フリーターから正社員になるための転職理由｜面接での伝え方と例文
公開 2025/09/30
Zキャリア編集部
Zキャリア編集部は、初めて就職・転職する方々へ、就職活動に役立つ情報を発信しています。具体的な職種や業界に特化した情報提供を心がけ、将来のキャリアを考える上で参考になるような内容をお届けしています。
目次
- フリーターから正社員への転職で伝えるべき理由
- 将来を見据えた安定性をアピールする
- スキルを身につけ成長したいという意欲を示す
- 責任ある立場で貢献したいと伝える
- 企業の魅力と自分の想いを結びつける
- フリーターから正社員を目指すメリット
- 安定した収入を得られるようになる
- 充実した福利厚生を受けられるようになる
- 社会的な信用を高めることができる
- フリーターから正社員を目指すデメリット
- 仕事に対する責任が大きくなる
- 時間的な制約が増える
- 簡単に仕事を辞めにくくなる
- 面接で評価が下がるNGな転職理由とは？
- 前職の不満や愚痴をそのまま話す
- 他人のせいにするような発言をする
- 給料や休日などの条件面ばかりを話す
- 転職理由を魅力的に伝えるための準備
- 自分の強みや経験を整理する
- 応募したい企業をしっかり研究する
- ポジティブな表現に言い換える練習をする
- フリーターからの転職はプロに相談しよう
- 転職活動の悩みを専門家に聞いてもらう
- Zキャリアのエージェントに相談してみよう
フリーターから正社員への転職を考えているあなたへ。採用担当者に響く「転職理由」の伝え方を、具体的な例文を交えて解説します。正社員になるメリット・デメリットや、面接で避けるべきNG理由も紹介。Zキャリアがあなたの転職をサポートします。
- フリーターから正社員を目指す際の転職理由
- 面接で好印象を与える伝え方と具体的な例文
- 正社員になることのメリットとデメリット
- 転職活動で避けるべきNGな理由
- 転職理由を効果的に準備する方法
フリーターから正社員への転職で伝えるべき理由
フリーターから正社員への転職活動で、面接官が特に注目するのが「転職理由」です。ここでは、評価されやすい転職理由のポイントを解説します。具体的には以下の4つの項目について解説します。
各項目について、詳しく見ていきましょう。
将来を見据えた安定性をアピールする
「将来を考えて安定した働き方をしたい」という理由は、堅実で真面目な印象を与えられます。フリーターとしての働き方は、自由度が高い一方で、収入が不安定になりがちです。そこから正社員を目指すのは、自分の将来を真剣に考えている証拠と受け取ってもらえます。
ただし、単に「安定したい」と伝えるだけでは、受け身な印象を与えてしまう可能性もあります。「安定した環境で腰を据えて働き、着実にスキルを身につけて会社に貢献したい」というように、安定を求める理由と、その先にある仕事への意欲をセットで伝えることが大切です。
例えば、「これまでは短期のアルバイトを複数経験してきましたが、一つの職場で長く働き、専門性を高めていきたいと考えるようになりました。安定した環境で働くことで、日々の業務に集中し、長期的な視点で貴社に貢献していきたいです」といった伝え方が効果的です。自分の将来設計と、会社への貢献意欲を結びつけて話せるように準備しておきましょう。
スキルを身につけ成長したいという意欲を示す
「正社員として専門的なスキルを身につけたい」という向上心は、面接で高く評価されるポイントです。アルバイトでは経験できる業務範囲に限りがあることも多く、「より専門的な知識や技術を学びたい」「自分自身を成長させたい」という気持ちは、仕事への熱意の表れと捉えられます。この理由を伝える際は、なぜそのスキルを身につけたいのか、きっかけとなった具体的なエピソードを交えると説得力が増します。
例えば、飲食店でのアルバイト経験があるなら、「お客様に『ありがとう』と言われることにやりがいを感じていました。より質の高いサービスを提供するために、正社員として店舗運営やマネジメントのスキルを学びたいです」と話すことができます。ただ「成長したい」と言うだけでなく、応募先の企業でどのようなスキルを身につけ、どのように活躍したいのかを具体的に伝えることが重要です。「貴社の研修制度が充実している点に魅力を感じました。未経験からでも専門知識を学び、一日も早く戦力として活躍したいです」のように、企業の魅力と結びつけて話すと、より志望度の高さが伝わるでしょう。
責任ある立場で貢献したいと伝える
フリーターから一歩進んで、「責任のある仕事を任されたい」という意欲も、ポジティブな転職理由になります。アルバイトの立場では、任される仕事の範囲や裁量権が限られていることが一般的です。そこから、より大きな責任を伴う仕事に挑戦したいという気持ちは、仕事に対する主体性や当事者意識の高さを示します。この理由を話す際は、過去の経験と結びつけるのが効果的です。
