オファー面談とは?
企業が内定者に対し、給与や待遇などの労働条件を正式に提示し、最終確認を行う面談のこと
オファー面談は、企業が採用する候補者(内定者)に対して、給与、賞与、勤務地、休日、福利厚生といった具体的な労働条件を正式に提示する場です。多くの場合、内定通知の後、入社承諾の意思決定をする前に行われます。選考プロセスとは異なり、この面談は合否を判断する場ではありません。主な目的は、提示された条件に双方の認識齟齬がないかを確認し、内定者が安心して入社を決められるようにすることです。疑問点や不安な点をここで解消し、納得した上で次のステップに進むための、非常に重要な機会となります。
オファー面談と似ている言葉
「カジュアル面談」は 本格的な選考の前に、企業と候補者がお互い情報交換するために、リラックスして話す場のこと
カジュアル面談は、企業が候補者に対して選考の意図を持たず、お互いを理解するために行う面談です。選考プロセスに入る前に、企業の雰囲気や事業内容を候補者に知ってもらい、候補者も自身のキャリア観や興味を伝えることで、マッチ度を測る目的があります。
あくまで情報交換の場であるため、履歴書や職務経歴書が不要なケースも多く、服装も自由な場合がほとんどです。オファー面談や面接とは異なり、合否は発生しません。リラックスした雰囲気で、企業と候補者が対等な立場で話すことが特徴です。
「面接」は企業が候補者のスキルや経験、人柄などを評価し、採用するかどうかの合否を判定するための「選考」の場のこと
面接は、企業が応募者の適性や能力、経験、人柄などを評価し、自社の求める人物像と合致するかどうかを見極める「選考」の場です。オファー面談が「条件の確認」であるのに対し、面接は「合否の判定」が主な目的となります。
応募者は自己PRや志望動機、過去の経験を具体的に説明し、企業からの質問に答えることで、自身がいかにそのポジションに適しているかをアピールします。面接は複数回行われることが一般的で、一次面接、二次面接、最終面接とステップが進むにつれて、評価者や質問内容も変わっていきます。
オファー面談で確認すべきこと5選

1. 待遇・給与について
提示された給与額(基本給、手当、賞与など)が、想定していた金額や自身のスキル・経験に見合っているかを確認します。特に基本給の内訳は重要です。「みなし残業代」が含まれている場合、何時間分の残業代が含まれているのか、それを超えた場合の割増賃金は別途支給されるのかを必ず確認しましょう。
また、昇給のタイミングや評価制度、賞与の支給実績(昨年度実績など)も質問しておくと、入社後の収入イメージが具体的になります。提示額が市場価値と比べて妥当かどうかも、判断材料の一つとなります。
2. 業務内容や役割について
面接で聞いていた内容と相違がないか、入社後に担当する具体的な業務内容を再確認します。所属する部署の構成(人数、年齢層、役割分担)や、レポートライン(誰に報告し、誰の指示を仰ぐか)も明確にしておきましょう。
さらに、「入社後まず何を期待されているか」「中長期的にはどのようなキャリアパスが描けるか」といった点も確認することが重要です。これにより、入社後のミスマッチを防ぎ、自分がその企業で活躍できるイメージを持てるかどうかの最終判断ができます。
3. 雇用条件(勤務地、勤務時間、働き方、休日・休暇、試用期間など)
勤務地(転勤の可能性の有無、頻度)、勤務時間(始業・終業時刻、休憩時間)、働き方(リモートワークの可否や頻度、フレックスタイム制度の有無)は、日々の生活に直結する重要な項目です。また、休日・休暇(週休二日制と完全週休二日制の違い、年間休日日数、有給休暇の取得ルール、夏季・年末年始休暇など)もしっかり確認しましょう。
試用期間の有無、その期間中の労働条件(給与や待遇が本採用時と異なるか)も、見落としがちなポイントです。
4. 福利厚生や社内の制度について
