フル出社がきつい人へ。原因と対処法、おすすめの仕事を紹介

フル出社が「きつい」と感じてしまう5つの理由

毎日会社に行くフル出社のスタイルが「きつい」と感じるのには、いくつかの理由があります。具体的には以下の5つの項目について解説します。

もしかしたら、共感できるポイントがあるかもしれません。各項目について、詳しく見ていきましょう。

毎日の通勤による心身の疲労

毎日の往復時間で疲弊することが、フル出社をきついと感じる大きな原因の一つです。朝早くに起きて、身支度を整え、多くの人が利用する公共交通機関に乗り込む。特に都市部では、満員電車に揺られて会社に着く頃には、仕事が始まる前からぐったりしてしまうことも少なくありません。例えば、ドアの近くで押しつぶされそうになったり、乗り換えで長い距離を歩いたりするだけで、体力はどんどん削られていきます。帰りも同じように混雑した電車に乗り、家にたどり着くのは夜遅く。この繰り返しでは、平日にリフレッシュする時間を確保するのは難しいでしょう。通勤だけで1日のエネルギーの大半を使ってしまうような感覚になり、仕事へのモチベーション維持も難しくなってしまいます。

人間関係のストレス

会社に行けば、当然ながら多くの人と関わることになります。気の合う同僚や尊敬できる上司がいる場合は良いですが、残念ながらそうでないケースも多いでしょう。気の合わない人との関わりが、フル出社を精神的にきつくさせています。オフィスでは、常に誰かの視線を感じたり、苦手な上司の機嫌をうかがったりと、仕事そのもの以外で気を使わなければならない場面が多々あります。ひとりで静かに作業したいのに、周りの雑談が気になって集中できないこともあるでしょう。このような環境が毎日続くと、心が休まる暇がなく、知らず知らずのうちに大きなストレスを溜め込んでしまうのです。家に帰っても仕事の人間関係のことが頭から離れず、休日も心から楽しめない、といった悪循環に陥ることもあります。

プライベートの時間が取れない

フル出社の場合、通勤時間を含めると、平日の大半を仕事関連の時間に費やすことになります。その結果、自分のための時間がなくなると感じ、きつさを覚える人が多くいます。例えば、往復で2時間の通勤時間があれば、その時間を使って趣味に没頭したり、スキルアップのための勉強をしたり、友人と食事に行ったりすることもできます。ですが、フル出社ではその時間がごっそり奪われてしまいます。仕事から疲れて帰ってきて、食事や入浴を済ませたら、もう寝る時間。平日は「仕事と睡眠」だけで終わってしまい、自分の人生を生きている実感が持てなくなってしまうのです。このような生活が続くと、何のために働いているのか分からなくなり、無気力になってしまう可能性もあります。

自分のペースで仕事ができない

オフィスという共有空間では、どうしても自分の思い通りに仕事を進められない場面が出てきます。集中力が何度も途切れることで、思うように仕事がはかどらず、ストレスを感じるのです。例えば、集中して資料を作成しているときに、突然上司から別の仕事を頼まれたり、同僚から雑談に引き込まれたりすることがあります。また、周りの電話の音や話し声が気になって、作業に没頭できないこともあるでしょう。特に、ひとりで黙々と進めたい作業が多い人にとっては、このような環境は非常にきついものです。自分のペースが乱されることで作業効率が落ち、結果的に残業が増えてしまうという悪循環にもつながりかねません。

体調不良でも休みづらい空気

少し頭が痛い、お腹の調子が悪いといった、本格的に寝込むほどではないけれど、本調子ではない日もあります。このような時、リモートワークであれば自宅で無理なく働けるかもしれませんが、フル出社だとそうはいきません。「無理して出社するプレッシャー」が、きつさを倍増させます。「これくらいの体調不良で休んだら、周りに迷惑がかかる」「甘えていると思われるかもしれない」といった気持ちから、無理をして出社してしまう人は少なくありません。しかし、万全でない状態で仕事をしても効率は上がりませんし、周りに風邪などをうつしてしまうリスクもあります。何より、自分の体を大切にできない働き方は、長続きしません。心身ともに健康でいるために、少しの不調でも気兼ねなく休める環境が理想ですが、フル出社の職場ではそれが難しい場合があるのが現実です。

