- 送別会への参加・不参加の判断基準
- 角が立たないスマートな断り方
- 参加する場合のマナーと心構え
解雇されたのに送別会…そもそも行くべき?
解雇という状況での送別会、参加すべきか悩みますよね。まずは、参加を判断するための基本的な考え方について、以下の項目で解説します。
- 基本的には参加しなくても問題ない
- 人間関係や自分の気持ちで判断する
- 無理をしてまで参加する必要はない
- 感謝を伝えたいなら参加を検討する
各項目について、詳しく見ていきましょう。
基本的には参加しなくても問題ない
まず、参加は義務ではないことを覚えておいてください。送別会は、円満退職する人を送り出すための会であることが一般的です。解雇は円満な退職とは言えないケースが多いため、無理に参加する必要は全くありません。周りの人が「来ないと失礼だ」と思うのではないか、と心配になるかもしれませんが、事情が事情なだけに、ほとんどの人は欠席したとしても理解を示してくれるでしょう。自分の気持ちを第一に考えて判断して大丈夫です。
人間関係や自分の気持ちで判断する
参加するかどうかの大きな判断基準は、今後の関係性や感謝の気持ちです。解雇という結果にはなってしまったけれど、お世話になった上司や先輩、仲の良かった同僚がいるかもしれません。もし「あの人には直接お礼を言いたい」「この先も良い関係を続けたい」と思える人がいるなら、参加を前向きに考えてみても良いでしょう。逆に、特にそうした気持ちがない、あるいは会社の人とはもう関わりたくない、という気持ちが強いなら、無理に参加する必要はありません。
無理をしてまで参加する必要はない
送別会に参加することを考えると、精神的な負担が大きいと感じる人も少なくないでしょう。「どんな顔をして会えばいいんだろう」「周りに気を遣わせてしまうかも」と考えると、ゆううつな気持ちになりますよね。そうした精神的な負担を感じてまで、無理に参加する必要はありません。自分の心を守ることを最優先にしてください。気まずさやストレスを感じるくらいなら、送別会を欠席することも、自分を大切にするための立派な選択肢の一つです。
感謝を伝えたいなら参加を検討する
もし、会社に対して思うところはあっても、特定の個人に対して感謝の気持ちがあるなら、送別会は最後の挨拶ができる場として活用できます。例えば、仕事でたくさん助けてくれた先輩や、親身に相談に乗ってくれた上司がいる場合です。メールやメッセージだけでなく、直接顔を見て「ありがとうございました」と伝えることで、自分自身の気持ちにも区切りがつけやすくなるかもしれません。感謝を伝えたい相手がいるかどうかを、一つの判断材料にしてみてください。
解雇後の送別会に参加するメリット
辛い気持ちの中で参加するのは勇気がいることですが、送別会に出ることで得られるプラスの面もあります。参加する場合のメリットは、以下の通りです。

詳しく解説していきます。
お世話になった人に感謝を伝えられる
最大のメリットは、お世話になった人たちに直接お礼を言えることです。仕事で助けてもらったこと、励ましてもらったことなど、感謝の気持ちを自分の言葉で伝えることができます。メールやチャットでの挨拶ももちろん良いですが、顔を見て伝える感謝の言葉は、より相手の心に響くものです。これまでの感謝をしっかり伝えることで、自分自身もスッキリとした気持ちで会社を去ることができるでしょう。
築いてきた人間関係を維持できる
たとえ会社を辞めるとしても、そこで良好な関係性を保つことは、今後の人生においてプラスになることがあります。特に同じ業界で働き続ける場合、どこかで元同僚や上司と再会する可能性も考えられます。最後に顔を合わせて良い形で締めくくることで、「立つ鳥跡を濁さず」という言葉通り、円満な印象を残すことができます。この先、何かの縁でまた繋がる可能性も考えて、人間関係を大切にしておくのも一つの考え方です。
気持ちに区切りをつけて次に進める
送別会に参加して、最後の挨拶をきちんと済ませることは、一つの区切りになるという側面もあります。解雇という出来事は、気持ちの整理が難しいものですが、一つの儀式として送別会を捉えることで、過去を乗り越えるきっかけになるかもしれません。「これでこの会社とはおしまい。明日から新しいスタートを切ろう」と、気持ちをリセットする良い機会になる可能性があります。過去に引きずられず、前向きに次へ進むためのステップとして考えてみるのも良いでしょう。
転職に繋がる情報を得られる可能性がある
