- エステサロンの具体的な繁忙期と閑散期
- 忙しい時期と暇な時期の理由
- 繁忙期・閑散期それぞれの働き方
- 自分に合ったサロン選びのヒント
エステの繁忙期はいつ?年間で特に忙しい時期
エステティシャンとして働くことを考えたとき、年間のスケジュールの波を知っておくことは大切です。具体的に忙しくなる時期は以下の通りです。

それぞれの時期について、詳しく見ていきましょう。
薄着になる季節の前の5月~7月
一年で最も予約が集中しやすいのが、夏を目前に控えた5月から7月にかけての時期です。だんだんと暖かくなり、半袖やノースリーブ、スカートなど、肌を出すファッションを楽しむ機会が増えてきます。
そうなると、冬の間に隠れていた二の腕や脚のライン、背中などが気になり始める方が多くなります。そのため、ダイエットを目的とした痩身コースや、ムダ毛を処理する脱毛メニュー、背中をきれいにするトリートメントなどの需要が一気に高まるのです。この時期は新規のお客様も増え、サロン全体が活気に満ち溢れます。
イベントが続く年末年始の12月~1月
12月から1月にかけても、エステサロンにとっては忙しい時期のひとつです。クリスマスや忘年会、お正月、新年会、そして成人式など、華やかなイベントが目白押しだからです。
大切なイベントを最高の自分で迎えたいという気持ちから、フェイシャルエステで肌のコンディションを整えたり、特別なボディトリートメントを受けたりする方が増えます。また、年末のボーナスで自分へのご褒美として、普段は受けないような少し贅沢なコースを予約する方も。サロンはキラキラしたお客様の笑顔でいっぱいになります。
結婚式が増える春と秋のブライダルシーズン
気候が穏やかな春(4月~6月)と秋(9月~11月)は、結婚式が多く行われるシーズンです。それに伴い、花嫁さんが最高の姿で当日を迎えるための「ブライダルエステ」の需要が高まります。
ブライダルエステは、フェイシャルやデコルテ、背中、二の腕など、ドレスから見える部分を重点的にケアする特別なプランです。数ヶ月前から計画的に通う方がほとんどで、人生で最も輝く瞬間をサポートするという、非常にやりがいのある仕事です。花嫁さんの幸せそうな姿を間近で見られるのは、エステティシャンとしての大きな喜びの一つです。
夏休みや大型連休の直前
ゴールデンウィークや夏休み、年末年始の長期休暇の直前も予約が増える傾向にあります。旅行や帰省など、人に会う機会が増える前に、身だしなみを整えておきたいと考える方が多いからです。
特に旅行先で水着になる予定がある方は、脱毛やボディラインを整えるメニューを希望されます。また、普段は仕事で忙しくてなかなかサロンに来られない方が、休暇を利用してじっくりとケアを受けに来ることも。お客様の楽しい休日の始まりをお手伝いできる、やりがいのあるタイミングです。
なぜ?繁忙期にエステサロンが忙しくなる理由
では、なぜ特定の時期にお客様が集中するのでしょうか。その背景には、季節やイベントと連動した「きれいになりたい」という気持ちの高まりがあります。具体的な理由は以下の通りです。
- 肌の露出が増えボディケア需要が高まる
- 特別なイベントに向けて自分を磨きたい人が増える
- ボーナス支給で高額なコースの契約が増える
- 長期休暇を利用して集中的にケアしたい人がいる
それぞれの理由を詳しく解説していきます。
肌の露出が増えボディケア需要が高まる
夏が近づき薄着になる季節は、ボディケアへの関心が一気に高まります。冬の間は長袖や厚手の服で隠せていた部分も、そうはいかなくなります。
「半袖から出る二の腕をスッキリさせたい」「スカートから見える脚を細くしたい」といった具体的な悩みを抱えたお客様が、痩身メニューを求めてサロンに駆け込みます。また、水着や浴衣を着る機会も増えるため、脱毛や背中のニキビケアなども人気のメニューに。お客様の「変わりたい」という気持ちに寄り添い、結果を出すことが求められる時期です。
特別なイベントに向けて自分を磨きたい人が増える
クリスマスや結婚式、同窓会など、人生における特別なイベントは、誰にとっても美意識が高まる瞬間です。写真に残ることも多いため、「一番きれいな自分でいたい」と願うのは自然なことでしょう。
そうした思いを叶えるために、イベントの数週間前からフェイシャルエステに通って肌の調子を整えたり、プロの手でボディラインを磨き上げたりする方が増えます。お客様の大切な一日を、より輝かせるためのお手伝いができるのは、エステティシャンの仕事の大きな魅力です。責任も大きいですが、その分、感謝された時の喜びは格別です。