給与以外で従業員の生活を支える福利厚生は、企業によって大きく異なります。住宅手当、家族手当、交通費の支給条件、退職金制度の有無、健康保険組合の種類、利用可能な保養所や割引制度など、具体的な内容を確認しましょう。
また、育児・介護休業制度の利用実績や、資格取得支援、研修制度など、自身のライフステージやキャリアアップに関連する制度も確認しておくと安心です。
5. 入社日
企業が希望する入社日と、自分が退職交渉などを経て入社可能な日(退職日、有給消化期間を考慮)にズレがないかを確認します。現職の引き継ぎにかかる期間を考慮し、無理のないスケジュールを伝えることが重要です。もし企業側の希望日が早すぎる場合は、現職の事情(プロジェクトの状況や就業規則)を具体的に説明し、調整を依頼しましょう。
逆に、入社までに期間が空きすぎる場合も、企業側に懸念を与えないよう理由を説明する必要があります。入社日は双方の合意が必要なため、オファー面談の場で明確にしておくことが大切です。
オファー面談のポイント

【最重要】必ず「労働条件通知書」を書面で受け取る
オファー面談で提示される給与や待遇などの提示された条件は口頭だけではなく、必ず『労働条件通知書』か『雇用契約書』の書面をもらいましょう。労働基準法第15条で企業に交付義務があるので、その場で確認するか、後日いつまでに電子か紙で送ってもらえるのかを聞いておきましょう。これらは後々のトラブル防止に欠かせません。
口頭での説明と書面の内容に相違がないかを、その場で(あるいは持ち帰って)詳細に確認することが、入社後の「言った、言わない」というトラブルを防ぐために最も重要です。もし面談時に書面が準備されていない場合は、いつまでにどのような形式(紙または電子データ)で交付されるのかを必ず確認してください。
「感謝」と「前向きな姿勢」を伝える
オファー面談は、内定を出してくれたことへの感謝を伝える場でもあります。面談の冒頭で「この度は内定のご連絡をいただき、誠にありがとうございます」といった感謝の意を伝えることで、良好なコミュニケーションの土台が築けます。また、条件の確認や質問をする際も、単に要求を突きつけるのではなく、あくまで「貴社で活躍したい」という前向きな姿勢をベースにすることが重要です。
入社意欲が高いことを示しつつ、疑問点を解消していくことで、企業側も「この人にぜひ入社してほしい」と感じ、その後の交渉や調整がスムーズに進みやすくなります。
聞きにくいことも丁寧に聞く
給与や残業、評価制度など、直接的に聞きにくいと感じることもあるかもしれません。しかし、これらの疑問を曖昧なまま入社を決めてしまうと、後々のミスマッチや早期離職の原因になりかねません。オファー面談は、こうした疑問を解消するための正式な場です。
ただし、聞き方には配慮が必要です。「恐れ入りますが、一点確認させてください」といったクッション言葉を使ったり、「入社後、早期に活躍するために~について理解しておきたいのですが」のように、前向きな意図を添えて質問したりすることで、丁寧な印象を保ちながら必要な情報を得ることができます。
待遇面だけでなく、「入社後まず最初に何を達成してほしいか」「どのような役割を期待しているか」などの入社後の期待値を具体的にすり合わせる
オファー面談は、給与や休日といった「条件面」のすり合わせだけでなく、入社後の「役割」について具体的なイメージを共有する絶好の機会です。
面接では確認しきれなかった、「入社後、まず最初にどのような成果を期待されているか」「所属するチームは現在どのような課題を抱えているか」「半年後、1年後にはどのような状態を目指してほしいか」といった期待値を具体的に確認しましょう。
これにより、自分が提供できる価値と企業の期待が一致しているかを最終判断できますし、入社後のスムーズなスタートダッシュにも繋がります。
その場での即決はせず、回答期限を確認する