送別会の席では、思わぬ情報を得られる場合もあります。リラックスした雰囲気の中での会話から、他の会社の様子や、自分が知らなかった業界の動向などを聞けるかもしれません。直接的な求人情報でなくても、「あの会社は人を募集しているらしい」「こんなスキルが今求められている」といった話は、今後の転職活動のヒントになる可能性があります。少しだけアンテナを張っておくと、有益な情報が手に入るかもしれません。
解雇後の送別会に参加するデメリット
一方で、解雇された状況で送別会に参加することには、当然デメリットも存在します。考えられるマイナス面は以下の通りです。

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気まずい思いをする可能性がある
参加した場合、気まずい空気になりやすいことは覚悟しておく必要があります。他の参加者は、解雇というデリケートな話題にどう触れていいか分からず、腫れ物に触るような態度になるかもしれません。同情的な視線を向けられたり、逆に不自然なくらい明るく振る舞われたりすることで、かえって居心地の悪さを感じてしまう可能性があります。そうした雰囲気に耐えられそうにないと感じるなら、無理は禁物です。
周囲に気を遣わせてしまうかもしれない
自分が気まずいだけでなく、周囲がどう接すればいいか悩むという状況も考えられます。「励ました方がいいのか」「そっとしておくべきなのか」など、周りの人たちを困惑させてしまうかもしれません。そうした気遣いが、かえってお互いにとって負担になることもあります。自分が中心にいることで場の空気が重くなってしまうかもしれない、と考えるだけで、参加する足が重くなりますよね。
精神的な負担が大きくなる
複雑な気持ちを抱えたまま参加することで、精神的に疲れてしまうリスクは大きいです。本当は辛いのに無理に笑顔を作ったり、明るく振る舞ったりするのは、想像以上にエネルギーを使います。その場では何とか乗り切れたとしても、家に帰ってからどっと疲れが出て、かえって気持ちが落ち込んでしまうこともあります。自分のメンタルヘルスを守るためにも、少しでも辛いと感じたら参加を避けるのが賢明です。
解雇理由を詮索されることがある
お酒が入った席などでは、根掘り葉掘り聞かれる可能性も考えておく必要があります。悪気はないのかもしれませんが、「なんで辞めることになったの?」とデリカシーのない質問をされて、不快な思いをするかもしれません。そうした質問にうまく答えられる自信がない場合や、そもそも解雇の理由について話したくない場合は、参加しない方が無難です。わざわざ嫌な思いをしに行く必要はありません。
どう判断する?送別会への参加・不参加の決め手
メリットとデメリットを理解した上で、最終的にどう決断すれば良いのでしょうか。参加・不参加を決めるための具体的な判断材料は、以下の通りです。

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自分の気持ちを最優先に考える
いろいろな判断材料がありますが、結局は行きたいか行きたくないかで決めるのが一番です。周りの人がどう思うか、常識的にどうすべきか、といったことは一旦横に置いておきましょう。「少し気まずいけど、お世話になったAさんには挨拶したいから行こうかな」「今は誰にも会いたくないからやめておこう」など、自分の心の声に正直になることが大切です。どちらの選択をしても、誰も責めたりはしません。
会社の雰囲気や同僚との関係性を考慮する
普段からの人間関係も重要な判断材料になります。普段から風通しが良く、同僚とも仲が良い温かい雰囲気の職場であれば、解雇されたとしても温かく送り出してくれる可能性が高いでしょう。逆に、普段から人間関係がギスギスしていたり、コミュニケーションが少なかったりする職場であれば、送別会も形式的なものになりがちです。そうした場で無理に時間を過ごす必要はないかもしれません。
解雇の理由や経緯を振り返る
納得できない解雇なのであれば、無理して会社のイベントに参加する必要はありません。例えば、理不尽な理由で解雇されたり、会社側に不信感があったりするなど、強いわだかまりが残っている場合です。そうした状況で送別会に参加しても、辛い気持ちが増すだけです。会社への義理立てをするよりも、自分の心を守ることを優先してください。
次のキャリアプランと照らし合わせる