「コンビニのアルバイトで商品の発注を一部任された際に、売上を予測して仕入れることに面白さを感じました。正社員として、より大きな裁量権を持って店舗の売上に貢献したいです」のように、責任ある仕事に魅力を感じた具体的なエピソードを伝えましょう。「責任」という言葉は、プレッシャーに強いというアピールにも繋がります。ただし、根拠のない自信に聞こえないように注意が必要です。「大変なこともあると思いますが、一つひとつの業務に責任を持ち、粘り強く取り組むことで信頼を得ていきたいです」というように、謙虚な姿勢と覚悟をあわせて示すことで、真剣さが伝わりやすくなります。
企業の魅力と自分の想いを結びつける
「なぜこの会社で働きたいのか」を具体的に伝えることは、数ある企業の中からその会社を選んだ明確な理由を示す上で非常に重要です。企業のウェブサイトやSNSなどを事前にしっかりと読み込み、事業内容や商品、企業理念など、自分が共感できるポイントを見つけておきましょう。
例えば、企業の「地域社会への貢献」という理念に共感したなら、「私もアルバイトを通じて、地域の方々と触れ合うことに喜びを感じていました。貴社の一員として、地域を盛り上げる仕事に携わりたいです」といった形で、自分の経験や価値観と結びつけて話します。これにより、「誰でも良い」のではなく、「この会社だから働きたい」という強い想いが伝わります。
「この会社でなければならない理由」を自分の言葉で語れることは、志望度の高さを証明する何よりの証拠です。企業のどんな点に魅力を感じ、自分のどんな経験や強みを活かして貢献できるのかをセットで伝えることが、内定を勝ち取るための鍵となります。しっかりと企業研究を行い、自分だけの志望動機を練り上げましょう。
フリーターから正社員を目指すメリット
フリーターから正社員になることには、多くのメリットがあります。ここでは、正社員になることで得られる具体的なメリットについて解説します。以下の3つの項目について見ていきましょう。
- 安定した収入を得られるようになる
- 充実した福利厚生を受けられるようになる
- 社会的な信用を高めることができる
各項目について、詳しく解説していきます。
安定した収入を得られるようになる
正社員になる最大のメリットの一つは、収入が安定することです。フリーターの場合、時給制で働くことが多く、シフトの増減や祝日の日数によって月々の給料が変動しがちです。体調を崩して休んでしまえば、その分収入は減ってしまいます。
一方、正社員は月給制が基本なので、毎月決まった額の給料が保証されます。これにより、収入の変動を気にすることなく、計画的にお金を使うことができます。家賃の支払いや将来のための貯金など、生活の基盤が安定するのは大きな安心材料です。さらに、多くの企業では年に1〜2回の賞与（ボーナス）が支給されたり、年齢や勤続年数に応じて給料が上がっていく昇給制度があったりします。フリーターと比べて、長期的に見ると収入が大きく増える可能性が高い点も、正社員の大きな魅力と言えるでしょう。
充実した福利厚生を受けられるようになる
福利厚生が充実している点も、正社員の大きなメリットです。福利厚生とは、給料以外に会社が提供してくれる様々なサポートのことです。例えば、健康保険や厚生年金といった社会保険に加入できるのは、正社員の特権の一つです。これにより、病気やケガをした際の医療費の自己負担が減ったり、将来受け取れる年金額が増えたりします。
また、企業によっては住宅手当（家賃補助）や家族手当、通勤手当（交通費）などが支給されることもあります。これらは生活費の負担を軽くしてくれる、非常にありがたい制度です。その他にも、社員食堂が安く利用できたり、提携しているジムやレジャー施設を割引価格で使えたりと、会社独自のユニークな福利厚生が用意されている場合もあります。こうした福利厚生は、日々の生活を支え、安心して長く働き続けるための土台となります。求人票を見るときは、給料だけでなく福利厚生の欄にも注目してみると良いでしょう。
社会的な信用を高めることができる
正社員になると、社会的な信用度が格段に上がります。安定した収入があり、一つの企業に正規雇用されているという事実は、社会的に「信頼できる人物」という評価に繋がります。この社会的な信用は、生活の様々な場面でメリットをもたらします。例えば、クレジットカードを作成したり、スマートフォンを分割払いで購入したりする際の審査に通りやすくなります。将来的には、自動車ローンや住宅ローンといった、大きな金額のローンを組むことも可能になるでしょう。
フリーターの場合、収入が不安定と見なされて、こうした審査で不利になるケースが少なくありません。また、賃貸物件を借りる際の入居審査でも、正社員であることは有利に働きます。大家さんや管理会社は、家賃を滞りなく支払ってくれる人を求めているため、安定した職業に就いていることが信頼の証となるのです。このように、正社員という身分は、より自由で豊かなライフプランを実現するためのパスポートのような役割を果たしてくれます。