ボーナス支給で高額なコースの契約が増える
ボーナスが支給される夏と冬は、お客様のお財布にも心にも余裕が生まれる時期です。普段頑張っている自分へのご褒美として、エステを選ぶ方は少なくありません。
「ずっと気になっていた最新の美容機器を試してみたい」「集中的にケアできる回数券やコースを契約したい」など、比較的高額なメニューが売れやすくなるのもこの時期の特徴です。お客様の「きれいになりたい」という夢を叶える提案がしやすく、エステティシャンとしてもやりがいを感じられます。
長期休暇を利用して集中的にケアしたい人がいる
普段は仕事や学校で忙しい方も、まとまった休みが取れる長期休暇は、自分磨きに時間を使える絶好のチャンスです。
例えば、施術後に少し肌が赤くなる可能性があるピーリングや、集中的に通うことで効果が出る痩身プログラムなどは、時間に余裕のある休暇中に行いたいと考える方が多いです。お客様一人ひとりのライフスタイルに合わせて、最適なプランを提案することが求められます。お客様の休日をより充実させるサポートができるのも、この仕事の面白さです。
エステ業界が暇になる閑散期はいつ?
一年中忙しいわけではなく、エステ業界にも比較的お客様の足が遠のく「閑散期」と呼ばれる時期が存在します。具体的には以下の時期が挙げられます。
- 大きなイベントがない2月や11月
- 季節の変わり目で肌が揺らぎやすい時期
- 長期休暇明けで出費を控えたい時期
各時期について、詳しく見ていきましょう。
大きなイベントがない2月や11月
年末年始のイベントが終わり落ち着いた2月や、大きなイベントが少ない11月は、エステサロンの予約が比較的落ち着く傾向にあります。
2月は寒さが厳しく、外出自体を控えたいと感じる方が多い時期です。また、年末年始にたくさんお金を使った後なので、美容への出費を少し抑えようという心理も働きやすいでしょう。11月も同様に、クリスマスや年末に向けて出費を控え始める方が増えるため、サロンの予約は緩やかになりがちです。
季節の変わり目で肌が揺らぎやすい時期
春先や秋口など、季節の変わり目は肌が敏感になり、コンディションが不安定になりやすい時期です。肌荒れやニキビなどのトラブルを抱えていると、「今は新しい施術を試すのはやめておこう」と考える方が増えます。
そのため、積極的なケアよりも、肌を休ませることを優先する方が多くなり、サロンから足が遠のく一因となります。ですが、こうした時期だからこそ提案できる、肌に優しい鎮静系のトリートメントなどもあり、お客様の肌状態に合わせた丁寧なカウンセリングが重要になります。
長期休暇明けで出費を控えたい時期
ゴールデンウィークや夏休み、年末年始といった大型連休で旅行やレジャーを楽しんだ後は、多くの人が節約モードに入ります。たくさんお金を使った後なので、「しばらくは贅沢を控えよう」という気持ちになるのは自然なことです。
美容は生活に必須のものではないため、出費を抑える対象になりやすい傾向があります。そのため、大型連休明けはサロンの予約が一時的に少なくなることがあります。この時期は、お得なキャンペーンを打ち出すなど、お客様が来店しやすくなるような工夫をしているサロンも多いです。
繁忙期にエステティシャンとして働くメリット
猫の手も借りたいほど忙しい繁忙期。大変なイメージがあるかもしれませんが、実はエステティシャンとして大きく成長できるチャンスに満ちています。主なメリットは以下の通りです。

一つずつ詳しく見ていきましょう。
インセンティブ収入で給料がアップする
繁忙期は、頑張った分だけお給料に反映されやすいのが大きなメリットです。多くのお客様が来店し、コース契約や化粧品の販売なども活発になるため、インセンティブ(歩合給)が付きやすくなります。
目標を達成した時の達成感は格別ですし、収入が増えることで仕事へのモチベーションもさらに高まります。「自分の力で稼いでいる」という実感は、大きな自信に繋がるでしょう。頑張りを正当に評価してくれる環境は、働く上での大きな魅力になります。
多くのお客様の施術に入りスキルアップできる
たくさんの施術経験を積めることは、繁忙期ならではの最大のメリットと言えるでしょう。未経験から始めたばかりの頃は、施術に入るだけでも緊張するかもしれません。ですが、繁忙期には毎日何人ものお客様を担当することになります。