少しだけ冷静な視点として、今後の活動にプラスになるかを考えてみるのも一つの手です。例えば、今後も同じ業界で転職活動をする予定で、今の会社の人脈を維持しておきたい、という考えがあるなら参加する価値はあるかもしれません。ですが、全く違う業界に進むことを決めている場合や、特に人脈を必要としない場合は、そのメリットはあまりないでしょう。自分の次のステップにとって、その送別会がどんな意味を持つのかを考えてみてください。
送別会に参加する場合の心構えとマナー
もし送別会に参加すると決めたなら、気まずい雰囲気にならず、気持ちよく終えるためのポイントを押さえておきましょう。気をつけるべきことは以下の通りです。
- 会社の悪口や不満は絶対に言わない
- 明るく感謝の気持ちを中心に話す
- 解雇の話題は自分から切り出さない
- 長居はせずに早めに切り上げる
- 簡単なお礼の品を用意することも検討する
詳しく解説していきます。
会社の悪口や不満は絶対に言わない
お酒が入るとつい本音が出やすくなりますが、ネガティブな発言は控えるのが鉄則です。会社への不満や、特定の人の悪口などを言っても、何も良いことはありません。周りの雰囲気を悪くするだけでなく、「だから解雇されたんだ」とあらぬ誤解を招く可能性もあります。「立つ鳥跡を濁さず」の精神で、最後まで良い印象を残すことを心がけましょう。
明るく感謝の気持ちを中心に話す
送別会は、お世話になった人たちへ感謝の言葉を伝える場だと割り切りましょう。挨拶を求められた時や、同僚と話す時には、楽しかった思い出や仕事での感謝のエピソードを中心に話すと、場が和やかな雰囲気になります。無理にハイテンションになる必要はありませんが、できるだけ笑顔を心がけ、ポジティブな言葉を選ぶようにしましょう。そうすることで、周りの人も安心して接することができます。
解雇の話題は自分から切り出さない
解雇というデリケートな話題は、自分から持ち出すのは避けるのが無難です。もし誰かからその話題を振られたとしても、「一身上の都合で」や「次のステップに進むことにしました」など、簡潔に答えるに留めましょう。詳しく説明する義務はありませんし、その場で話しても解決することではありません。上手に話題を切り替えて、楽しい会話に集中しましょう。
長居はせずに早めに切り上げる
送別会の主役ではありますが、長居は不要です。二次会や三次会まで付き合う必要はありません。一次会で、お世話になった人たちに一通り挨拶ができたら、頃合いを見て退席するのがスマートです。「明日、朝から用事があるので」「この後、予定がありまして」など、当たり障りのない理由を伝えて、感謝の言葉と共に静かに帰りましょう。早めに切り上げることで、お互いの負担も少なくなります。
簡単なお礼の品を用意することも検討する
必須ではありませんが、個包装のお菓子などを「皆さんでどうぞ」と渡すと、より丁寧な印象になり、感謝の気持ちが伝わります。高価なものである必要は全くありません。一人ひとりに渡すのではなく、部署全体への差し入れという形にすれば、受け取る側も気を遣わずに済みます。最後の日にこうした小さな心遣いができると、とても素敵です。
送別会をスマートに断るための伝え方
送別会を欠席すると決めた場合、どうやって伝えれば角が立たないのでしょうか。幹事への伝え方のポイントは、以下の通りです。
- 欠席の連絡は早めに入れる
- 理由は正直かつ簡潔に伝える
- 感謝の言葉と今後の活躍を祈る言葉を添える
- 例文を参考にメールやチャットで伝える
詳しく解説していきます。
欠席の連絡は早めに入れる
欠席を決めたら、なるべく早く連絡するのが社会人としてのマナーです。幹事は、お店の予約や人数の調整など、さまざまな準備を進めています。連絡が遅れると、キャンセル料が発生するなど、余計な迷惑をかけてしまう可能性があります。参加の打診があったら、できるだけ時間を置かずに、分かった時点ですぐに返事をしましょう。
理由は正直かつ簡潔に伝える
嘘の理由を考える必要はありませんが、正直に気持ちを伝える方が、かえって誠実な印象を与えます。ただし、長々とネガティブなことを書くのは避けましょう。「まだ気持ちの整理がついておらず、皆様と笑顔でお会いできる自信がないため」「今回は静かにおいとまさせていただければと思います」など、簡潔に伝えるのがポイントです。
感謝の言葉と今後の活躍を祈る言葉を添える
