引きこもりから抜け出すにはどうすればいい？解決策と今すぐできること

引きこもりで「どうすればいいか分からない」時の第一歩

どうすればいいか分からず、途方に暮れてしまう気持ちは、とても辛いものです。ここでは、引きこもり状態から次の一歩を踏み出すための心の準備について、以下のポイントを解説します。

まずは自分を大切にすることから始めていきましょう。詳しく解説していきます。

今の自分を責めずに受け入れる

今のありのままの自分を認めてあげることが、全てのスタートになります。引きこもっている現状に対して、「自分はダメだ」「情けない」と責めてしまうことは、心をさらに苦しめるだけです。そうなってしまうのには、きっと何か理由があったはずです。

まずは、そうなってしまった自分を否定せず、「今はこういう状態なんだ」と、客観的に受け止めてみましょう。自分を責めるエネルギーを、自分をいたわる方向に向けてみてください。自己否定を止めるだけでも、心は少し軽くなるはずです。

焦らずに心と体を休ませる

無理に動こうとせず心身を休ませることも、非常に重要です。「早くなんとかしないと」という焦りは、かえってプレッシャーになり、行動を妨げてしまいます。

引きこもっている期間は、これまでに溜まった心と体の疲れを癒すための充電期間だと考えてみてください。好きなだけ眠ったり、好きな映画を観たり、音楽を聴いたりして、とにかくリラックスできる時間を過ごしましょう。心が十分に休まれば、自然と「何かしてみようかな」という気持ちが湧いてくる瞬間があります。そのタイミングを焦らずに待つことが大切です。

なぜ外に出るのが怖いのかを考えてみる

心が少し落ち着いてきたら、何が自分の不安の原因なのかを、少しだけ考えてみるのも良いでしょう。もちろん、無理に考える必要はありません。ただ、もし余裕があれば「人と会うのが怖いのか」「外の世界そのものが怖いのか」「過去の嫌な出来事を思い出してしまうのか」など、自分の気持ちを少し掘り下げてみてください。

ノートに書き出してみるのもおすすめです。自分の恐怖の正体が少しでも見えてくると、それだけで漠然とした不安が和らぐことがあります。原因が分かれば、対策も立てやすくなります。

ごく簡単な目標を立ててみる

何かを始めるときは、達成できなくても気にしないレベルの簡単な目標を立てるのがコツです。「明日はカーテンを開けて朝日を浴びる」「一日に一杯、自分で紅茶を淹れる」など、本当にささいなことで構いません。目標をクリアできたら、自分で自分を褒めてあげましょう。

この小さな成功体験の積み重ねが、「自分にもできることがある」という自信に繋がっていきます。高すぎる目標は挫折のもとですが、小さな目標は次への意欲を引き出してくれます。ゲームのクエストを一つクリアするような感覚で、気軽に取り組んでみてください。

引きこもりから立ち直るきっかけは日常にある？

引きこもりから抜け出す特別なきっかけは、実は日常生活の中に隠されていることが多いです。ここでは、生活リズムを整え、心身の状態を上向きにするための具体的な方法について、以下のポイントを解説します。

どれも今日から始められることばかりです。各項目について、詳しく見ていきましょう。

決まった時間に起きて太陽の光を浴びる

決まった時間に起きる習慣をつけることは、生活リズムを取り戻すための基本です。特に、朝起きたらカーテンを開けて太陽の光を浴びることを意識してみてください。太陽光を浴びると、体内時計がリセットされ、夜に自然な眠気が訪れやすくなります。

最初は起きるのが辛いかもしれませんが、無理のない範囲で少しずつ時間を早めていくのがおすすめです。毎日同じ時間に起きることで、心と体のリズムが整い、日中の気分の落ち込みが和らぐ効果も期待できます。まずは「カーテンを開ける」ことだけを目標にしてみましょう。

部屋の掃除や片付けをする

身の回りの環境を整えると、不思議と心もスッキリするものです。散らかった部屋は、無意識のうちにストレスの原因になっていることがあります。まずはベッド周りだけ、机の上だけというように、小さな範囲からで構いません。

不要なものを捨てたり、物を定位置に戻したりする作業は、一種の気分転換になります。部屋がきれいになると達成感が得られ、気持ちも前向きになるでしょう。掃除に集中することで、余計な考え事をせずに済むというメリットもあります。少しずつ自分のテリトリーを快適な空間に変えていきましょう。

軽い運動や散歩を習慣にする

軽い運動を取り入れると、心身の健康にとても良い影響があります。ずっと部屋にいると体力も落ち、気分も塞ぎ込みがちになります。ですが、いきなり激しい運動をする必要はありません。部屋の中でできるストレッチや筋トレ、踏み台昇降などから始めてみましょう。

