新卒の配属先に不満を感じたら？後悔しないための対処法と選択肢

新卒なのに配属先に不満…これって普通のこと？

新卒で入社した会社の配属先に、もやもやした気持ちを抱えるのは、決して珍しいことではありません。具体的な不満の理由としては、以下の点が挙げられます。

各項目について、詳しく見ていきましょう。

希望とは違う部署や勤務地だった

「営業職を希望していたのに経理部に配属された」「地元で働きたかったのに、地方の支社に配属された」など、入社前に抱いていた希望とのギャップは、不満を感じる大きな原因の一つです。特に、総合職として採用された場合、本人の希望が必ずしも通るとは限らないのが現実です。会社としては、個人の適性や全社的な人員配置のバランスを総合的に考慮して配属を決定します。ですが、働く本人にとっては、自分のキャリアプランが描きにくくなったり、やりたい仕事ができないことへのもどかしさを感じたりするでしょう。まずは、なぜその配属になったのか、会社側の意図を冷静に考えてみることも大切かもしれません。

仕事内容が想像と大きく異なっていた

求人票や会社説明会で聞いていた内容と実際の仕事が違う、というのもよくある不満です。例えば、「企画職と聞いていたのに、実際はテレアポや雑務ばかり」といったケースです。特にノンデスクワークの現場では、仕事の魅力的な部分だけが伝えられ、地道で大変な作業については詳しく説明されないこともあります。このギャップは、仕事へのモチベーションを大きく低下させます。思い描いていた仕事との違いに戸惑い、「こんなはずじゃなかった」と感じてしまうのは自然なことです。理想と現実の差を埋めるために、まずは目の前の仕事にどんな意味があるのかを探してみる姿勢も必要になる場合があります。

職場の人間関係や社風が合わない

仕事内容には満足していても、職場の人間関係がギスギスしていたり、体育会系のノリについていけなかったりと、社風が合わないことも不満の原因になります。一日の大半を過ごす職場だからこそ、人間関係は非常に重要です。上司や先輩とのコミュニケーションがうまくいかない、同僚との会話がない、といった状況は精神的に大きなストレスとなります。会社説明会や面接だけでは分かりにくい部分であり、入社して初めて気づくケースも少なくありません。「ここで長く働き続けるのは難しいかもしれない」と感じたときは、無理に我慢しすぎないことも大切です。自分の心と体を守ることを最優先に考えましょう。

残業や休日出勤など労働環境が厳しい

慢性的な長時間労働や、休日出勤が当たり前の環境も、心身を疲弊させ、不満につながります。新人のうちは覚えることも多く、ある程度の残業は仕方ないと思うかもしれません。ですが、それが常態化しており、プライベートの時間が全く取れないような状況は問題です。ワークライフバランスを重視したいと考えていた人にとっては、深刻な悩みとなるでしょう。心身の健康を損なってしまっては、元も子もありません。自分の体力や価値観と、会社の働き方が合っているのかを冷静に見つめ直す必要があります。

配属先の不満、このまま放置しても大丈夫？

配属先への不満を「新卒だから仕方ない」と我慢し続けると、様々なリスクが生じる可能性があります。具体的には、以下の点が考えられます。

詳しく解説していきます。

仕事へのやる気がなくなり成長が止まる

不満を抱えたままでは仕事への意欲が湧きにくくなります。やりたくない仕事を続けていると、「どうせ頑張っても意味がない」という気持ちになり、スキルアップや知識の習得にも身が入りません。その結果、同期との間にスキルの差が生まれてしまったり、貴重な成長の機会を逃してしまったりする可能性があります。仕事へのモチベーションが低い状態が続くと、自身の成長が停滞してしまうだけでなく、周りからの評価も得にくくなるという悪循環に陥ってしまうかもしれません。

