- 異動でミスマッチが起こる理由
- ミスマッチを放置するデメリット
- ミスマッチを感じた時の具体的な対処法
- 異動に関するよくある疑問
- 最終手段としての転職の考え方
異動でミスマッチを感じるってどんな状態?
異動でミスマッチを感じるとはどういうことか、具体的なケースは以下の通りです。
- そもそも「ミスマッチ」とは
- 仕事内容が合わないと感じるケース
- 人間関係や職場の雰囲気が合わないケース
各項目について、詳しく見ていきましょう。
そもそも「ミスマッチ」とは
「ミスマッチ」とは、自分と何かが「合わない」状態を指す言葉です。ビジネスの場面では、会社が求めるスキルや人物像と、働く側の能力や希望がうまくかみ合っていない状況でよく使われます。
例えば、会社は「テキパキと数字を管理してほしい」と思っているのに、配属された人は「人と話す仕事がしたい」と考えていたら、それはミスマッチです。逆に、自分は「コツコツ作業するのが得意」なのに、会社から「どんどん新しいアイデアを出してほしい」と求められるのもミスマッチと言えます。
異動の場合は、それまでいた部署とは違う環境になるため、こうした「合わない」感覚が生まれやすくなります。
仕事内容が合わないと感じるケース
一番分かりやすいのが、仕事内容そのものが合わないケースです。これにはいくつかのパターンがあります。
一つは「能力的なミスマッチ」です。例えば、これまで工場でモノづくりをしていた人が、急にパソコンでのデータ入力や資料作成がメインの事務職に異動になった場合、求められるスキルが違いすぎて「自分には向いていないかも」と感じることがあります。
もう一つは「興味・関心のミスマッチ」です。本当は接客などでお客さんと直接関わる仕事がしたかったのに、異動先が一日中だれとも話さない倉庫内作業だった場合、「やりたい仕事と違う」という不満が募りやすくなります。

人間関係や職場の雰囲気が合わないケース
仕事内容は大丈夫でも、職場の人間関係や雰囲気が合わないこともミスマッチの原因になります。
例えば、以前の部署はみんなでワイワイ助け合いながら仕事を進める雰囲気だったのに、新しい部署は静かで、会話も少なく、一人で黙々と作業する環境だったとします。どちらが良い悪いではなく、その「ノリ」や「空気感」が自分に合わないと、居心地の悪さを感じてしまいます。
また、上司との相性も大きいです。細かい指示をしっかり出してほしいタイプなのに、新しい上司が「とりあえず、よろしく」と丸投げするタイプだったり、その逆だったりすると、うまくコミュニケーションが取れずストレスになることがあります。
なぜミスマッチな異動が起こるのか
ミスマッチな異動が起こる理由については、以下の通りです。
- 会社側の事情や都合が優先される
- 上司があなたの適性を理解していない
- あなた自身の希望がうまく伝わっていない
詳しく解説していきます。
会社側の事情や都合が優先される
ミスマッチが起こる最大の理由は、会社側の事情が優先されるためです。会社は組織全体としてうまく回るように、人の配置を考えます。
例えば、「A部署が人手不足だから、とりあえずB部署から人を異動させよう」といった判断がされることがあります。この時、異動する本人の希望や得意なことよりも、「誰かを動かさないといけない」という会社側の都合が先に来てしまうのです。
また、会社としては「色々な部署を経験させて、将来的に活躍できる人材に育てたい」という考え(ジョブローテーション)で異動させることもあります。その意図自体は悪くなくても、結果として本人が望まない部署への異動になり、ミスマッチが生じることがあります。
上司があなたの適性を理解していない
上司が、異動する本人の「適性」を勘違いしている可能性もあります。適性とは、その人が何に向いているか、ということです。
