- 出張が割に合わないと感じる主要な原因
- 一般的な出張手当や日当の金額相場
- 負担を減らすための具体的な対処方法
「出張の仕事が割に合わない」と感じる主な理由

出張業務に対して「割に合わない」と感じる要因は、金銭的な問題から時間的な拘束まで多岐にわたります。具体的には以下の5つの項目について解説します。各項目について、詳しく見ていきましょう。
手当が少なくて生活費が赤字になる
出張手当が支給されていても、その額が少なすぎるために実費を賄いきれず赤字になるケースは少なくありません。例えば、1日あたりの手当が数千円程度の場合、朝昼晩の食事代や移動中の飲み物代、コインランドリー代などを支払うと、手元に残るどころかマイナスになることがあります。
本来であれば、普段の生活とは異なる環境で働くための補填として支給されるはずの手当が、十分な額ではないために個人の財布を圧迫してしまうのです。これでは働けば働くほど損をしているような感覚に陥り、仕事への意欲を維持するのが難しくなります。
移動時間が労働時間に含まれない
多くの企業において、出張先への移動時間は労働時間としてカウントされないことが一般的です。早朝に家を出て新幹線や飛行機に乗り、数時間かけて現地に向かったとしても、実際に業務を開始するまでは「通勤時間」と同じ扱いになることが多いのです。
しかし、身体的な拘束を受けていることには変わりなく、自由に行動できるわけではありません。往復で数時間の拘束が発生しているにもかかわらず、その時間に対して給与が発生しないという現実は、時給換算した際の労働対価を著しく低く感じさせる大きな要因となります。
プライベートの時間が確保できない
出張が続くと、自宅に帰れない日々が続くため、自分の時間を自由に使うことが難しくなります。仕事が終わった後もホテルでの一人時間が長くなり、趣味やリフレッシュのために使える設備や環境が限られてしまうからです。
また、移動の疲れからホテルでは寝るだけになってしまい、平日の夜を充実させることができません。友人と遊んだり、習い事をしたりといった日常の楽しみが奪われることで、ワークライフバランスが崩れ、精神的なストレスを感じやすくなります。
外食続きで食費がかさむ
出張中は自炊ができないため、どうしても毎回の食事が外食やコンビニ弁当になりがちです。朝食、昼食、夕食をすべて外で購入すると、1日あたりの食費は簡単に3,000円を超えてしまうことがあります。
健康を気遣って野菜を摂ろうとすればさらに費用がかさみ、節約しようとすれば栄養バランスが偏るというジレンマに陥ります。会社からの補助が十分でない場合、この食費の増加分はそのまま個人の負担となり、給料の手取り額を実質的に減らす結果となってしまいます。
宿泊先の環境が悪くて休まらない
会社が手配する宿泊先や、規定の宿泊費内で泊まれるホテルが快適とは限らない点もストレスの一因です。壁が薄くて隣の音が気になる、ベッドが合わない、部屋が狭くて荷物を広げられないといった環境では、仕事の疲れを十分に癒やすことができません。
また、ビジネスホテルによっては乾燥がひどかったり、空調の調整が難しかったりすることもあります。自宅のようにリラックスできる環境がない中で連泊を強いられることは、心身ともに大きな負担となり、「割に合わない」という感覚を強めることになります。
出張手当が安すぎると感じる場合の一般的な相場
- 宿泊を伴う出張の日当相場
- 日帰り出張の手当相場
- 宿泊費の上限設定の目安
自分が受け取っている手当が適正なのかどうかを知るためには、世間一般的な相場と比較することが重要です。具体的には以下の3つの項目について解説します。各項目について、詳しく見ていきましょう。
宿泊を伴う出張の日当相場
宿泊を伴う出張の場合、一般社員に対する日当(手当)の相場は1日あたり2,000円から3,000円程度と言われています。この金額は、外食による食費の増加分や、出張に伴う雑費(飲み物代や通信費の一部など)を補填する目的で設定されていることが多いです。
企業規模や業種によっても異なりますが、1,000円台だとかなり低い部類に入り、逆に4,000円以上支給される場合は手厚い待遇と言えます。この日当が支給されない、あるいは極端に低い場合は、従業員が自分のポケットマネーで補っている可能性が高いです。
日帰り出張の手当相場
日帰り出張の場合、移動距離や拘束時間に応じて手当が出ることもありますが、宿泊出張に比べると金額は低めに設定される傾向があります。相場としては1,000円から2,000円程度が一般的ですが、近距離の出張や半日程度の外出であれば支給されない企業も珍しくありません。
遠方への日帰り出張で早朝出発や深夜帰宅になる場合でも、残業代とは別に手当が出るかどうかは会社の規定次第です。日当がない場合は、純粋に交通費のみの精算となることが多く、移動の疲労に対する金銭的な補償は少ないのが現状です。
宿泊費の上限設定の目安