心や体の調子を崩してしまう

合わない環境で我慢し続けることは、知らず知らずのうちに心と体に大きな負担をかけます。最初は小さなストレスでも、積み重なることで「朝、起きるのがつらい」「会社に行きたくない」といった状態になり、最終的にはうつ病などの精神的な不調につながることもあります。また、精神的なストレスは、頭痛や腹痛、不眠といった身体的な症状として現れることも少なくありません。自分の心と体のサインを見逃さず、限界を感じる前に適切な対処をすることが何よりも重要です。

キャリアプランが描きにくくなる

不満のある環境に身を置いていると、将来のキャリアについて前向きに考えることが難しくなります。目の前の仕事をこなすだけで精一杯になり、「自分は将来どうなりたいのか」「どんなスキルを身につけたいのか」といった長期的な視点を失いがちです。やりたいこととは違う仕事の経験だけが積み重なっていくと、いざ転職を考えたときに、アピールできるスキルや経験がないという状況に陥ってしまう可能性もあります。自分のキャリアは自分で築いていくものです。今の環境が将来の自分にとってプラスにならないと感じるなら、立ち止まって考える時間が必要でしょう。

ネガティブな気持ちで毎日を過ごすことになる

毎日の大半を不満を感じる職場で過ごすのは、精神衛生上よくありません。「また月曜日が来てしまった」と憂鬱な気持ちで週末を終え、仕事中もため息ばかりついてしまうような生活は、決して充実しているとは言えないでしょう。仕事の不満がプライベートにも影響し、休日も心から楽しめなくなってしまうこともあります。人生の時間は有限です。貴重な20代の時間を、ネガティブな気持ちで過ごし続けるのは非常にもったいないことです。

会社を辞める前にできることはある？

配属先に不満があるからといって、すぐに「退職」という選択をするのは少し早いかもしれません。まずは社内でできることに取り組んでみましょう。具体的な対処法は以下の通りです。

各項目について、詳しく見ていきましょう。

不満の原因を紙に書き出して整理する

まずは、なぜ不満に感じているのかを客観的に分析してみましょう。頭の中だけで考えていると、感情的になってしまいがちです。紙に書き出すことで、自分の気持ちを冷静に見つめ直すことができます。「何が嫌なのか」「どうなれば満足なのか」「それは今の会社で実現可能なのか」といった点を具体的に書き出してみましょう。不満の原因が明確になることで、次にとるべき行動が見えてきます。例えば、不満の原因が「特定の先輩との人間関係」であれば、その先輩と距離を置く工夫や、上司への相談という解決策が見えてくるかもしれません。

信頼できる上司や先輩に相談する

一人で抱え込まず、信頼できる社内の人に話を聞いてもらうことも有効です。同じ会社で働く先輩であれば、配属の事情や各部署の状況にも詳しいため、的確なアドバイスをもらえる可能性があります。直属の上司に相談しにくい場合は、少し年の近い先輩や、他部署でも話しやすい人を探してみましょう。「実は今、こんなことで悩んでいて…」と正直に打ち明けることで、気持ちが楽になることもあります。また、上司に相談することで、仕事の進め方や役割について配慮してもらえたり、部署異動への道筋が見えてきたりするかもしれません。

人事部の担当者にキャリアについて相談する

会社の規模にもよりますが、人事部にキャリア相談の窓口があれば活用してみましょう。人事部は全社的な視点を持っているため、今の部署以外にどんな可能性があるのか、客観的なアドバイスをくれることがあります。すぐに異動が叶わなくても、「将来的に〇〇の仕事に挑戦したい」という意思を伝えておくことは無駄にはなりません。今後のキャリアパスを考える上で、有益な情報を得られる可能性があります。ただし、相談の仕方には注意が必要です。単に不満をぶつけるのではなく、「自分のキャリアプランを実現するために、どうすれば良いか」という前向きな姿勢で相談することが大切です。

今の仕事から学べることを見つける

不満な中でも、今の仕事から何か一つでも学べることを見つける努力をしてみましょう。たとえ希望と違う仕事であっても、社会人としての基礎的なスキル（ビジネスマナー、PCスキル、コミュニケーション能力など）はどんな職種でも役立ちます。「この経験が、将来やりたい仕事にどう活かせるか」という視点を持つことで、仕事への向き合い方が変わるかもしれません。例えば、希望しない部署でのデータ入力作業も、「正確かつスピーディーに業務をこなすスキル」として、将来のキャリアでアピールできる可能性があります。不満な状況の中でも、自分の成長につながる要素を探す意識が大切です。