フル出社を続けるメリット

フル出社にはきつい側面がある一方で、もちろん良い点もあります。メリットを知ることで、今の働き方を客観的に見つめ直せるかもしれません。具体的には以下の通りです。

これらのメリットが自分にとってどれくらい重要かを考えてみるのも良いでしょう。詳しく解説していきます。

コミュニケーションが取りやすい

フル出社の一番のメリットは、直接顔を合わせて話せることでしょう。仕事でわからないことがあった時、隣の席の先輩に「ちょっといいですか？」とすぐに聞けるのは大きな利点です。チャットやメールのように、返事を待つ必要がありません。また、何気ない雑談の中から仕事のヒントが生まれたり、チームの一体感が高まったりすることもあります。テキストだけのやり取りでは伝わりにくい微妙なニュアンスや感情も、対面なら表情や声のトーンで正確に伝わります。特に、仕事を覚えている段階や、チームで協力して進めるプロジェクトが多い場合には、このコミュニケーションの取りやすさが仕事の効率を大きく左右することもあります。

仕事のオンオフを切り替えやすい

物理的な場所で気分を切り替えることができるのも、フル出社のメリットです。家を出て会社に向かうことで自然と「仕事モード」のスイッチが入り、会社を一歩出れば「プライベートモード」に切り替わります。リモートワークだと、仕事をする場所と生活する場所が同じため、どうしても仕事とプライベートの境界が曖昧になりがちです。終業後もついメールをチェックしてしまったり、休日も仕事のことが頭から離れなかったりすることがあります。その点、フル出社は「会社にいる間は仕事に集中し、家に帰ったら完全にリラックスする」というメリハリをつけやすい働き方と言えるでしょう。この切り替えがうまくできることで、精神的な健康を保ちやすくなります。

会社の設備を自由に使える

仕事に適した環境が整っていることも、フル出社の見逃せないメリットです。自宅ではなかなか用意できないような高性能なパソコンや大きなモニター、高速なインターネット回線、業務用のプリンターなどを自由に使うことができます。また、人間工学に基づいて設計された椅子やデスク、空調が管理された快適なオフィス空間で仕事ができるのも魅力です。自宅で同じ環境を整えようとすると、かなりの費用がかかってしまいます。特に、専門的な機材やソフトウェアが必要な仕事の場合、会社の設備を使えるかどうかは、仕事の生産性に直結する重要なポイントになります。

フル出社を続けるデメリット

メリットがある一方で、やはりデメリットも存在します。きついと感じる原因と重なる部分もありますが、改めて整理してみましょう。具体的には以下の通りです。

これらのデメリットが、自分の許容範囲を超えているかどうかを判断する材料にしてください。各項目について、詳しく見ていきましょう。

通勤時間が無駄になる

年間で膨大な時間を失うことは、フル出社の最大のデメリットと言っても過言ではありません。毎日当たり前のように往復している通勤時間ですが、冷静に計算してみると、その長さに驚くはずです。例えば、片道1時間の通勤時間だと、1日で2時間。1ヶ月に20日出勤すると40時間にもなります。これは、丸2日近くを通勤だけに費やしている計算です。年間で考えれば、約480時間。この時間があれば、新しいスキルを身につけるための勉強をしたり、副業を始めたり、家族や友人と過ごす時間を増やしたりと、人生を豊かにするための様々なことができます。この貴重な時間を毎日失い続けることは、長期的に見ると大きな損失と言えるでしょう。

ひとりで作業に集中しにくい

メリットである「コミュニケーションの取りやすさ」は、時としてデメリットにもなります。周りの環境に左右されるため、ひとりでじっくりと取り組みたい作業がある場合には、フル出社は不向きな場合があります。オフィスでは、同僚の話し声や電話の応対、人が行き来する音など、様々なノイズが常に発生しています。集中力が高い人でも、急に話しかけられたら、一度思考が中断されてしまいます。再び集中状態に戻るためには、また時間とエネルギーが必要です。このような状況が頻繁に起こると、作業効率が著しく低下し、本来なら定時で終わるはずの仕事が終わらず、残業につながってしまうこともあります。

感染症などのリスクが高まる

多くの人が集まる環境は、どうしても感染症のリスクが付きまといます。特に、満員電車での通勤や、換気が不十分なオフィス空間は、そのリスクを高める要因となります。不特定多数との接触機会が多いことは、フル出社の大きなデメリットです。風邪やインフルエンザなどが流行する季節には、どんなに気をつけていても、感染のリスクを完全になくすことはできません。自分が感染源になってしまう可能性もあれば、周りからうつされてしまう可能性もあります。一度体調を崩すと、仕事が滞るだけでなく、回復するまでの時間も必要になります。自己管理はもちろん重要ですが、そもそもリスクの高い環境に身を置き続けること自体が、心身ともに負担となる場合があるのです。

フル出社のきつさを和らげるための具体的な対処法

「フル出社はきつい、でも今すぐ転職するのは難しい…」そう考えている人もいるでしょう。ここでは、現状を少しでも楽にするための具体的な対処法を紹介します。具体的には以下の通りです。