宿泊費については、実費精算とする企業と、定額支給とする企業がありますが、上限額の目安としては1泊あたり8,000円から10,000円程度が一般的です。都市部や繁忙期ではこの金額で泊まれるビジネスホテルを探すのが難しい場合もあり、その際は超過分を自己負担せざるを得ないケースも出てきます。
逆に、地方などで安く宿泊できた場合に差額を受け取れる「定額支給制」を採用している企業であれば、節約次第で手元にお金を残すことも可能です。会社の規定が実費支給なのか定額支給なのかによって、従業員の負担感は大きく変わります。
出張にかかる費用がマイナスになるケース
- 交通費や宿泊費の立て替え払い
- 手当で賄いきれない食事代
- 出張準備のための物品購入費
出張手当が出ていたとしても、状況によっては個人の出費がかさみ、経済的にマイナスになってしまうことがあります。具体的には以下の3つの項目について解説します。詳しく解説していきます。
交通費や宿泊費の立て替え払い
出張にかかる交通費や宿泊費を、一旦個人のクレジットカードや現金で立て替える必要がある場合、一時的に家計を圧迫します。特に長距離の移動や連泊が重なると、数万円から十数万円単位の出費となり、給料日や経費精算の入金日まで資金繰りが苦しくなることがあります。
クレジットカードの引き落とし日までに会社からの入金が間に合わないと、自分の貯金を切り崩さなければなりません。ポイントが貯まるというメリットはありますが、金額が大きくなると精神的な負担は避けられません。
手当で賄いきれない食事代
出張手当が支給されていても、出張先での食事が交際費として認められない場合や、現地の物価が高い場合は足が出てしまうことがあります。例えば、同行する上司や先輩に合わせて少し高めの店で食事をしたり、飲み会に参加したりすると、支給された日当だけでは到底足りません。
また、朝食付きではないプランで宿泊した場合、朝食代も別途かかります。これらが積み重なると、出張に行けば行くほど個人の可処分所得が減っていくという、理不尽な状況が発生してしまいます。
出張準備のための物品購入費
出張に行くためには、普段の業務では使わない様々なアイテムを準備する必要があります。例えば、数泊分の着替えを入れるためのスーツケースやボストンバッグ、携帯用の洗面用具、モバイルバッテリー、シワになりにくいシャツなどです。
これらは業務に必要不可欠なものであっても、会社から現物支給されることは稀で、基本的には個人で購入しなければなりません。出張の頻度が低いならまだしも、頻繁に出張がある場合は消耗も早く、買い替えのコストも馬鹿になりません。
出張が多い仕事のデメリットは?

金銭面以外にも、頻繁な出張は生活の質やキャリア形成に様々なデメリットをもたらす可能性があります。具体的には以下の4つの項目について解説します。各項目について、詳しく見ていきましょう。
体力的な負担が蓄積しやすい
長時間の移動や慣れない環境での宿泊は、想像以上に身体への負担が大きいものです。新幹線や飛行機での座りっぱなしの状態は腰痛や肩こりの原因になりますし、重い荷物を持っての移動は体力を消耗します。
また、枕が変わると眠れない、空調が合わないといった理由で睡眠の質が低下し、疲労が完全に回復しないまま翌日の業務にあたることもしばしばです。こうした負担が蓄積すると、慢性的な倦怠感や体調不良を引き起こし、長期的に働き続けることが難しくなるリスクがあります。
家族や友人と予定を合わせにくい
出張が多いと、平日の夜はもちろん、移動のスケジュールによっては土日の予定も立てにくくなります。急な出張が入る可能性があると、数週間前から友人との約束をしたり、ライブやイベントのチケットを取ったりすることを躊躇してしまいがちです。
また、家族や恋人と過ごす時間が物理的に減ってしまうため、コミュニケーション不足によるすれ違いが生じることもあります。大切な人との時間を犠牲にしてまで働くことに対して、疑問や虚しさを感じる瞬間が増えるかもしれません。
自宅でのリラックスタイムが減る
自宅は最もリラックスできる場所ですが、出張が多いとその安らぎの時間が極端に減少します。帰宅しても、溜まった洗濯物を片付けたり、次の出張の荷造りをしたりと、家事に追われて終わってしまうことも少なくありません。
自分の好きな家具やグッズに囲まれてゆっくり過ごしたり、こだわりの入浴剤でお風呂に入ったりといった、何気ない日常の癒やしが得られないことは、精神的なストレス蓄積につながります。「家賃を払っているのにほとんど家にいない」という状況は、生活の基盤を揺るがす感覚にもつながります。
スキルアップの勉強時間が取れない
将来のための勉強や資格取得を目指している人にとって、出張による時間の制約は大きな痛手です。移動中やホテルで勉強しようと思っても、Wi-Fi環境が不安定だったり、机が狭くてテキストを広げられなかったりと、集中できる環境を確保するのは容易ではありません。
また、疲労からどうしても休息を優先してしまい、計画通りに学習が進まないことも多いでしょう。結果として、自己研鑽の機会が失われ、キャリアアップのスピードが遅れてしまう可能性があります。
会社からの出張命令を拒否することは可能か?