フリーターから正社員を目指すデメリット
正社員には多くのメリットがある一方で、フリーターの働き方と比べてデメリットと感じる可能性のある点も存在します。ここでは、事前に知っておきたいデメリットについて解説します。以下の3つの項目について見ていきましょう。
各項目について、詳しく解説していきます。
仕事に対する責任が大きくなる
正社員になると、任される仕事の範囲が広がり、それに伴って責任も大きくなります。アルバイトのように決められた作業をこなすだけでなく、自分で考えて判断する場面や、目標達成を求められる場面が増えてきます。仕事でミスをしてしまった場合、アルバイトの時よりも重い責任を負うことになるでしょう。
例えば、売上目標や納期といったプレッシャーを感じながら仕事を進める必要があったり、後輩の指導やチーム全体の成果を任されたりすることもあります。こうした責任の重さは、人によっては大きなストレスに感じられるかもしれません。ですが、責任ある仕事を任されることは、やりがいや自己成長に繋がるという側面もあります。困難な課題を乗り越えた時の達成感は、正社員ならではのものです。責任の重さをポジティブに捉え、成長の機会と考えることができるかどうかが重要になります。
時間的な制約が増える
フリーターの働き方の魅力の一つは、働く時間や曜日を比較的自由に選べる点です。ですが、正社員になると、そうした時間的な自由度は低くなるのが一般的です。多くの企業では、「1日8時間・週5日勤務」といったフルタイムの勤務形態が基本となり、勤務時間や休日があらかじめ決められています。そのため、「今週はたくさん働いて、来週は休む」といった柔軟な働き方は難しくなります。
平日の日中にプライベートな用事を済ませたり、急に旅行の計画を立てたりすることも簡単にはできなくなるでしょう。また、業務の状況によっては残業が発生することもあります。フリーター時代のように、定時になったらすぐに帰れるとは限らない点も、デメリットと感じるかもしれません。自分の時間を大切にしたい人にとっては、こうした時間的な制約が窮屈に感じられる可能性があります。
簡単に仕事を辞めにくくなる
フリーターの場合、比較的短期間で仕事を変えることも可能ですが、正社員になると簡単に仕事を辞めるのは難しくなります。正社員は企業と長期的な雇用契約を結んでおり、会社も時間とコストをかけて採用・育成を行っています。そのため、入社後すぐに「合わないから辞めます」というのは、社会人としての責任感に欠けると見なされてしまう可能性があります。また、短期間で転職を繰り返すと、次の転職活動で「忍耐力がない」「またすぐに辞めてしまうのではないか」というネガティブな印象を与えてしまい、不利になることも考えられます。
だからこそ、就職活動の段階で「本当にこの会社で長く働けるか」「仕事内容は自分に合っているか」を慎重に見極めることが非常に重要になります。入社後のミスマッチを防ぐためにも、企業研究を徹底し、自分のキャリアプランと照らし合わせながら、納得のいく一社を選ぶようにしましょう。
面接で評価が下がるNGな転職理由とは？
面接では、正直に話すことも大切ですが、伝え方によってはマイナスの印象を与えてしまう転職理由も存在します。ここでは、面接で避けるべきNGな転職理由を解説します。以下の3つの項目について見ていきましょう。
- 前職の不満や愚痴をそのまま話す
- 他人のせいにするような発言をする
- 給料や休日などの条件面ばかりを話す
各項目について、詳しく解説していきます。
前職の不満や愚痴をそのまま話す
前のアルバイト先への不満が正社員を目指すきっかけだったとしても、それをストレートに話すのは絶対に避けましょう。「人間関係が最悪だった」「時給が安すぎた」「店長のやり方が気に入らなかった」といったネガティブな理由は、面接官に「不満ばかり言う人だな」「うちの会社に入っても、また同じように文句を言うのではないか」という悪い印象を与えてしまいます。
採用担当者は、自社で長く活躍してくれる人材を探しています。不満を口にする人は、環境への適応能力が低い、あるいは協調性がないと判断されかねません。もし不満点がきっかけだった場合は、それをポジティブな学びに変換して伝えるのがポイントです。例えば、「人間関係が良くなかった」と感じていたなら、「チームで協力しながら目標を達成できる環境で働きたい」というように、未来志向の言葉に言い換えましょう。過去への不満ではなく、未来への希望として語ることが大切です。
他人のせいにするような発言をする
「上司が教えてくれなかったから」「周りの協力が得られなかったから」といった、失敗や退職の理由を他人のせいにする発言は、責任感の欠如と捉えられ、著しく評価を下げてしまいます。このような発言をする人は、「何か問題が起きた時に、原因を自分事として考えず、周りの環境や人のせいにするだろう」と思われてしまいます。仕事は、周りの人々と協力しながら進めていくものです。他責思考の人は、チームワークを乱す存在と見なされても仕方ありません。たとえ事実として周りに問題があったとしても、それを面接の場で話すのは得策ではありません。
