- 印象を下げないカジュアル面談の断り方
- 辞退連絡の基本マナーと注意点
- 状況別のメール例文と書き方のポイント
- 辞退理由の伝え方とよくある質問への回答
印象を下げないカジュアル面談の断り方
カジュアル面談を断る際には、相手に失礼な印象を与えないためのポイントがあります。具体的には以下の4つの点を意識することが大切です。
- 連絡はメールで行う
- 断ると決めたらすぐに連絡する
- 感謝とお詫びの気持ちを伝える
- 辞退の理由は簡潔に述べる
これらのポイントについて、一つずつ詳しく見ていきましょう。
連絡はメールで行う
カジュアル面談を断る際は、基本的にメールで連絡するのがおすすめです。電話は相手の仕事の手を止めてしまいますし、「言った・言わない」の食い違いが起こる可能性もあります。
メールであれば、相手は都合の良いタイミングで確認できますし、連絡した記録が文字として残るため安心です。企業側も普段から応募者とメールでやり取りしていることが多いため、メールでの連絡が最もスムーズでしょう。ただし、面談当日の辞退など、緊急の場合は電話で連絡するのがマナーです。
断ると決めたらすぐに連絡する
面談を断ると決めたら、できるだけ早く連絡することが大切です。企業の担当者は、面談のためにスケジュールを調整し、時間を確保してくれています。連絡が遅れるほど、相手に迷惑がかかってしまいます。
「断りにくいな」と感じて連絡を後回しにしてしまう気持ちも分かりますが、誠実な対応を心がけることが、社会人としての信頼につながります。辞退の意思が固まった時点で、すぐに連絡を入れるようにしましょう。

感謝とお詫びの気持ちを伝える
断りの連絡をする際は、感謝とお詫びの両方を伝えるのがマナーです。まずは、カジュアル面談の機会を設けてくれたことに対する感謝の気持ちを伝えましょう。その上で、今回は辞退することへのお詫びを述べます。
例えば、「この度は、カジュアル面談の機会をいただき、誠にありがとうございます。」という感謝の言葉に続けて、「大変申し訳ございませんが、今回は辞退させていただきたく存じます。」といった形です。丁寧な言葉遣いを心がけることで、相手に誠意が伝わりやすくなります。
辞退の理由は簡潔に述べる
辞退する理由を詳しく説明する必要は必ずしもありません。「諸般の事情により」「一身上の都合により」といった簡潔な表現で十分です。企業側も、応募者が複数の企業を同時に検討していることは理解しています。
もし理由を聞かれた場合も、正直に話しすぎず、相手を不快にさせないような配慮が必要です。例えば、「他社様とのご縁があり」など、当たり障りのない表現を選ぶと良いでしょう。詳しい理由の伝え方については、後ほど改めて解説します。
カジュアル面談を断る前に知っておきたい基本マナー
カジュアル面談を断る際には、今後の可能性を閉ざさないためにも、知っておきたいマナーがあります。具体的には以下の3点です。
- 選考の一環である可能性を理解する
- 誠実な対応が将来の可能性につながる
- 無断でキャンセルするのは絶対に避ける
それぞれのマナーについて、詳しく解説していきます。
選考の一環である可能性を理解する
「カジュアル面談」という名前ですが、企業によっては選考の一環として捉えている場合があります。雑談のような雰囲気でも、担当者は話し方や受け答えから、人柄や自社に合う人材かどうかを見ています。
そのため、たとえ辞退する場合でも、その対応は見られていると意識することが重要です。失礼な断り方をしてしまうと、「マナーがなっていない」という印象を与えかねません。あくまでも選考の場の一つと捉え、丁寧な対応を心がけましょう。
誠実な対応が将来の可能性につながる
今回は縁がなかったとしても、将来的にその企業と再び関わる可能性はゼロではありません。例えば、数年後にまたその企業に興味を持ち、応募したくなるかもしれません。あるいは、取引先として関わることになる可能性もあります。
そのような将来の可能性を考えた時に、過去の失礼な対応が記録に残っていると、マイナスの影響を与えてしまうかもしれません。どんな場合でも誠実な対応を心がけることで、将来の選択肢を狭めずに済みます。
無断でキャンセルするのは絶対に避ける
理由を問わず、無断キャンセルは絶対にやめましょう。これは社会人としての最低限のマナーです。連絡なしに面談に行かない、いわゆる「バックレ」は、相手の時間を無駄にするだけでなく、企業の採用活動に大きな迷惑をかけます。
無断キャンセルをしたという事実は、社内で共有され、今後の応募が難しくなる可能性が非常に高いです。どんなに断りにくいと感じても、必ず事前に連絡を入れるようにしてください。
【状況別】カジュアル面談を断る際のメール例文
ここでは、実際にカジュアル面談を断る際のメールの例文を、3つの状況に分けて紹介します。以下の例文を参考に、自分の言葉でアレンジして使ってみてください。
- 日程調整中に辞退する場合
- 面談の日程決定後に辞退する場合