オファー面談で提示された条件に魅力を感じたとしても、その場で即決するのは避けるのが賢明です。特に給与や待遇面で重要な決定をする際は、一度冷静になって考える時間が必要です。
「ありがとうございます。大変魅力的なお話を伺えました。一度持ち帰って検討させていただきたいのですが、いつまでにお返事すればよろしいでしょうか?」と、感謝を伝えた上で回答期限を確認しましょう。
通常、回答期限は1週間程度が目安ですが、企業によって異なります。期限内に、提示された条件を他の選考状況(もしあれば)や自身のキャリアプランと照らし合わせ、慎重に判断することが大切です。
オファー面談で注意すること

口約束だけで承諾せず、重要な合意事項は、必ず書面に反映してもらう
オファー面談中に、例えば「入社後にこの手当を追加します」「特定の部署に配属します」といった口約束が交わされることがあります。しかし、どれだけ相手の口調が確かなものであっても、口約束は法的な拘束力を持ちません。
入社後に「そんな話はしていない」と覆されるリスクを避けるため、給与、手当、配属先、勤務時間など、自身にとって重要な合意事項は、必ず「労働条件通知書」や「雇用契約書」に明記してもらうよう依頼しましょう。もし面談時に反映が難しい場合は、メールなどの文面で合意内容を送ってもらうなど、必ず「記録に残す」ことが重要です。
「残業は常識の範囲内」「評価は頑張り次第」など、曖昧な表現や抽象的な言葉を放置しない
「残業は常識の範囲内でお願いする」「評価はあなたの頑張り次第だ」「アットホームな職場です」といった曖昧な表現は、人によって受け取り方が大きく異なります。こうした抽象的な言葉で説明された場合は、必ず具体的な定義や実績を質問するようにしましょう。
例えば、「『常識の範囲内』とは、月平均でどのくらいの残業時間を見込んでいらっしゃいますか?」や「『頑張り次第』とのことですが、具体的な評価制度や、過去の昇給・昇格の実例を教えていただけますか?」と深掘りすることで、入社後の実態をより正確に把握することができます。
ネガティブな質問や福利厚生などの待遇の話ばかりしない
オファー面談は条件確認の場ですが、質問の内容が偏りすぎると「意欲が低い」と誤解される可能性があります。例えば、残業時間や有給取得率、退職金制度など、権利や待遇に関する質問ばかりを矢継ぎ早にすると、「働くことよりも休むことやお金のことしか考えていない」という印象を与えかねません。
もちろん確認は必要ですが、バランスが重要です。業務内容への関心や、入社後にどう貢献できるかといった前向きな質問の中に、待遇面の確認を織り交ぜるように工夫しましょう。
他社の選考状況を「交渉の駆け引き」に使いすぎない
他社の選考が進んでいることや、既に他社からオファーを受けていることを伝えるのは、年収交渉や回答期限の調整において有効な場合があります。しかし、それを「交渉の道具」として露骨に使いすぎるのは逆効果です。
例えば、「A社からはもっと高い年収を提示されている」といった比較を強調しすぎると、企業側は「自社への入社意欲は低いのではないか」「お金だけで決める人だ」と不信感を抱く可能性があります。他社の状況を伝える際は、あくまで事実を客観的に、かつ「御社への入社も真剣に悩んでいる」という誠実な姿勢とセットで伝えることが重要です。
オファー面談の年収交渉時のポイント
現職の年収、他社のオファー状況、スキル・経験の市場価値など、交渉の「根拠」を明確にする
年収交渉を成功させるには、客観的な「根拠」を示すことが不可欠です。まずは、現職(または前職)の年収を正確に伝えましょう。源泉徴収票に基づいた額面年収(基本給、賞与、各種手当を含む総支給額)を提示します。それに加え、自身のスキルや経験が、現在の転職市場においてどの程度の価値があるのか(市場価値)をリサーチしておくことも重要です。
さらに、他社から具体的なオファー(内定)が出ている場合は、その金額も交渉材料になります。これらの客観的な根拠に基づき、「なぜこの希望額が妥当なのか」を論理的に説明できるように準備しましょう。