大切なのは、どんな状況でも自分自身の課題として向き合う姿勢を見せることです。「自分の力不足で〜できなかった。この経験から、〜の重要性を学びました」というように、たとえ失敗経験であっても、それを自分の成長の糧として捉えていることをアピールしましょう。自責の念を持ち、反省から学びを得られる人物は、成長のポテンシャルが高いと評価されます。
給料や休日などの条件面ばかりを話す
給料や休日、残業の有無といった待遇面は、仕事を選ぶ上で確かに重要な要素です。ですが、転職理由として条件面のことばかりを話すのはNGです。面接官に「仕事内容には興味がなく、ただ楽をしたいだけなのでは？」「もっと条件の良い会社が見つかったら、すぐに辞めてしまうのでは？」という疑念を抱かせてしまいます。企業は、自社の事業に貢献し、共に成長していきたいという意欲のある人材を求めています。そのため、仕事そのものへの興味や関心、貢献意欲よりも、待遇面を優先する姿勢は歓迎されません。
待遇面に関する質問は、面接の後半や内定後など、適切なタイミングで行うのがマナーです。転職理由を話す段階では、あくまで「なぜこの会社で、この仕事がしたいのか」という点に焦点を当てましょう。「仕事を通じて〇〇を実現したい。その結果として、評価や待遇もついてくると考えています」といったスタンスで臨むことが、良い結果に繋がります。
転職理由を魅力的に伝えるための準備
説得力のある転職理由を話すためには、事前の準備が欠かせません。ここでは、自分の想いを効果的に伝えるための準備について解説します。具体的には以下の3つのステップで進めていきましょう。
各項目について、詳しく解説していきます。
自分の強みや経験を整理する
まずは、これまでのアルバイト経験などを振り返り、自己分析を行うことから始めましょう。どんな仕事をしてきたか、その中でどんなことを感じ、何を学んだのかを紙に書き出してみるのがおすすめです。「楽しかったこと」「大変だったこと」「得意だったこと」「苦手だったこと」など、項目を分けて整理すると、自分の強みや価値観が見えてきます。
例えば、「居酒屋のホールスタッフとして、常連のお客様と話すのが楽しかった」という経験からは、「コミュニケーション能力」や「人と接することが好き」という強みが見つかります。「商品の在庫管理を任されて、効率的な方法を考えて工夫した」という経験は、「計画性」や「課題解決能力」のアピールに繋がるでしょう。特別な経験である必要はありません。当たり前だと思っていることの中に、実はアピールできるポイントが隠れているものです。この自己分析を通じて自分の強みを把握することが、説得力のある転職理由を作成するための土台となります。
応募したい企業をしっかり研究する
自己分析で自分の強みややりたいことが見えてきたら、次に行うのが企業研究です。応募を考えている企業が、どんな事業を行っていて、どんな人材を求めているのかを徹底的に調べます。企業の公式ウェブサイトはもちろん、求人情報や関連ニュース、SNSなどもチェックして、多角的に情報を集めましょう。
企業研究で特に注目したいのが、「企業理念」や「事業内容」、「求める人物像」です。これらの情報と、自己分析で見つけた自分の強みや価値観との間に、共通点や接点を見つけることが重要です。例えば、企業が「チームワークを大切にする」という理念を掲げているなら、自分の「アルバイトでチームで協力して目標を達成した経験」と結びつけてアピールできます。企業が新しいサービスを展開しているなら、「新しいことに挑戦したい」という自分の意欲を伝える絶好の機会になります。このように、企業と自分の接点を見つけることで、志望動機に深みと具体性が生まれます。
ポジティブな表現に言い換える練習をする
自己分析と企業研究ができたら、いよいよ転職理由を具体的に言葉にしていく作業です。この時、最も重要なのがネガティブな要素をポジティブな表現に変換することです。前述の通り、面接で不満や愚痴を言うのは絶対にNGです。
例えば、「シフトの融通が利かなかった」という不満は、「安定した勤務体系のもとで、腰を据えて業務に集中したい」という前向きな理由に言い換えられます。「仕事が単調で飽きてしまった」という本音は、「より幅広い業務に挑戦し、多様なスキルを身につけて成長したい」という向上心として伝えられます。最初は難しく感じるかもしれませんが、練習すれば必ずできるようになります。自分の本音を一度書き出し、それを「どうすれば未来への希望や意欲として伝えられるか」という視点で考えてみましょう。友人や家族に聞いてもらって、どんな印象を受けるかフィードバックをもらうのも良い練習方法です。
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