- 会社がエアコンをつけない理由
- 法律的な観点での職場の室温
- すぐに実践できる具体的な暑さ対策
- 職場環境の改善を働きかける方法
職場が暑いのにエアコンをつけてくれない状況の対処法
職場の暑さがつらい時、どう行動すればよいのでしょうか。具体的な対処法は以下の通りです。
- まずは自分でできる暑さ対策を試す
- 会社に職場環境の改善を相談する
まずは、これらの項目について詳しく見ていきましょう。
まずは自分でできる暑さ対策を試す
会社に相談する前に、まずは自分でできる対策を試してみましょう。ハンディファンや首にかけるネッククーラーなどの冷却グッズを使ったり、こまめに水分補給をしたりするだけでも、体感温度はかなり変わります。
服装規定が厳しくなければ、通気性の良い服を選ぶのも有効です。自分で対策をすることで、会社に相談する際にも「自分でできることは試しましたが、それでも暑くてつらいです」と具体的に伝えられます。
会社に職場環境の改善を相談する
自分で対策しても限界がある場合は、会社に環境改善を相談することが次のステップです。一人で言い出しにくい場合は、同じように暑さを感じている同僚と一緒に伝えると、会社側も問題の重要性を認識しやすくなります。
相談する際は、ただ「暑い」と伝えるのではなく、「暑さで集中力が落ちて、作業効率が下がってしまう」「気分が悪くなることがある」など、仕事や健康への具体的な影響を伝えると、より真剣に受け止めてもらえる可能性が高まります。
なぜ会社は職場のエアコンをつけてくれないのか
そもそも、なぜ会社は暑いのにエアコンをつけてくれないのでしょうか。考えられる理由は以下の通りです。
- 電気代などのコストを削減したい
- 経営層が現場の暑さを理解していない
- 人によって体感温度が違うため意見が割れる
- 設備の故障や老朽化でそもそも使えない
これらの理由について、一つずつ解説していきます。
電気代などのコストを削減したい
最も多い理由はコスト削減です。特に広い工場や店舗では、業務用のエアコンを稼働させると電気代がかなり高額になります。会社の経営状況によっては、経費を少しでも抑えるために、エアコンの使用を制限している場合があります。
会社としては利益を出すことも重要ですが、働く人の健康を犠牲にしてまでコストを削減するのは問題です。会社の経営方針が、働く環境にどう影響しているのかを知る一つのきっかけにもなります。
経営層が現場の暑さを理解していない
涼しいオフィスで働く経営層や管理職が現場の暑さを知らない、または軽視しているケースも少なくありません。実際にその場で作業をしていないため、どれほど過酷な状況なのか想像が及ばないのです。
この場合、現場の状況を具体的に伝えることが重要になります。「温度計を見たら〇度ありました」「汗が止まらず、作業着がびしょ濡れになります」など、客観的な事実を伝えると、状況を理解してもらいやすくなるでしょう。

人によって体感温度が違うため意見が割れる
人によって暑さ・寒さの感じ方が違うことも、エアコン問題が複雑になる原因です。「暑くてたまらない」と感じる人がいる一方で、「エアコンが効きすぎて寒い」と感じる人もいます。
特に、体を動かす仕事の人と、座って作業する事務の人とでは、快適だと感じる温度が異なります。全員が納得する温度設定が難しいため、結果的に「エアコンをつけない」という判断になってしまうことがあるのです。
設備の故障や老朽化でそもそも使えない
単純にエアコンが故障していたり古すぎたりするという物理的な問題も考えられます。この場合、会社側も修理や買い替えが必要だとわかってはいるものの、費用がかかるため後回しにしている可能性があります。
もし設備の不調が原因であれば、修理や買い替えを具体的に要望してみるのも一つの手です。安全に関わる問題として、複数人で訴えかけると、会社も動かざるを得なくなるかもしれません。
職場の暑さは法律違反になるの?