「希望額」と「最低ライン」を決めておく
交渉に臨む前に、自分の中での着地点を明確にしておく必要があります。具体的には、「これくらい欲しい」という「希望額」と、「これ以下であれば辞退も考える」という「最低ライン(受諾可能額)」の2つを設定しておきましょう。希望額は、前述の根拠に基づき、やや強気に設定しても構いませんが、非現実的な金額では交渉が決裂してしまいます。
最低ラインは、現職の年収や生活水準、他社のオファー状況などを考慮して現実的に設定します。この2つのラインを明確にしておくことで、交渉の場で冷静な判断ができ、提示された金額に対して即座に対応しやすくなります。
ただ年収を上げて欲しいと伝えるのではなく、内定に対しての感謝と入社意欲を前提にする
年収交渉は「要求」ではなく「相談」のスタンスで行うことが成功の鍵です。オファー面談の場を設けてもらったこと、そして内定をいただいたことへの感謝をまず伝えます。その上で、「提示いただいた条件には大変感謝しております。その上で、もし可能であれば年収についてご相談させていただきたいのですが」と切り出します。
そして、「現職での実績」や「入社後に貢献できると考える点」を具体的に示し、それが希望年収に見合う根拠であることを説明します。あくまで「入社意欲は非常に高い」という前提を崩さず、企業側が「この人材になら、もう少し上乗せしても良い」と思えるような、前向きな交渉を心がけましょう。
オファー面談での服装
迷ったら・不安ならスーツを着用する
オファー面談は選考ではありませんが、企業の担当者と対面する正式なビジネスの場です。服装に指定がなく、何を着ていくべきか迷った場合は、リクルートスーツまたはビジネススーツを着用するのが最も無難で、失敗がありません。
特に金融機関や公的機関、歴史のある大企業など、比較的堅い業界の場合はスーツが推奨されます。オファー面談でラフな服装をしてしまい、「常識がない」と評価を落としてしまうリスクを考えれば、スーツを選んでおくのが賢明な判断と言えるでしょう。
面接時の服装と揃える
一つの分かりやすい基準として、面接を受けた時と同じ服装、あるいは同等のフォーマルさの服装を選ぶという方法があります。例えば、最終面接をスーツで受けたのであれば、オファー面談もスーツで臨むのが自然です。もし面接がオフィスカジュアルだった場合は、オファー面談も同様にオフィスカジュアル(ジャケット着用など)で問題ないでしょう。
選考プロセスで示されていた服装のトーン&マナーから大きく逸脱しないことで、一貫性を示し、相手に違和感を与えずに済みます。
「服装自由」「私服でお越しください」と案内された場合はオフィスカジュアルにする
企業から「服装自由」や「私服で」と明確に案内された場合は、スーツでなくても構いません。ただし、ここで言う「私服」とは、Tシャツやジーンズ、サンダルといったカジュアルすぎる服装のことではありません。ビジネスカジュアル、いわゆる「オフィスカジュアル」を指すのが一般的です。
男性であれば襟付きのシャツ(またはポロシャツ)にスラックスやチノパン、女性であればブラウスやニットにスカートやパンツを合わせ、必要であればジャケットを羽織るスタイルが適切です。清潔感を第一に、オフィスの場にふさわしい節度ある服装を心がけましょう。
オファー面談以外に転職での悩みがあるならZキャリアに相談
キャリアアドバイザーがマンツーマンで内定まで徹底サポート
転職活動は、オファー面談での条件交渉だけでなく、その前段階の自己分析、求人選定、書類作成、面接対策など、多くのステップで悩みや不安が生じます。ある調査では、転職活動において特に対策を行っていない人は、66.1%と過半数となっています。

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