第二新卒として転職活動をするメリット

社内での解決が難しい場合、「転職」は有効な選択肢となります。新卒で入社して3年以内に転職活動をする人は「第二新卒」と呼ばれ、特有のメリットがあります。

詳しく解説していきます。

ポテンシャルを評価されて採用されやすい

第二新卒の採用では、現時点での高いスキルよりも将来性が重視される傾向にあります。社会人としての基本的なマナーや仕事への姿勢が身についているため、企業側も育成しやすいと考えてくれるのです。新卒採用とは異なり、一度社会に出て働いた経験があるため、仕事に対するリアリティギャップが少ない点も評価されます。若さと柔軟性、そして基本的なビジネススキルを兼ね備えている第二新卒は、企業にとって魅力的な人材なのです。

未経験から新しい職種に挑戦できる

第二新卒は、未経験の業界や職種にキャリアチェンジしやすいという大きなメリットがあります。年齢が上がるにつれて、転職では即戦力となる経験やスキルが求められるようになりますが、第二新卒であればポテンシャル採用の枠で挑戦が可能です。最初の配属先で「この仕事は自分には合わない」と感じた場合、第二新卒のタイミングは、本当にやりたい仕事に舵を切る絶好のチャンスと言えるでしょう。一度社会に出てみたからこそ、「本当にやりたいこと」が明確になったという人も多いはずです。その気持ちを武器に、新しいキャリアをスタートさせることができます。

社会人経験をふまえて企業を選べる

新卒の就職活動では、社会に出て働くということを具体的にイメージしにくい面があります。ですが、一度でも社会人経験を積んだことで、自分なりの「働く上での軸」が見えてきたのではないでしょうか。「どんな社風が自分に合うか」「どんな働き方をしたいか」「給与や福利厚生で譲れない条件は何か」など、学生時代よりも解像度の高い視点で企業選びができます。この経験は、次の会社でミスマッチを起こさないために非常に重要です。一度目の失敗を活かして、より自分に合った環境を見つけられる可能性が高まります。

第二新卒として転職活動をするデメリット

メリットがある一方で、第二新卒の転職には注意すべき点もあります。デメリットも理解した上で、慎重に判断することが大切です。

各項目について、詳しく見ていきましょう。

短期離職を懸念される可能性がある

「すぐに辞めてしまうのではないか」と採用担当者に思われる可能性がある点は、最大のデメリットかもしれません。企業としては、採用したからには長く働いてほしいと考えています。そのため、面接では「なぜ前の会社を短期間で辞めようと思ったのか」という点を深く質問されるでしょう。ここで、単に不満を並べるだけでは「忍耐力がない」「また同じ理由で辞めそう」というネガティブな印象を与えてしまいます。退職理由を、次のキャリアへの前向きな意欲として伝えられるかどうかが、採用の鍵を握ります。

経験やスキルが不足している場合がある

第二新卒はポテンシャルが評価されるとはいえ、実務経験が短い分、アピールできるスキルが少ないのも事実です。特に、専門的なスキルが求められる職種に応募する場合は、経験者と比較されて不利になることもあります。「前の会社で何を学び、どんな貢献ができたのか」を具体的に伝えられないと、評価を得るのは難しいでしょう。そのため、短い期間であっても、自分が取り組んできた業務内容をきちんと振り返り、自分の言葉で説明できるように準備しておくことが不可欠です。

新卒採用と同じような研修は期待できない

第二新卒は中途採用枠として扱われるため、新卒社員のような手厚い集合研修が用意されていないことがほとんどです。基本的なビジネスマナーは身についているという前提で、すぐに現場（OJT）での業務がスタートします。そのため、自分から積極的に仕事を覚えにいったり、分からないことを質問したりする姿勢が求められます。受け身の姿勢でいると、何もできないまま時間だけが過ぎてしまうかもしれません。「誰かが教えてくれるだろう」という甘い考えは捨て、自ら学んでいく主体性が必要になることを覚悟しておきましょう。

