようにシフトチェンジしたんです。そこから転職活動の質がガラッと変わりましたね。
簿記の勉強と面接のコツ。未経験転職で大切なこと

――簿記の資格は転職前に取得されたとのことですが、やはり先に取っておいた方がいいですか?
自分の経歴に自信がない場合は、先に取得しておくと安心材料になります。履歴書に一つでも経理に関連する資格が書けると、少なくとも「勉強してきた人なんだな」という印象にはつながる。3級の内容は経理の基礎そのものなので、適性を確認する意味でも先に挑戦してみる価値はあると思いますね。勉強方法は動画教材と参考書、あとはひたすら過去問を解くという王道のスタイルでした。
――未経験での面接で、意識されていたことはありますか?
素直であること。これに尽きます。未経験だと自分に自信がないからこそ、つい自分を誇張しがちになるんです。ただ、わからないことはわからないと正直に認めた上で、「これから勉強して身につけていきたい」と伝える方が、面接官にも誠実さが伝わる。実際、仕事を始めればわからないことだらけなので、そのときにどう対応するかを見られている面もあると思います。謙虚さは、未経験だからこそ大切にすべきポイントですね。
未経験からの経理実務。パソコンが使えない状態からのスタート
――入社後、最初に苦労されたことは何ですか?
パソコンがまともに使えなかったことです。タイピングが遅くて、チャットツールの返信もスマートフォンでやっていたほどでした。タイピング練習のソフトを入れられて、毎朝15分ずつ練習するところからのスタートです。表計算ソフトもプレゼンテーションツールも触ったことがなかったので、入社1週間後の自己紹介プレゼンでは、他の方との差が歴然でしたね。ただ、そういう失敗を恐れずにチャレンジする社風だったので、一つずつ乗り越えていけました。
――経理の実務で得られた達成感はどのようなものでしたか?
大きく二つあります。一つは、さまざまな部署の方々とコミュニケーションを取りながら、チームで一つの数字を作り上げていく経験。美容師時代は個人プレーが中心でしたが、経理では他部署との連携が不可欠で、その達成感は全く違うものでした。もう一つは、2人体制の組織から始まって、5年間で15人規模のチームにまで成長する過程を経験できたこと。ほぼゼロの状態から基盤を築いていけたのは、大きな自信につながりましたね。
――経理の仕事は、会社によって業務範囲が違うものですか?
かなり違いますね。会計事務所であれば他社の仕訳を代行するのがメインですし、大手企業だと経費精算だけを担当するような分業体制のところもあります。一方で、事業会社のベンチャーだと一から十まですべてやるケースも。会社ごとに業務内容が異なるので、自分の強みが活かせるポジションかどうかを求人ごとにしっかり読み込んで、アピールの仕方を変えていくことが大切です。
二社目への転職。経験を積んだからこそ選択肢が広がった

――現在の会社への転職では、アピールポイントは変わりましたか?
一社目の時は「何でもやります」という姿勢がメインでしたが、二社目では具体的な経験をアピールできるようになりました。複数事業の経理を一人で統括していた経験や、マネジメントの実績、新しい業務にも自分から取り組んでいける姿勢などですね。経理は経験が重視される職種なので、一社目で最低3年頑張ると、次の転職では選択肢がかなり広がります。
未経験から経理を目指す方へ
――最後に、未経験から経理への転職を考えている方に、メッセージをお願いします。
経理はハードルが高いと感じるかもしれません。私自身もそうでした。ただ、実際にやってみないとわからないことがたくさんあります。業務内容を見て「自分にできるだろうか」と不安になっても、始めてみると今までの経験と紐づけられる部分が意外とある。私の場合は、店舗での在庫管理や売上管理が、経理の棚卸しや数値管理の業務に直結しました。
「できない」にフォーカスするのではなく、「これから何ができるようになるだろう」というワクワク感を大切にしてほしい。転職の軸がブレそうになったら、自分がどう働きたいのかを見つめ直す。そして最低3年、まずはその環境で全力を尽くしてみる。できなくても、できるようになればいい。自分の可能性を信じて、恐れずに挑戦してみてください。
――加藤さんの9年間の美容業界経験と、未経験からの挑戦を経た言葉には、説得力がありました。本日はありがとうございました。
ありがとうございました。
まとめ
加藤さんのように、美容業界やサービス業から異業種への転職を考えている方もいるのではないでしょうか。Zキャリアでは、一人ひとりの経験やスキルに寄り添いながら、専任のキャリアアドバイザーが転職活動をサポートしています。「異業種への転職で何を準備すればいいかわからない」「自分の強みをどうアピールすればいいか迷っている」という段階からでも相談可能です。まずはお気軽に、あなたのキャリアに関するお悩みをお聞かせください。
取材日:2026年02月25日
執筆者:株式会社ROXX Zキャリアマーケティング事業部 近藤研吾