例えば、普段から元気よく挨拶する姿を見て、「あの子は明るいから、営業部でもうまくやれるだろう」と上司が判断したとします。ですが、本人は「人と話すのは好きだけど、数字の目標に追われるのは苦手」かもしれません。
上司はあなたのすべてを知っているわけではありません。仕事ぶりを見て「これならできるはず」と判断したことが、必ずしも本人の得意なことややりたいことと一致するとは限らないのです。
あなた自身の希望がうまく伝わっていない
自分の希望やキャリアプランを会社に伝えていない場合も、ミスマッチは起こりやすくなります。会社や上司は、あなたが将来どうなりたいか、どんな仕事に興味があるかをハッキリとは分かっていません。
年に一度の面談などで「何か希望はある?」と聞かれた時に、「特にありません」「今のままでいいです」と答えていたらどうでしょう。会社側は「どこに異動させても大丈夫なんだな」と判断してしまうかもしれません。
「自分は本当はこういう仕事がしたい」「このスキルを伸ばしたい」という気持ちがあるなら、それを言葉にして伝えておかないと、会社側の都合だけで異動先が決まってしまう可能性が高くなります。
異動のミスマッチを放置するデメリット
異動のミスマッチを放置するデメリットについては、以下の通りです。
- 仕事のやる気がどんどん下がってしまう
- 心や体にストレスが溜まってしまう
- スキルアップや成長の機会を逃す
各項目について、詳しく見ていきましょう。
仕事のやる気がどんどん下がってしまう
合わない仕事や環境で働き続けると、仕事へのやる気(モチベーション)が低下します。「今日もあの仕事か…」「会社に行きたくないな」という気持ちが毎日続くと、どんどんネガティブになってしまいます。
やる気が下がると、仕事の効率も悪くなります。以前ならすぐに終わっていた作業に時間がかかったり、簡単なミスを繰り返したりすることもあります。
そうなると、上司からの評価も下がりやすくなり、「どうせ頑張っても評価されない」と、さらにやる気が下がるという悪いサイクルに陥ってしまう危険性があります。
心や体にストレスが溜まってしまう
「合わない」と感じながら我慢し続けることは、心と体に大きなストレスを与えます。自分にウソをついて無理やり仕事をこなしているような状態が続くと、精神的にとても疲れてしまいます。
最初は「ちょっと疲れたな」くらいでも、放置しているうちに「夜眠れない」「朝起きられない」「食欲がない」といった体の不調として現れることもあります。
ひどくなると、心がポッキリ折れてしまい、働くこと自体が難しくなってしまう可能性もあります。自分の心と体を守ることは、仕事を続ける上で何よりも大切です。
スキルアップや成長の機会を逃す
ミスマッチな環境では、本来得られるはずのスキルや成長のチャンスを逃してしまうことになります。
仕事内容が合っていないと、その仕事に必要なスキルを身につけようという意欲がわきにくいです。例えば、本当は専門技術を磨きたいのに、興味のないデータ入力ばかりさせられていたら、タイピングは速くなるかもしれませんが、本当に伸ばしたいスキルは伸びません。
また、やる気が出ない状態では、新しいことを学んだり、難しい仕事に挑戦したりする気力も起こりにくいでしょう。その結果、貴重な20代の時間を「我慢するだけ」で過ごしてしまい、同世代の人がどんどん成長していく中で、自分だけが取り残されてしまう可能性もあります。
ミスマッチを感じた時にまず試すこと
ミスマッチを感じた時に試すべきことについては、以下の通りです。

詳しく解説していきます。
合わないと感じる理由を書き出す
まずは、何が「合わない」と感じるのかをハッキリさせることが大切です。モヤモヤした気持ちのままでは、誰かに相談することも、解決策を見つけることもできません。
スマートフォンやノートに、自分が今感じている不満や不安を「書き出す」ことをおすすめします。「仕事内容の何が嫌なのか?」「人間関係の何がつらいのか?」「以前の部署と比べて何が違うのか?」具体的に書き出すことで、自分の気持ちが整理されます。