配属先の不満から転職を成功させるためのコツ

配属先の不満をバネにして転職を成功させるためには、いくつか押さえておきたいポイントがあります。計画的に準備を進めて、後悔のない選択をしましょう。

詳しく解説していきます。

不満をポジティブな転職理由に言い換える

面接で退職理由を伝える際は、「不満だったから」というネガティブな表現を避けることが鉄則です。「会社の将来性が不安で…」ではなく、「成長性の高い環境で自分の力を試したい」といったように、ポジティブな言葉に変換しましょう。例えば、「希望の部署に配属されなかった」という不満は、「前職で〇〇の業務を経験する中で、より専門性を高められる〇〇の仕事への意欲が強くなった」と言い換えられます。あくまでも、未来に向けた前向きなキャリアチェンジであることをアピールすることが重要です。

徹底した自己分析で自分の軸を明確にする

なぜ転職したいのか、次の会社で何を成し遂げたいのかを明確にするために、自己分析は不可欠です。これまでの経験を振り返り、自分の得意なこと、苦手なこと、やりがいを感じる瞬間などを洗い出しましょう。自己分析を深めることで、自分の「転職の軸」が定まります。この軸がブレてしまうと、また同じようなミスマッチを繰り返してしまう可能性があります。「給与」「勤務地」「仕事内容」「社風」など、自分が何を最も重視するのか、優先順位をつけておくことが、後悔しない企業選びにつながります。

企業研究でミスマッチを防ぐ

次の転職で失敗しないためには、応募する企業について徹底的に調べることが重要です。企業の公式サイトや求人票だけでなく、社員の口コミサイトやSNSなども活用して、多角的に情報を集めましょう。特に、職場の雰囲気や実際の働き方など、外からは見えにくい情報を得ることがミスマッチ防止につながります。企業の理念や事業内容に共感できるか、自分の価値観と合っているかもしっかりと確認しましょう。面接は、企業が応募者を選ぶ場であると同時に、応募者が企業を見極める場でもあります。気になる点があれば、面接の場で積極的に質問することも大切です。

第二新卒向けの転職サービスを活用する

転職活動を一人で進めるのが不安な場合は、転職エージェントなどの専門サービスを活用するのがおすすめです。特に、第二新卒や若年層の転職支援に特化したサービスを選ぶと良いでしょう。転職エージェントに登録すると、キャリアアドバイザーが自己分析の手伝いや求人紹介、書類添削、面接対策まで、一貫してサポートしてくれます。自分では見つけられなかった非公開求人を紹介してもらえることもあります。客観的な視点からアドバイスをもらえるため、より効率的かつ効果的に転職活動を進めることができます。

次のキャリアにひとりで悩まないで

新卒で入社した会社の配属先に不満を感じ、将来に不安を抱えている状況は、とても心細いものだと思います。ですが、その悩みは、より良いキャリアを築くための大切な一歩になるかもしれません。キャリアに悩んだらZキャリアのエージェントに相談してみよう 。

Zキャリアのエージェントに相談してみよう

もし、どうすれば良いか分からなくなってしまったら、一人で抱え込まずにプロに相談してみませんか。Zキャリアは、Z世代のノンデスクワーカーの転職支援に特化したサービスです。これまでの経験やスキルに自信がなくても問題ありません。専門のキャリアアドバイザーが、一人ひとりの気持ちに寄り添い、丁寧なカウンセリングを通して、あなたの強みや可能性を一緒に見つけ出します。「今の不満をどう整理すればいいか」「自分にはどんな仕事が向いているのか」といった漠然とした悩みからでも大丈夫です。転職するかどうかを決めていなくても、まずは情報収集のつもりで話を聞いてみることから始めてみましょう。あなたの新しい挑戦を、Zキャリアが全力でサポートします。