「こんなに暑いのにエアコンをつけないのは、法律的に問題ないの?」と疑問に思うかもしれません。法律との関係は以下の通りです。
- 会社には労働者の安全を守る義務がある
- 熱中症のリスクが高い環境は指導の対象になる
- 事務所の室温には努力目標が定められている
法律の観点から、職場の暑さについて詳しく見ていきましょう。
会社には労働者の安全を守る義務がある
会社には、働く人の安全と健康を守る義務があります。これは「安全配慮義務」と呼ばれ、法律で定められています。暑すぎる環境を放置し、従業員が熱中症になってしまった場合、会社がこの義務を果たしていなかったと見なされる可能性があります。
すぐに「法律違反だ!」と主張するのは難しいかもしれませんが、「会社には私たちの安全を守る責任がある」という点は、覚えておくとよいでしょう。これは、会社と話し合う際の重要な根拠になります。
熱中症のリスクが高い環境は指導の対象になる
国のルールでは、会社に対して熱中症を防ぐための対策を求めています。例えば、WBGT値(暑さ指数)という指標を参考に、作業環境を管理することが推奨されています。
もし、職場が明らかに熱中症のリスクが高い状態であると判断されれば、労働基準監督署などから指導が入ることもあります。会社は、国が示す基準にもとづいて、適切な環境を整える必要があるのです。
参考:「暑さ指数(WBGT)について/環境省」
事務所の室温には努力目標が定められている
事務所のような場所については、快適な室温の目安が示されています。具体的には「18度以上28度以下」が望ましいとされています。
ただし、これはあくまで「努力目標」であり、罰則があるわけではありません。ですが、国がこのような目安を示していること自体が、会社に働きかける際の材料になります。「国が示す目安では、28度以下が望ましいとされています」と伝えてみるのも一つの方法です。
参考:「事務所衛生基準規則/e-gov 法令検索」
会社の許可なしで今すぐできる職場の暑さ対策
会社が動いてくれるのを待つ間にも、自分でできることはたくさんあります。具体的な対策は以下の通りです。
- 空調服や冷却グッズを活用する
- こまめに水分と塩分を補給する
- 通気性が良く涼しい服装を心がける
- 定期的に涼しい場所で休憩をとる
今日から始められる対策を、一つずつ確認していきましょう。
空調服や冷却グッズを活用する
便利な暑さ対策グッズを積極的に活用しましょう。ファンが内蔵された空調服は、屋外やエアコンのない場所で働く人にとって非常に効果的です。また、ハンディファンや首にかけるネッククーラー、水で濡らすと冷たくなるタオル、冷却スプレーなども手軽でおすすめです。
自分のデスク周りだけで使える卓上扇風機も、周りの人に気兼ねなく使える便利なアイテムです。少しでも快適に仕事ができるよう、自分に合ったグッズを探してみてください。

こまめに水分と塩分を補給する
のどが渇く前に水分を摂ることが、熱中症予防の基本です。仕事に集中していると、つい水分補給を忘れがちになりますが、意識的に休憩をとり、水やお茶を飲むようにしましょう。
また、汗をたくさんかく場合は、水分だけでなく塩分も失われます。スポーツドリンクや塩分補給用のタブレット、飴などを活用して、水分と塩分をバランスよく補給することが大切です。水筒を持参して、いつでも飲めるようにしておくと安心です。
通気性が良く涼しい服装を心がける
服装に厳しい決まりがないのであれば、できるだけ涼しい服装で仕事をする工夫も大切です。吸湿性や速乾性に優れたインナーを着るだけでも、汗による不快感をかなり軽減できます。
素材は綿や麻、機能性素材などがおすすめです。色は、熱を吸収しにくい白や淡い色を選ぶとよいでしょう。制服がある場合でも、中に着るインナーを工夫することで、快適さが大きく変わります。
定期的に涼しい場所で休憩をとる
定期的に体を冷やす時間を確保することも重要です。ずっと暑い場所で作業を続けていると、知らず知らずのうちに体に熱がこもってしまいます。
休憩時間には、エアコンが効いている休憩室や、日陰の風通しが良い場所など、少しでも涼しい場所に移動して体を休めましょう。短時間でも体をクールダウンさせることで、熱中症のリスクを減らし、午後の仕事の集中力を維持することにもつながります。
会社に職場環境の改善を働きかける方法
自分での対策と並行して、会社への働きかけも進めましょう。効果的な伝え方は以下の通りです。
- 同じ悩みを持つ同僚と協力して伝える
- 暑さが原因の業務への支障を具体的に話す
- 労働組合や専門の相談窓口にかけあう
これらの方法について、詳しく解説していきます。
同じ悩みを持つ同僚と協力して伝える