もし外に出ることに抵抗がなければ、人の少ない早朝や夜に近所を5分だけ散歩するのも効果的です。体を動かすと、気分を明るくする脳内物質が分泌されると言われています。少し汗をかくことで、リフレッシュでき、夜もぐっすり眠れるようになるはずです。

趣味や好きなことに没頭する時間を作る

時間を忘れて夢中になれるものは、心を元気にする特効薬です。ゲーム、アニメ鑑賞、イラスト制作、プラモデル作りなど、インドアで楽しめるもので構いません。誰にも邪魔されずに、自分の好きなことに没頭する時間を作りましょう。楽しいと感じる時間は、ストレスを軽減し、自己肯定感を高めてくれます。

「これをしている時の自分は好きだな」と思える瞬間を増やすことが大切です。趣味を通じて、新しい目標が見つかったり、同じ趣味を持つ人とオンラインで繋がるきっかけになったりすることもあるかもしれません。

引きこもりから脱出するための具体的なステップ

心の準備と生活リズムが少し整ってきたら、次は社会との接点を少しずつ増やしていくステップです。焦らず、自分のペースで進めることが大切です。具体的には、以下のステップが考えられます。

一つずつ、自分にできそうなことから試してみてください。詳しく見ていきましょう。

家族や信頼できる一人に話してみる

もし可能であれば、信頼できる誰かに自分の気持ちを話すことは、孤立感を和らげる大きな一歩になります。それは家族かもしれませんし、昔からの友人かもしれません。自分の状況や不安な気持ちを言葉にして誰かに伝えるだけで、心が整理され、少し楽になることがあります。

相手に理解してもらえなくても、ただ聞いてもらうだけで十分です。もし直接話すのが難しければ、LINEやメールなどのメッセージで伝えるのも一つの方法です。一人で抱え込まず、誰かに頼る勇気を持つことが、状況を変えるきっかけになるかもしれません。

コンビニなど短時間の外出を試みる

ごく短時間の外出に挑戦してみることで、外の世界への恐怖心を少しずつ克服できます。目標は「コンビニで好きなジュースを買って帰ってくる」といった簡単なもので大丈夫です。人の少ない時間帯を選び、誰にも会わなくてもいい、くらいの気持ちで出かけてみましょう。

無事に帰ってこれたら、それは大きな成功体験です。最初は緊張するかもしれませんが、繰り返すうちにだんだんと慣れていきます。外出すること自体が目的ではなく、外出に慣れるための練習だと考えると、気持ちが楽になるかもしれません。

図書館やカフェで時間を過ごしてみる

短時間の外出に慣れてきたら、次は家の外で少し時間を過ごす練習をしてみましょう。図書館は静かで、誰かと話す必要もなく、無料で利用できるのでおすすめです。好きな本を読んだり、ただ椅子に座って過ごしたりするだけでも構いません。カフェで好きな飲み物を頼んで、少しだけ人間観察をしてみるのも良いでしょう。

目的は、家の外の環境に身を置くことに慣れることです。周りの人は、自分が思っているほど自分のことを気にしていません。その感覚を肌で感じることが、自信に繋がります。

オンラインで人と交流してみる

直接人と会うのはハードルが高いと感じる場合、オンラインでの交流から始めるのも有効な手段です。共通の趣味を持つ人が集まるSNSや、オンラインゲーム、メタバース空間などを活用してみましょう。顔や本名を明かさずに、アバターやニックネームで気軽にコミュニケーションが取れるのがメリットです。

文字だけのチャットから始め、慣れてきたらボイスチャットに挑戦してみるのも良いでしょう。社会との繋がりを感じることで、孤独感が薄れ、人と話すことへの抵抗感を減らすトレーニングにもなります。

大人の引きこもりが頼れる支援サービスや施設

自分一人の力だけで抜け出すのが難しいと感じたら、専門家の力を借りるのも非常に賢明な選択です。世の中には、引きこもりの状態にある人を支えるための様々なサービスがあります。具体的には、以下のような相談先が挙げられます。

公的な機関から民間のサービスまで選択肢は様々です。詳しく解説していきます。

自治体の相談窓口を利用する

お住まいの市区町村の役所には、生活や心の問題に関する相談窓口が設置されていることがほとんどです。「ひきこもり相談窓口」や「精神保健福祉センター」といった名称で探してみてください。公的な機関なので、無料で安心して相談できるのが大きなメリットです。専門の相談員が話を聞いてくれ、状況に応じて適切な支援機関や制度を紹介してくれます。