例えば、「上司の指示が曖昧で困る」「覚えることが多すぎてパニックになっている」「周りが静かすぎて質問しづらい」など、具体的な理由が見えてくると、次にとるべき行動も明確になります。
上司や人事担当者に正直に相談する
理由が整理できたら、勇気を出して上司や人事担当者に相談してみましょう。会社側は、あなたがミスマッチを感じて悩んでいることに気づいていない可能性があります。
相談する時は、感情的にならずに「書き出した理由」を元に、冷静に事実を伝えることがポイントです。「今の仕事が自分には難しすぎるように感じる」「こういうスキルを伸ばしたいと思っていたので戸惑っている」というように、具体的に伝えましょう。
すぐに部署を戻してくれるとは限りませんが、あなたの状況を理解してもらえれば、仕事の進め方を変えてくれたり、サポート役をつけてくれたりするなど、何かしらの対策を取ってくれる可能性があります。
新しい部署で成果を出そうと努力してみる
相談と並行して、まずは新しい仕事で結果を出せるよう努力する姿勢も重要です。「合わないから」と最初から諦めてしまうと、周りからは「やる気がない人」と見られてしまい、ますます居心地が悪くなります。
たとえ興味が持てない仕事でも、一定期間(例えば3ヶ月や半年)は「まずは全力でやってみる」と決めて取り組んでみましょう。
一生懸命やるうちに、その仕事の面白さや、自分に足りなかったスキルに気づくこともあります。また、そこで成果を出せば、会社に対して「自分はやるべきことをやった上で、次の希望を伝えている」という交渉材料にもなります。
異動に関してやってはいけないNG行動
異動に関してやってはいけないNG行動については、以下の通りです。
- 無断欠勤やいきなり退職届を出す
- 新しい職場の悪口を周囲に言う
各項目について、詳しく見ていきましょう。
無断欠勤やいきなり退職届を出す
どんなにミスマッチがつらくても、社会人としてのルールを破る行動はNGです。
一番やってはいけないのが、連絡もせずに会社を休む「無断欠勤」です。これは周りの人に多大な迷惑をかけるだけでなく、あなたの信用を一瞬で失わせます。
また、上司への相談などを一切せずに、いきなり「辞めます」と退職届を出すのも避けましょう。会社側も事情が分からず混乱しますし、円満な退職ができなくなってしまいます。感情的になって行動すると、次の転職活動にも悪い影響が出る可能性があります。
新しい職場の悪口を周囲に言う
「今度の部署、最悪だよ」「あの上司、マジで使えない」といった新しい職場や上司の悪口を言うのも絶対にやめましょう。
不満を誰かに聞いてもらいたい気持ちは分かりますが、その悪口がどこで誰に伝わるか分かりません。もし新しい部署の人たちの耳に入ったら、人間関係は決定的に悪化してしまいます。
また、前の部署の同僚やSNSなどで愚痴をこぼすのも危険です。不満ばかり言っている人は、周りから「信頼できない人」「文句ばかりの人」というレッテルを貼られてしまいます。不満は「相談」という形で、しかるべき相手(上司や人事)に伝えるようにしましょう。

人事異動に関するよくある疑問
人事異動に関するよくある疑問については、以下の通りです。
- 異動させられやすい人の特徴はあるか
- ミスマッチを理由に異動を断れるか
- 異動を断るとクビになる可能性
詳しく解説していきます。
異動させられやすい人の特徴はあるか
「異動させられやすい人」に明確な特徴があるわけではありませんが、いくつかの傾向は考えられます。
一つは、「何でもソツなくこなせる人」です。会社からすると、スキルが高く対応力がある人は、人手が足りない部署や新しいプロジェクトに「動かしやすい」便利な人材と見られがちです。
逆に、「特に希望を言わない人」も異動の対象になりやすいです。「どこでもいいです」というスタンスだと、会社側の都合で配置を決められてしまいます。