できることから試してみてください。詳しく解説していきます。

生活リズムを整える

きつさを感じる原因が、実は日々の生活習慣の乱れにあるかもしれません。まずは自分のコンディションを整えることが、何よりも大切です。夜更かしをして睡眠時間が不足していませんか？食事はコンビニ弁当や外食ばかりになっていませんか？少し意識を変えるだけで、体は大きく変わります。例えば、いつもより30分早く寝る、朝食をしっかり食べる、一駅手前で降りて歩いてみるなど、小さなことからで構いません。心と体のエネルギーが満たされていれば、同じ状況でも「きつい」と感じる度合いは和らぐはずです。仕事のパフォーマンスを上げるためにも、資本である自分の体をしっかりメンテナンスすることから始めましょう。

通勤時間を有効活用する

「無駄な時間」と捉えがちな通勤時間ですが、発想を転換すれば「自分だけの時間」に変えることができます。通勤を自己投資の時間にするという意識を持つと、毎日の通勤が少し楽しくなるかもしれません。例えば、電車の中では読書をしたり、資格取得のための勉強をしたり、好きな音楽やポッドキャストを聴いてリラックスしたりするのも良いでしょう。最近では、動画で学べるコンテンツも充実しています。これらのインプットは、将来のキャリアにも必ず役立ちます。ただぼーっと過ごすのではなく、「この時間は〇〇をする」と決めておくことで、通勤のストレスが軽減され、日々の生活にハリが生まれます。

上司に働き方を相談してみる

自分ひとりで抱え込まず、改善のための第一歩を踏み出す勇気も必要です。会社や上司に、現在の状況や気持ちを正直に話してみましょう。もちろん、いきなり「リモートワークにしてください」と言うのはハードルが高いかもしれません。ですが、例えば「ラッシュの時間を避けたいので、時差出勤をさせてもらえませんか？」「週に1日だけでも在宅勤務を試すことは可能でしょうか？」といった提案であれば、検討してもらえる可能性があります。相談することで、会社側も問題点を認識し、改善に向けて動いてくれるかもしれません。何も言わなければ、現状は変わりません。まずは小さな提案から、声を上げてみることが大切です。

フル出社以外の働き方ができる仕事ってどんなのがある？

対処法を試しても、やはりフル出社がきついと感じるなら、転職を考えるのも一つの有力な選択肢です。フル出社以外の働き方がしやすい仕事には、どのようなものがあるのでしょうか。具体的には以下の通りです。

ここでは、未経験からでも挑戦しやすい職種を中心に紹介します。詳しく見ていきましょう。

ITエンジニア

ITエンジニアは、場所を選ばない働き方が可能な代表的な職種です。パソコンとインターネット環境さえあれば仕事ができるため、リモートワークを導入している企業が非常に多くあります。「プログラミングなんて難しそう」と感じるかもしれませんが、最近では未経験者向けの研修制度が充実している企業も増えています。最初は会社に出社して基礎を学び、スキルが身についてから徐々にリモートワークに移行するという働き方も可能です。人手不足の業界でもあるため、需要が高く、将来性も期待できます。コツコツとスキルを身につけていくことが好きな人に向いている仕事です。

配送ドライバー

自分の裁量で仕事を進められるのが、配送ドライバーの大きな魅力です。一度会社を出て配送ルートを回り始めれば、基本的にはひとりでの行動になります。そのため、オフィスの人間関係のようなストレスを感じることはほとんどありません。自分のペースで休憩を取ったり、効率的なルートを考えたりと、主体的に仕事を進めることができます。普通自動車免許があれば始められる仕事も多く、未経験者でも挑戦しやすい職種です。体を動かすことが好きで、ひとりで黙々と作業するのが得意な人にとっては、非常に働きやすい環境と言えるでしょう。

施工管理

建設現場で働く「施工管理」も、メリハリのある働き方ができる仕事の一つです。一日中オフィスにこもりきりということはなく、現場と事務所を行き来しながら仕事を進めます。現場への直行直帰が認められている会社も多く、その場合は毎日の通勤ストレスから解放されます。現場の職人さんたちとコミュニケーションを取りながら、建物が完成していく過程に立ち会えるのは、大きなやりがいにつながります。体力も必要ですが、スケジュール管理や調整能力など、様々なスキルが身につく仕事です。

訪問介護スタッフ

訪問介護スタッフも、フル出社以外の働き方がしやすい仕事です。時間に融通が利きやすいため、プライベートと両立させたい人におすすめです。多くの場合、利用者のお宅へ直行し、ケアが終わればそのまま自宅へ帰る「直行直帰」のスタイルが可能です。毎日事業所に出勤する必要がないため、通勤の負担が大幅に軽減されます。また、1日に数件の訪問をこなす働き方なので、仕事の合間に自分の時間を作りやすいのも特徴です。誰かの役に立ちたいという気持ちが強く、人と1対1でじっくり向き合うのが好きな人に向いています。