- 業務命令としての強制力がある
- 正当な理由があれば相談できる
- 育児や介護などの家庭の事情がある
「もう出張に行きたくない」と思ったとき、会社からの命令を断ることができるのかは気になるところです。具体的には以下の3つの項目について解説します。詳しく解説していきます。
業務命令としての強制力がある
基本的に、就業規則に出張に関する規定があり、雇用契約書にもその旨が記載されている場合、会社からの出張命令には強い強制力があります。社員は労働契約を結んでいる以上、業務上の必要性がある指示には従う義務があるため、単に「行きたくない」「面倒だから」という理由だけで拒否することは難しいのが現実です。
正当な理由なく拒否し続けると、業務命令違反とみなされ、懲戒処分や人事評価の低下につながるリスクがあることを理解しておく必要があります。
正当な理由があれば相談できる
個人のわがままではなく、客観的に見て出張が困難である正当な理由がある場合は、拒否や免除が認められる可能性があります。例えば、自身の体調不良で医師から長時間の移動を控えるよう診断されている場合や、妊娠中である場合などです。
このような状況であれば、会社側も安全配慮義務があるため、無理に出張を強要することはできません。診断書などの根拠を用意した上で上司や人事部に相談すれば、配置転換や業務内容の調整を検討してもらえるケースが多いです。
育児や介護などの家庭の事情がある
育児介護休業法などの法律により、育児や介護を行う従業員への配慮が企業には求められています。具体的には、小学校就学前の子を養育する従業員や、要介護状態にある家族を介護する従業員が請求した場合、制限を超える時間外労働や深夜業が制限されることがあります。
出張についても、これによって子の養育や家族の介護が著しく困難になる場合は、会社側は配慮しなければなりません。完全に免除されるとは限りませんが、回数を減らす、宿泊を伴わない範囲にするなどの調整は十分に交渉の余地があります。
割に合わない出張の状況を改善するための対策
- 上司に現状を伝えて相談する
- 経費精算のルールを確認する
- 移動時間を有効活用する
現状の待遇に不満がある場合、ただ我慢するだけでなく、状況を改善するために行動を起こすことも大切です。具体的には以下の3つの項目について解説します。各項目について、詳しく見ていきましょう。
上司に現状を伝えて相談する
まずは直属の上司に、出張による負担の実情を具体的に伝えることが第一歩です。「割に合わない」と抽象的に言うのではなく、「手当が〇〇円で、実費が〇〇円かかるため、毎回赤字になっている」「移動時間が長く、業務に支障が出ている」といった事実を数字やデータで示しましょう。
上司も現場の細かい負担までは把握していないことが多いため、相談することで手当の見直しや、出張頻度の調整、代替案の検討など、何らかの改善策が動く可能性があります。

経費精算のルールを確認する
会社の規定を詳しく見直すことで、本来請求できるはずの経費が見つかるかもしれません。例えば、一定距離以上の移動であれば特急券や指定席券が認められていたり、早朝深夜の移動にはタクシー利用が許可されていたりする場合があります。
また、日当とは別に「宿泊雑費」などが設定されていることに気づいていないケースもあります。就業規則や経費精算のマニュアルを隅々まで確認し、漏れなく申請することで、金銭的な自己負担を少しでも減らすことができるでしょう。
移動時間を有効活用する
制度面の改善が難しい場合は、移動時間の使い方を工夫して自分のために使うという視点も有効です。会社のルールで許される範囲であれば、移動中に読書をして知識を深めたり、オーディオブックを聞いて勉強したり、あるいは割り切って映画を見てリフレッシュの時間に充てたりすることもできます。
移動時間を「奪われた労働時間」と捉えるのではなく、「誰にも邪魔されない自由時間」として捉え直すことで、精神的なストレスを軽減し、有意義な時間に変えることができます。
転職を考えたほうがよいケースの判断基準
- 手当がなく経済的な負担が大きい
- 健康面に悪影響が出ている
- 将来のキャリアが見えない