- カジュアル面談の後に選考を辞退する場合
それぞれの状況に合わせた書き方のポイントを解説します。
日程調整中に辞退する場合
まだ面談の日程が決まっていない段階での辞退メールです。候補日を提示してくれたことへの感謝を伝えるのがポイントです。
件名:カジュアル面談辞退のご連絡/氏名
本文:
株式会社〇〇 人事部 採用ご担当 〇〇様
お世話になっております。 先日、カジュアル面談のご案内をいただきました、〇〇(氏名)と申します。
この度は、面談の日程候補をご提示いただき、誠にありがとうございます。 大変恐縮ですが、諸般の事情により、今回の面談を辞退させていただきたく、ご連絡いたしました。
お忙しい中、ご調整いただいたにもかかわらず、このようなご連絡となり大変申し訳ございません。 末筆ながら、貴社の益々のご発展を心よりお祈り申し上げます。
氏名:〇〇 〇〇
メールアドレス:xxxx@xxxx.com
電話番号:xxx-xxxx-xxxx
面談の日程決定後に辞退する場合
一度は面談日程が確定したものの、都合により辞退する場合のメールです。日程調整に時間を割いてもらったことへのお詫びを丁寧に伝えましょう。
件名:カジュアル面談辞退のご連絡/氏名
本文:
株式会社〇〇 人事部 採用ご担当 〇〇様
お世話になっております。 〇月〇日〇時より、カジュアル面談のお約束をいただいております、〇〇(氏名)と申します。
大変申し訳ございませんが、一身上の都合により、面談を辞退させていただきたく存じます。
お忙しい中、貴重なお時間を割いていただいたにもかかわらず、このようなご連絡となりましたこと、心よりお詫び申し上げます。 何卒ご容赦いただけますよう、お願い申し上げます。
末筆ながら、貴社の益々のご発展を心よりお祈り申し上げます。
氏名:〇〇 〇〇
メールアドレス:xxxx@xxxx.com
電話番号:xxx-xxxx-xxxx
カジュアル面談の後に選考を辞退する場合
カジュアル面談に参加した後、次の選考に進む前にお断りする場合のメールです。面談の機会をいただいたことへのお礼を改めて伝えることが大切です。
件名:選考辞退のご連絡/氏名
本文:
株式会社〇〇 人事部 採用ご担当 〇〇様
お世話になっております。 先日、カジュアル面談に参加させていただきました、〇〇(氏名)です。 その節は、お忙しい中、貴重なお時間をいただき、誠にありがとうございました。
このような機会をいただきながら大変恐縮ですが、検討の結果、今回は選考を辞退させていただきたくご連絡いたしました。
〇〇様のお話を通じて、貴社の事業内容や社風について深く知ることができ、大変勉強になりました。 貴重な機会をいただいたにもかかわらず、ご期待に沿えず申し訳ございません。
末筆ながら、貴社の益々のご発展を心よりお祈り申し上げます。
氏名:〇〇 〇〇
メールアドレス:xxxx@xxxx.com
電話番号:xxx-xxxx-xxxx

面談を断る理由、正直にどこまで話すべき?
辞退メールを送った後、企業から理由を聞かれることがあるかもしれません。その際にどう答えるべきか、迷うこともあるでしょう。ここでは、理由の伝え方について解説します。
- 基本的には「諸般の事情」で問題ない
- 他社の選考状況を正直に伝える
- 企業のイメージ違いなど本音は伝えない
詳しく見ていきましょう。
基本的には「諸般の事情」で問題ない
メールに書いた通り、「諸般の事情により」「一身上の都合により」と答えても問題ありません。企業側も深く詮索してくることは少ないです。
応募者に辞退の理由を詳しく話す義務はないので、無理に作り話をする必要はありません。もし「差し支えなければ理由を教えていただけますか?」と聞かれた場合も、「申し訳ございません。個人的な都合ですので、控えさせていただけますでしょうか」と丁寧に伝えれば大丈夫です。
他社の選考状況を正直に伝える
もし、他社から内定をもらった、あるいは選考が進んでいるというのが理由であれば、正直に伝えても良いでしょう。これは、企業側にとっても納得しやすい理由の一つです。
伝え方としては、「他社様とのご縁があり、そちらの選考に進むことにいたしました」といった形が丁寧です。具体的な企業名を出す必要はありません。誠実な印象を与えつつ、スムーズに話を終えることができます。
企業のイメージ違いなど本音は伝えない
面談を通して「思っていた雰囲気と違った」「仕事内容に興味が持てなかった」など、ネガティブな理由をストレートに伝えるのは避けましょう。たとえそれが本音であっても、相手を不快な気持ちにさせてしまいます。
企業の悪口や批判と受け取られかねない表現は、社会人としてのマナーに反します。たとえ辞退する企業であっても、最後まで相手への敬意を忘れず、ポジティブな言葉で締めくくることを心がけてください。

カジュアル面談の辞退に関するよくある質問
ここでは、カジュアル面談の辞退に関して、多くの方が疑問に思う点についてお答えしていきます。不安な点を解消して、安心して次のステップに進みましょう。