一人で意見を言うのは勇気がいるものです。そんな時は、同じように暑さで困っている同僚を探してみましょう。複数人で一緒に上司に相談すれば、「個人のわがまま」ではなく「職場全体の問題」として捉えてもらいやすくなります。
「〇〇さんも同じように困っています」と伝えることで、問題の深刻さや客観性が増します。まずは、休憩中などに「最近、暑くて仕事がつらくないですか?」と周りの人に話しかけてみることから始めてみてはいかがでしょうか。
暑さが原因の業務への支障を具体的に話す
会社に相談する際は、感情的に「暑い!」と訴えるのではなく、仕事にどんな影響が出ているかを具体的に伝えましょう。会社は、生産性や効率に関わる話には耳を傾けやすいものです。
例えば、「暑さで集中できず、普段はしないようなミスが増えました」「汗で手が滑り、製品を落としそうになりました」など、具体的なエピソードを交えて話すと説得力が増します。「このままでは会社の利益にも影響が出かねない」という視点で伝えるのがポイントです。

労働組合や専門の相談窓口にかけあう
上司や会社に直接相談しても改善されない場合は、外部の力を借りることも考えましょう。会社に労働組合があれば、まずはそこに相談するのが第一です。労働組合は、働く人の権利を守るために会社と交渉してくれます。
労働組合がない場合は、労働基準監督署や、各都道府県の労働局に設置されている「総合労働相談コーナー」などに相談する方法もあります。匿名で相談することも可能なので、会社に直接言いにくいことでも安心して話すことができます。
職場環境が改善されないなら転職も一つの選択肢
いろいろ試しても状況が変わらないなら、無理は禁物です。転職という選択肢も視野に入れましょう。
- 我慢を続けて心身の健康を損なわない
- 働く環境は仕事のパフォーマンスに直結する
- 自分の体を大切にしてくれる会社を選ぶ
なぜ転職が有効な解決策になるのか、詳しく見ていきましょう。
我慢を続けて心身の健康を損なわない
何よりも大切なのは自分の健康です。暑い環境で無理して働き続けると、熱中症だけでなく、疲労の蓄積による免疫力の低下や、精神的なストレスにつながる恐れもあります。
「このくらい大丈夫」と我慢しているうちに、気づかないうちに心身が限界を迎えてしまうことも少なくありません。体調を崩してしまっては、元も子もありません。自分の体を守るための決断は、決して逃げではないのです。
働く環境は仕事のパフォーマンスに直結する
快適な環境で働けるかどうかは、仕事の質や効率に大きく影響します。暑さで集中できない環境では、本来持っている力を十分に発揮することは難しいでしょう。
逆に、空調が整った快適な環境であれば、もっと仕事に集中でき、良い成果を出せるかもしれません。働く環境を改善することは、自分のキャリアにとってもプラスになります。環境を変えることで、新たな自分の可能性に気づくこともあるでしょう。
自分の体を大切にしてくれる会社を選ぶ
働く人のことを大切に考えてくれる会社はたくさんあります。従業員の健康や安全を第一に考え、快適な職場環境を整えることに力を入れている会社を選ぶことは、長く安心して働き続けるために非常に重要です。
求人情報を見る際には、給与や仕事内容だけでなく、福利厚生や会社の設備に関する情報にも注目してみましょう。面接の際に、職場の環境について質問してみるのも良い方法です。自分に合った、働きやすい環境の会社をぜひ見つけてください。
働く環境の悩みは一人で抱え込まないで
職場の暑さの問題は、一人で悩んでいても解決が難しいことが多いです。そんな時は、専門家の力を借りることも大切です。
- 労働環境の悩みは専門家への相談が解決の近道
- Zキャリアのエージェントに相談してみよう
一人で抱え込まず、相談することの重要性について解説します。
労働環境の悩みは専門家への相談が解決の近道
労働環境に関する悩みは、専門的な知識を持つ人に相談するのが一番です。どうすれば会社に効果的に伝えられるのか、それでもダメな場合はどうすればいいのか、客観的なアドバイスをもらえます。
自分だけで考えていると、感情的になったり、視野が狭くなったりしがちです。第三者の視点からアドバイスをもらうことで、冷静に状況を判断し、次に取るべき行動が明確になります。
Zキャリアのエージェントに相談してみよう
転職エージェントに相談するのも非常に有効な手段です。Zキャリアのエージェントは、求人企業内部事情に詳しいため、求人票だけではわからない「実際の働く環境」について情報を持っていることがあります。
今の職場の悩みを相談しながら、自分にぴったりの新しい環境を探すお手伝いをしますので、ぜひ気軽に声をかけてください。