様々な対策を講じても状況が改善しない場合、環境を変えることを視野に入れる必要があります。具体的には以下の3つの項目について解説します。詳しく解説していきます。
手当がなく経済的な負担が大きい
会社に交渉しても手当が改善されず、出張に行くたびに生活費が圧迫され続ける状態であれば、転職を検討すべきサインです。働くことは生活を豊かにするための手段であり、その仕事によって経済的に困窮してしまうのは本末転倒です。
正当な対価を支払う意思がない企業に尽くし続けるよりも、出張手当が充実している企業や、そもそも出張がなく安定して働ける企業を探す方が、将来の生活基盤を安定させるためには賢明な選択と言えます。
健康面に悪影響が出ている
不規則な生活や移動の疲労により、不眠、慢性的な頭痛、胃腸の不調など、体に明らかな不調が出ている場合は、早急な判断が必要です。健康は一度損なうと取り戻すのに時間がかかりますし、最悪の場合、働くこと自体ができなくなってしまうリスクもあります。
「まだ若いから大丈夫」と無理をせず、自分の体が悲鳴を上げていることに気づいたら、健康的に働ける環境への転職を最優先に考えるべきです。体が資本であることを忘れてはいけません。
将来のキャリアが見えない
現在の出張業務が、単なる移動やルーチンワークの繰り返しで、自分のスキルアップにつながっていないと感じる場合も要注意です。数年後にどのようなスキルが身についているかを想像したとき、自信を持って答えられないのであれば、キャリアの停滞を招いている可能性があります。
特に20代のうちは、様々な経験を積んで成長できる貴重な時期です。出張に時間を奪われ、成長の機会を逃していると感じるなら、より自分の市場価値を高められる環境へ移ることを検討しましょう。
出張がない仕事へ転職するためのステップ
- 希望する働き方を明確にする
- 自分の強みや経験を整理する
- 転職エージェントに相談する
出張のない仕事へ転職するためには、計画的な準備が不可欠です。具体的には以下の3つの項目について解説します。各項目について、詳しく見ていきましょう。
希望する働き方を明確にする
まずは、自分がどのような環境で働きたいのか、条件の優先順位をはっきりさせることが重要です。
「出張が全くない仕事」が良いのか、「たまにならOKだが、手当がしっかり出る仕事」が良いのか、「完全リモートワーク」を目指すのかなど、理想の働き方を具体的にイメージしましょう。また、勤務地や残業時間、給与などの条件も合わせて整理することで、求人を探す際の軸が定まり、ミスマッチを防ぐことができます。
自分の強みや経験を整理する
これまでの業務経験の中で、次の仕事に活かせるスキルや強みを棚卸しします。出張業務を通じて得た経験、例えば「初めて会う人とも円滑にコミュニケーションが取れる」「スケジュール管理が得意」「トラブル対応に慣れている」といったスキルは、他の職種でも高く評価される可能性があります。
未経験の職種に挑戦する場合でも、こうしたポータブルスキル(持ち運び可能な能力)をアピールすることで、採用担当者に良い印象を与えることができます。
転職エージェントに相談する
自分ひとりで求人を探すのが不安な場合は、転職エージェントを利用するのが近道です。エージェントは企業の内部情報に詳しいため、求人票だけでは分からない「実際の出張頻度」や「手当の実情」などを事前に教えてくれることがあります。また、あなたの希望に沿った「出張なし・転勤なし」の求人を厳選して紹介してくれるため、効率的に転職活動を進めることができます。プロのアドバイスを受けることで、自分では気づかなかった適職に出会える可能性も広がります。
Zキャリアのエージェントに相談してみよう
転職活動は、現状の不満を解消し、より自分らしく働ける場所を見つけるための前向きな行動です。一人で悩まず、まずは情報を集めることから始めてみてはいかがでしょうか。
もし、「今の環境を変えたいけれど、自分に何ができるか分からない」「出張のない仕事を紹介してほしい」と考えているなら、ぜひZキャリアのエージェントに相談してみてください。私たちは、あなたの悩みや希望を丁寧にヒアリングし、20代・未経験からでも安心して働ける優良企業の求人をご紹介します。履歴書の作成や面接対策もしっかりサポートしますので、まずは一度、気軽にお話ししてみませんか?