様々な肌質や体型、悩みを持ったお客様に対応することで、自然と技術力が磨かれていきます。教科書通りにはいかない実践的な経験を重ねることで、対応力や判断力が身につき、エステティシャンとしてのスキルが飛躍的に向上するのです。
新規のお客様との出会いが増え指名に繋がる
繁忙期は、初めてそのサロンを訪れる新規のお客様が増える時期でもあります。これは、自分のファン、つまり指名のお客様を増やす絶好のチャンスです。
心を込めた接客と、お客様の悩みに真摯に向き合う施術をすれば、「またこの人にお願いしたい」と思ってもらえる可能性が高まります。一人ひとりのお客様との出会いを大切にすることで、閑散期になっても安定して予約が入る人気エステティシャンへと成長できる道が開けます。
サロン全体に活気がありやりがいを感じられる
お客様がひっきりなしに来店し、スタッフが忙しく立ち回る。そんな活気ある雰囲気の中で働くと、自然と気持ちも高まります。スタッフ同士で協力し合い、一日の営業を無事に終えた時の達成感は、何物にも代えがたいものです。
「ありがとう、体が楽になった」「また来るね」というお客様からの言葉が、忙しさの疲れを吹き飛ばしてくれます。多くの人を笑顔にしているという実感は、エステティシャンという仕事の大きなやりがいとなり、日々の活力になるでしょう。
繁忙期に働く上で知っておきたいデメリット
たくさんのメリットがある一方で、繁忙期には大変な側面もあります。入社してから「こんなはずじゃなかった」と後悔しないためにも、デメリットについてもしっかり理解しておきましょう。
- 休憩時間が不規則になり体力的にきつい
- 予約が詰まり精神的なプレッシャーを感じる
- スタッフ同士の連携がより重要になる
- 希望通りに休みを取りにくい場合がある
それぞれの項目について、詳しく解説します。
休憩時間が不規則になり体力的にきつい
繁忙期は予約が絶え間なく入るため、体力勝負な一面があります。お客様の予約状況によっては、まとまった休憩時間を取るのが難しく、食事も短時間で済ませなければならない日もあるかもしれません。
一日中立ち仕事で、施術では体全体を使うため、体力がなければ乗り切るのは難しいでしょう。日頃から体調管理をしっかり行い、休日はゆっくり体を休めるなど、自分なりのリフレッシュ方法を見つけておくことが大切です。
予約が詰まり精神的なプレッシャーを感じる
次から次へとお客様がいらっしゃる状況では、常に時間に追われることになります。「次のお客様を待たせてはいけない」というプレッシャーから、精神的に焦りを感じてしまうこともあるでしょう。
ですが、どんなに忙しくても、お客様一人ひとりに対して丁寧な施術と接客をすることは絶対です。焦りはミスに繋がりかねません。常に冷静さを保ち、効率よく動くための段取りを考える力が求められます。忙しい時こそ、落ち着いて行動することが重要です。
スタッフ同士の連携がより重要になる
忙しいサロンをスムーズに回すためには、スタッフ同士のチームワークが不可欠です。自分のお客様だけでなく、サロン全体のお客様の流れを把握し、お互いにサポートし合う姿勢が求められます。
「次のお客様のご案内をお願いします」「こちらの片付けをお願いできますか」といった声かけや、アイコンタクトでの意思疎通など、密なコミュニケーションが必要になります。普段からスタッフ間の良好な関係を築いておくことが、繁忙期を乗り越えるための鍵となります。
希望通りに休みを取りにくい場合がある
お客様の予約は、土日祝日や平日の夕方以降に集中する傾向があります。そのため、繁忙期は特にカレンダー通りの休みを取るのが難しい場合があります。
友人と予定を合わせにくかったり、世間の連休とは違うタイミングで休みを取ることになったりするかもしれません。ですが、平日休みには「どこに行っても空いている」「役所などの用事を済ませやすい」といったメリットもあります。働き始める前に、サロンのシフト制度や休日の取り方について確認しておくと安心です。
閑散期を有効活用してライバルと差をつける過ごし方
予約が落ち着く閑散期は、一見するとネガティブな時期に思えるかもしれません。ですが、実はこの時期の過ごし方こそが、エステティシャンとして成長するための大切な時間になります。

詳しく見ていきましょう。
新しい技術や知識の習得に集中する