きつい毎日から抜け出すための転職活動の進め方

フル出社以外の働き方を目指して転職を決意したら、次はいよいよ行動です。ここでは、転職活動を成功させるための進め方を紹介します。具体的には以下の通りです。

ポイントを押さえて、自分に合った新しい職場を見つけましょう。詳しく解説していきます。

自分の希望条件を整理する

まずは、理想の働き方を具体化することから始めましょう。「なぜ今の会社を辞めたいのか」「次はどんな環境で働きたいのか」を紙に書き出すなどして、自分の考えを整理します。「フル出社がきつい」という漠然とした理由だけでなく、「週に2日はリモートワークがしたい」「通勤時間は30分以内が良い」「人間関係のストレスが少ない職場が良い」など、できるだけ具体的に条件を挙げていくことが大切です。この軸がしっかりしていると、求人を探すときにも迷いがなくなり、入社後のミスマッチを防ぐことにもつながります。

ポジティブな退職理由を考える

面接では、必ずと言っていいほど退職理由を聞かれます。このとき、「フル出社がきつくて辞めました」と正直に伝えるだけでは、ネガティブな印象を与えてしまう可能性があります。大切なのは、成長意欲をアピールすることです。例えば、「フル出社が嫌だった」という事実を、「通勤時間を自己投資の時間にあて、より集中できる環境でスキルアップし、貴社に貢献したいと考えました」といった前向きな表現に言い換えるのです。このように、未来に向けたポジティブな理由を伝えることで、採用担当者に「この人は意欲的だな」「自社で活躍してくれそうだ」という良い印象を与えることができます。

未経験でも挑戦できる求人を探す

新しい働き方を求めて異業種に挑戦する場合、経験がないことに不安を感じるかもしれません。ですが、心配は不要です。世の中には、ポテンシャルを評価してくれる企業がたくさんあります。求人を探す際には、「未経験者歓迎」「学歴不問」「研修制度あり」といったキーワードに注目しましょう。これらの記載がある企業は、現時点でのスキルよりも、人柄や今後の成長意欲を重視して採用を行っている可能性が高いです。これまでの経験で培ったコミュニケーション能力や真面目さなど、どんな仕事にも活かせる自分の強みをアピールすることが、未経験からの転職を成功させるカギとなります。

フル出社に悩んだらZキャリアに相談しよう

転職活動をひとりで進めるのは、情報収集や書類作成、面接対策など、やるべきことが多くて大変です。そんな時は、転職のプロである転職エージェントに相談するのがおすすめです。具体的には以下の通りです。

Zキャリアのような転職エージェントをうまく活用して、効率的に転職活動を進めましょう。詳しく解説していきます。

あなたに合った働き方を提案してもらう

プロの視点で求人を探せるのが、転職エージェントを利用する最大のメリットです。自分の希望をキャリアアドバイザーに伝えるだけで、膨大な求人の中から最適なものをピックアップして提案してくれます。「リモートワークができる仕事が良い」「残業が少ないところがいい」といった希望はもちろん、「自分にはどんな仕事が向いているかわからない」といった漠然とした悩みにも、親身に相談に乗ってくれます。自分ひとりでは見つけられなかったような、思わぬ優良企業に出会える可能性も高まります。

非公開の優良求人を紹介してもらう

転職サイトなどで一般に公開されている求人は、実は全体のほんの一部です。多くの企業は、転職エージェントにだけ求人を依頼する「非公開求人」を持っています。エージェントに登録することで、選択肢の幅が大きく広がるのです。非公開求人には、好条件のポストや、まだ新しい部署の立ち上げメンバーの募集など、魅力的なものが多く含まれています。ライバルが少ない中で選考に進めるため、内定の確率も高くなる傾向があります。このような特別な求人に出会えるのは、エージェントを利用する人だけの特権です。

面接対策や書類添削をサポートしてもらう

選考の通過率アップが期待できる手厚いサポートも、エージェントの魅力です。多くの求職者を見てきたプロの視点から、履歴書や職務経歴書の書き方を丁寧にアドバイスしてくれます。また、面接が苦手な人には、企業ごとの特徴に合わせた模擬面接も行ってくれます。よく聞かれる質問や、効果的なアピールの仕方などを具体的に教えてもらえるので、自信を持って本番に臨むことができます。給与や勤務条件など、自分では聞きにくいことの交渉を代行してくれる場合もあります。フル出社がきついと感じ、新しい働き方を探しているのであれば、まずはZキャリアのエージェントに気軽に相談してみてください。