断りの連絡をする際には、必ず感謝と気遣いの言葉を入れましょう。まず、送別会を企画してくれたことへのお礼を伝えます。そして、「お誘いいただき、本当にありがとうございます」「皆様の今後のご健勝とご活躍を心よりお祈り申し上げます」といった一言を添えるだけで、印象が大きく変わります。この一言があることで、円満な断り方になります。
例文を参考にメールやチャットで伝える
実際にどう伝えればいいか、例文を紹介します。これを参考に、自分の言葉でアレンジしてみてください。【件名】 送別会の件(自分の名前)【本文】 〇〇さんお疲れ様です。△△です。 この度は、私のために送別会を企画していただき、本当にありがとうございます。 せっかくお誘いいただいたのですが、今回は残念ながら欠席させていただきたく、ご連絡いたしました。まだ気持ちの整理がついておらず、皆様と笑顔でお会いできる自信がないため、今回は静かに退職の日を迎えさせていただければ幸いです。 本来であれば、直接ご挨拶に伺うべきところ、このような形でのご連絡となり申し訳ありません。〇〇さんをはじめ、部署の皆様には大変お世話になり、感謝の気持ちでいっぱいです。 皆様の今後のご健勝と、ますますのご活躍を心よりお祈り申し上げます。
辛い経験を乗り越え新しい一歩を踏み出すには
解雇という経験は、誰にとっても辛いものです。ですが、この経験をバネにして、新しい未来へ進むこともできます。気持ちを切り替えるためのヒントは以下の通りです。
- 解雇をキャリアを見つめ直す機会と捉える
- 自分に合った仕事や環境を探し始める
- 資格取得などでスキルを磨き自信をつける
- 辛い気持ちや今後の不安は誰かに相談してみよう
詳しく解説していきます。
解雇をキャリアを見つめ直す機会と捉える
辛い経験ではありますが、これを良い機会と捉え直すこともできます。もしかしたら、その会社や仕事が、本当に自分に合っていなかったのかもしれません。「自分はどんな時にやりがいを感じるんだろう?」「どんな環境なら楽しく働けるだろう?」と、自分のキャリアを根本から見つめ直す絶好のチャンスです。この経験があったからこそ、もっと良い職場に出会えた、と思える日がきっと来ます。
自分に合った仕事や環境を探し始める
まずは、これまでの仕事を振り返り、自己分析から始めるのがおすすめです。楽しかったこと、得意だったこと、逆に嫌だったこと、苦手だったことを紙に書き出してみましょう。そうすることで、自分が次の職場に何を求めているのかが明確になります。給料や休日だけでなく、人間関係や会社の雰囲気、仕事内容など、自分なりの「譲れない条件」をはっきりさせることが、次の成功への第一歩です。
資格取得などでスキルを磨き自信をつける
解雇によって自信を失ってしまうこともあるかもしれません。そんな時は、行動することで自信がつくものです。何か新しいスキルを身につけるために、勉強を始めてみてはいかがでしょうか。大きな資格でなくても、「MOS(マイクロソフト オフィス スペシャリスト)を取ってみる」「フォークリフトの免許を取る」など、次につながる小さな一歩で構いません。目に見える形でスキルが増えることが、失った自信を取り戻すきっかけになります。
辛い気持ちや今後の不安は誰かに相談してみよう
一番良くないのは、一人で抱え込むことです。辛い気持ちや将来への不安は、友人や家族など、信頼できる人に話してみましょう。話すだけでも、気持ちが楽になることがあります。身近な人には話しにくい、という場合は、転職のプロに相談するのも一つの手です。客観的な視点から、キャリアに関するアドバイスをもらうことで、自分では気づかなかった可能性が見えてくるかもしれません。
新しい環境探しに不安を感じたら
解雇後の転職活動は、不安な気持ちでいっぱいになるものです。そんな時は、一人で悩まずにプロの力を借りてみませんか。まずはZキャリアのエージェントに相談してみよう 。
まずはZキャリアのエージェントに相談してみよう
「新しい環境で心機一転頑張りたいけれど、どうしたらいいか分からない…」そんな時は、Zキャリアのエージェントに相談してみましょう。Zキャリアは、あなたと同じようにノンデスクワークで活躍したいZ世代を全力でサポートする転職エージェントです。キャリアのプロが、あなたの経験や希望に親身に寄り添い、次のステップを一緒に考えてくれます。自分では見つけられないような非公開求人の紹介や、面接対策、履歴書の書き方まで、転職活動をトータルでサポートします。一人で悩まず、まずは気軽に話してみることから始めてみませんか?あなたの新しいスタートを、私たちが全力で応援します。