- 辞退すると今後の応募に影響するのか
- 電話で断りの連絡をしても良いのか
- 断りのメールに企業から返信がない
- カジュアル面談で落ちるサインはあるのか
一つずつ確認していきましょう。
辞退すると今後の応募に影響するのか
マナーを守った丁寧な断り方をすれば、今後の応募に影響することはほとんどありません。企業側も、応募者が複数の企業を比較検討するのは当然のことだと理解しています。
むしろ、誠実な対応をすることで「しっかりした人だな」という良い印象が残る可能性もあります。ただし、先ほども説明したように、無断キャンセルや失礼な態度をとってしまうと、悪い記録が残ってしまう可能性があるので注意が必要です。
電話で断りの連絡をしても良いのか
面談の前日や当日など、緊急の場合は電話で連絡するのがマナーです。メールだと担当者がすぐに確認できない可能性があるため、確実に辞退の意思を伝えるために電話を使いましょう。
電話をする際は、まず自分の名前を名乗り、採用担当者の方に取り次いでもらいます。そして、面談のお礼を述べた上で、辞退したい旨とその理由を簡潔に伝えます。電話の後、改めてメールでも連絡を入れておくと、より丁寧な印象になります。
断りのメールに企業から返信がない
辞退メールを送った後、企業から返信が来ないこともあります。特に問題がなければ、企業側も辞退を受け入れたと判断し、あえて返信をしないケースも多いです。
基本的には、こちらからメールを送信した時点で、やるべきことは完了していると考えて良いでしょう。もし2〜3日経っても返信がなく、どうしても不安な場合は、「先日お送りしたメールは届いておりますでしょうか」と、確認のメールを再度送ってみるのも一つの方法です。
カジュアル面談で落ちるサインはあるのか
カジュアル面談で「これは落ちたかも」と感じるサインが気になる方もいるかもしれません。一般的には、面談時間が予定より極端に短い、企業側からの質問が少ない、といった点が挙げられることがあります。
ですが、これらはあくまで憶測に過ぎません。担当者が忙しかっただけかもしれませんし、短時間で人柄を把握できたのかもしれません。サインがあったからといって必ずしも不合格とは限らないので、あまり一喜一憂せず、結果を待つようにしましょう。
次の転職活動を成功させるためのアクション
カジュアル面談を辞退するということは、次のステップに進むということです。この経験を次に活かすために、今できることを考えてみましょう。
- なぜ断りたくなったのか自己分析する
- 応募前の企業研究をさらに深める
- 転職のプロに客観的な意見をもらう
- 不安な方はZキャリアのエージェントに相談してみよう
これらのアクションが、より自分に合った企業と出会うための近道になります。
なぜ断りたくなったのか自己分析する
今回の面談をなぜ断りたくなったのか、その理由を振り返ってみましょう。「求人内容と話が違った」「会社の雰囲気が合わなそうだった」「他に魅力的な企業を見つけた」など、様々な理由があるはずです。
その理由こそが、自分が仕事に求める「軸」を知るヒントになります。自分がどんな働き方をしたいのか、どんな環境なら頑張れるのかを改めて考えることで、次の企業選びがよりスムーズに進むでしょう。
応募前の企業研究をさらに深める
ミスマッチを防ぐためには、応募前の企業研究が非常に重要です。企業のホームページや求人情報だけでなく、SNSや企業の口コミサイトなどを活用して、多角的に情報を集めることをおすすめします。
特に、実際に働いている人の声は、社風や働きがいを知る上で貴重な情報源になります。事前にしっかりと調べることで、「こんなはずじゃなかった」という事態を減らすことができます。
転職のプロに客観的な意見をもらう
自分一人で転職活動を進めていると、視野が狭くなってしまったり、何が正解か分からなくなったりすることがあります。そんな時は、転職エージェントのようなプロに相談するのも有効な手段です。
客観的な視点から自分の強みや適性についてアドバイスをもらえたり、自分では見つけられなかったような優良企業を紹介してもらえたりすることもあります。第三者の意見を取り入れることで、新たな可能性が広がるかもしれません。
不安な方はZキャリアのエージェントに相談してみよう
ここまで、カジュアル面談の断り方について解説してきました。マナーを守って誠実に対応すれば、何も怖いことはありません。ですが、それでも「やっぱり断るのが苦手」「自分に合う企業が分からない」と不安に感じることもあるでしょう。
そんな時は、一人で抱え込まずに、私たちZキャリアのエージェントに相談してみませんか。Zキャリアは、若年層の転職サポートに特化したサービスです。企業とのやり取りはもちろん、自己分析や企業研究、面接対策まで、専門のキャリアアドバイザーがマンツーマンでサポートします。自分にぴったりの仕事探しを、一緒に進めていきましょう。