また、今の職場で十分な成果を出せていない場合、環境を変えることで力を発揮できるかもしれない、という「期待」や「テコ入れ」の意味で異動になるケースもあります。
ミスマッチを理由に異動を断れるか
異動を「断る」のは非常に難しいのが現実です。会社の「異動命令」は、正社員として働く上での業務命令にあたるため、原則として拒否できません。
ただし、ちゃんとした理由があれば話は別です。例えば、「親の介護で、今住んでいる場所から離れられない」「持病の通院のため、勤務地を変えられない」といった、生活に関わるやむを得ない事情がある場合は、会社も配慮してくれる可能性が高いです。
「仕事内容がミスマッチだから」という理由だけで断るのは難しいですが、「断る」のではなく「相談する」という形で、自分の適性やキャリアプランについて話し合うことは可能です。
異動を断るとクビになる可能性
正当な理由(先ほど述べた介護や持病など)がなく、単に「嫌だから」という理由で異動命令を拒否し続けると、会社から「業務命令違反」とみなされる可能性があります。
業務命令違反が続くと、会社は「就業規則」に基づいて、給料を下げる(減給)や、厳重注意(譴責)などの処分を行うことができます。
それでも命令に従わない場合、最終的には「クビ」、つまり「懲戒解雇」になる可能性もゼロではありません。クビになると、次の転職活動にも大きく影響してしまいます。感情的に拒否するのではなく、まずは冷静に会社と話し合うことが大切です。
どうしても合わないなら転職も考えよう
どうしても合わない場合の選択肢については、以下の通りです。
- 異動は自分を見つめ直すチャンス
- 転職活動で自分の市場価値を知る
- 不安ならZキャリアなどのエージェントに相談しよう
各項目について、詳しく見ていきましょう。
異動は自分を見つめ直すチャンス
ミスマッチな異動はつらい経験ですが、自分自身を見つめ直す良いきっかけと捉えることもできます。
「自分は本当はどんな仕事がしたいんだろう?」「何が得意で、何が苦手なんだろう?」今の会社に入った時には気づかなかった、自分の本音が見えてくるかもしれません。
もし、相談や努力をしても状況が改善せず、「この会社にいても、自分のやりたいことはできない」とハッキリしたのであれば、それは新しい一歩を踏み出すサインかもしれません。今の会社にしがみつくことが、必ずしも正解とは限らないのです。
転職活動で自分の市場価値を知る
ミスマッチをきっかけに「転職」を考えるなら、まずは情報収集から始めてみるのがおすすめです。すぐに辞める必要はありません。「転職サイトに登録してみる」「求人情報を眺めてみる」だけでも大丈夫です。
今の会社しか知らないと、「自分なんて、他では通用しないかも」と不安に思いがちです。ですが、転職活動を通じて、世の中には色々な会社や仕事があることを知ることができます。
もしかしたら、今の会社で「合わない」と思っていた経験やスキルが、他の会社では「すごく欲しい能力」として評価されるかもしれません。自分の「市場価値」、つまり社会からどれくらい求められているかを知ることは、大きな自信につながります。
不安ならZキャリアのエージェントに相談しよう
「異動先が合わなくて悩んでいるけど、これって転職すべきなのかな…」「そもそも自分に合う仕事って何だろう?」そんな風に一人で悩んでしまったら、ぜひ私たちZキャリアのエージェントに相談してみてください。
私たちは、Z世代のノンデスクワーカーの仕事探しを専門にサポートしています。あなたの今の状況や不安な気持ち、将来やりたいことをじっくり聞かせてください。
すぐに転職するつもりがなくても構いません。「今の会社に残るべきか」「転職するならどんな可能性があるか」を、キャリアのプロとして一緒に考えます。ミスマッチな環境で我慢し続けるのではなく、自分がイキイキと働ける道筋を一緒に見つけていきましょう。