閑散期は自分を磨くための絶好のチャンスです。時間に余裕ができるため、普段はなかなかできない技術の練習に集中できます。先輩に指導してもらったり、スタッフ同士でモデルになって練習したりすることで、苦手な手技を克服し、得意な技術をさらに伸ばすことができます。
また、新しい美容理論や化粧品成分について勉強したり、関連資格の取得を目指したりするのも良いでしょう。この時期にインプットした知識や技術は、必ず繁忙期にお客様へ還元できます。
既存のお客様へ手厚いフォローアップをする
お客様一人ひとりとじっくり向き合えるのも、閑散期ならではのメリットです。いつも来店してくださる大切なお客様(既存客)へ、手書きのメッセージカードを送ったり、電話でその後の肌の調子を伺ったりと、丁寧なフォローアップができます。
こうした細やかな心遣いは、お客様との信頼関係をより深いものにします。「私のことを気にかけてくれている」と感じてもらえれば、サロンへの愛着も増し、長期的に通い続けてくれるファンになってくれるでしょう。
SNSでの発信やキャンペーンの企画を練る
サロンの魅力を外部にアピールするための準備期間としても、閑散期は最適です。サロンの公式SNSで、美容に役立つ情報を発信したり、スタッフの日常を紹介して親近感を持ってもらったりするのも良いでしょう。
また、次の繁忙期に向けて、お客様が「行きたい!」と思うような新しいキャンペーンやイベントを企画する時間にも充てられます。スタッフ全員でアイデアを出し合うことで、チームの結束力も高まります。
普段できない場所の掃除や備品整理を行う
お客様に気持ちよく過ごしてもらうためには、サロンを常に清潔で美しい状態に保つことが不可欠です。閑散期は、普段の営業中にはなかなか手が回らない場所の掃除や、備品の整理整頓を行う良い機会です。
例えば、バックヤードの整理や、タオルのほつれのチェック、カルテの整理など、細かい部分まで気を配ることで、より質の高いサービスを提供できる環境が整います。美しい環境は、働くスタッフの気持ちも引き締めてくれます。
働き方に不安があるなら転職エージェントに相談しよう
エステサロンの繁忙期や閑散期について理解すると、自分に合った働き方ができるサロンで働きたいという気持ちが強まったかもしれません。もし少しでも不安や迷いがあるなら、転職のプロに相談するのも一つの方法です。
- 自分に合った働き方ができるサロンを探してもらう
- 予約管理や研修制度が整った環境を紹介してもらう
- 業界のリアルな情報を詳しく教えてもらう
それぞれの項目について、詳しく解説していきます。
自分に合った働き方ができるサロンを探してもらう
自分に合った職場を見つけることは、長く楽しく働くための重要なポイントです。「プライベートも大切にしたいから、残業が少ないサロンがいい」「たくさん稼ぎたいから、インセンティブが充実しているサロンがいい」など、希望は人それぞれです。
転職エージェントに相談すれば、そうした個人の希望に合った求人を、数多くの選択肢の中から探し出してくれます。一人で求人サイトを見ているだけでは見つけられない、自分にぴったりのサロンに出会える可能性が高まります。
予約管理や研修制度が整った環境を紹介してもらう
繁忙期の忙しさは、サロンの体制によって大きく変わります。例えば、予約管理がシステム化されていてスムーズだったり、スタッフの人数が十分に確保されていたりするサロンなら、過度な負担なく働けるかもしれません。
また、閑散期にしっかりとした研修制度を設けているサロンなら、着実にスキルアップを目指せます。転職エージェントは、こうした求人票だけでは分かりにくいサロンの内部事情にも詳しいため、働きやすい環境が整った職場を紹介してもらえるでしょう。
業界のリアルな情報を詳しく教えてもらう
エステ業界の最新情報や、各サロンの雰囲気など、インターネットで調べるだけでは分からないリアルな情報を得られるのも、転職エージェントを利用する大きなメリットです。
「このサロンはアットホームな雰囲気で、スタッフの仲が良いですよ」「あちらのサロンは実力主義で、若手でも活躍できます」といった具体的な情報を教えてもらえるので、入社後のミスマッチを防ぐことができます。安心して新しい一歩を踏み出すための、心強い味方になってくれます。
Zキャリアのエージェントに相談してみよう
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