どこに相談すればいいか分からない時の、最初の入り口として非常に頼りになります。まずは電話やメールで問い合わせてみることから始めてみましょう。

地域若者サポートステーションに相談する

「サポステ」の愛称で知られる公的な支援機関で、働くことに悩みを抱える15歳から49歳までの人を対象に、就労に向けた多様なサポートを無料で行っています。キャリアコンサルタントとの個別相談はもちろん、コミュニケーション講座や就労体験など、社会に出るための準備を段階的に進められるプログラムが充実しています。

同じような悩みを持つ仲間と出会える場でもあり、安心して社会復帰を目指せる環境が整っています。いきなり働くのはハードルが高いと感じる場合に、ワンクッション置く場所として活用できます。

民間の自立支援施設を検討する

共同生活をしながら社会復帰を目指す民間の支援施設もあります。寮などで暮らしながら、スタッフのサポートのもとで生活習慣を整えたり、就労訓練を受けたりします。同じ目標を持つ仲間と一緒に生活することで、孤立感を解消し、コミュニケーション能力を高めることができます。

ただし、施設によって方針や費用は様々です。利用を検討する際は、事前に見学に行ったり、複数の施設を比較したりして、自分に合った信頼できる場所を慎重に選ぶことが非常に重要です。

オンラインカウンセリングを受けてみる

家から一歩も出ずに専門家のサポートを受けるなら、オンラインカウンセリングが便利です。パソコンやスマートフォンを使って、ビデオ通話やチャットで臨床心理士などの資格を持つカウンセラーに相談できます。対面でのカウンセリングに抵抗がある人でも、気軽に利用しやすいのが特徴です。自分の悩みを専門的な視点から整理してもらうことで、問題解決の糸口が見つかることがあります。

料金はかかりますが、初回は無料で試せるところも多いので、まずは自分に合うカウンセラーを探してみてはいかがでしょうか。

引きこもりからの社会復帰、仕事探しの進め方

社会との接点に慣れ、働く意欲が少し湧いてきたら、いよいよ仕事探しです。ここでも焦りは禁物です。自分のペースで、無理なく始められる仕事から探していきましょう。ここでは、その進め方について以下のポイントを解説します。

自分に合った働き方を見つけることが、長く続けるための鍵です。詳しく見ていきましょう。

短時間や単発のアルバイトから始める

いきなりフルタイムの正社員を目指すのは、心身ともに大きな負担がかかります。まずは週に数日、1日数時間といった短時間のアルバイトから始めて、働く感覚を取り戻すのがおすすめです。コンビニの早朝品出しや、倉庫での軽作業、イベントの単発スタッフなど、人とのコミュニケーションが比較的少ない仕事から試してみると良いでしょう。

アルバイトで得た給料で好きなものを買うという経験は、働くことへのモチベーションを高め、大きな自信に繋がります。「働くことができた」という事実が、次へのステップの土台となります。

職業訓練校でスキルを身につける

自信を持って就職活動に臨むためにスキルを習得するのも良い方法です。「ハロートレーニング」とも呼ばれる公的な職業訓練は、受講料無料で専門的なスキルを学べる制度です。IT、WEBデザイン、介護、事務など様々なコースがあります。

決められたカリキュラムに沿って毎日通学することで、生活リズムが整うというメリットもあります。同じ目標を持つ仲間と一緒に学ぶことで、刺激を受けたり、励まし合ったりすることもできるでしょう。スキルと自信、両方を手に入れてから、本格的な仕事探しをスタートさせることができます。

在宅でできる仕事を探してみる

通勤や対人関係のストレスを避けたいのであれば、在宅ワークという選択肢があります。データ入力や文字起こし、簡単なWEBライティングなど、未経験から始められる仕事も少なくありません。自分のペースで仕事を進められ、働く時間や場所を自由に選べるのが大きな魅力です。

まずはクラウドソーシングサイトなどに登録して、小さな案件から受注してみるのがおすすめです。在宅で収入を得る経験は、社会と繋がっているという実感を与えてくれますし、将来的にフリーランスとして独立する道に繋がる可能性もあります。

人と話すのが苦手でもできる仕事を選ぶ

コミュニケーションに苦手意識がある場合、一人で黙々と進められる仕事を選ぶと、ストレスなく働きやすいでしょう。例えば、工場のライン作業やピッキング、清掃、トラックのドライバー、警備員といった仕事が挙げられます。

これらの仕事は、決められた手順に沿って作業を進めることが多く、頻繁な会話や接客対応は求められません。自分の特性を理解し、それに合った職種を選ぶことは、仕事を長く続ける上で非常に重要です。Zキャリアでは、こうしたノンデスクワークの求人も多数扱っていますので、ぜひ探してみてください。

引きこもりを続けた場合の末路が不安な方へ

「このまま引きこもりを続けたら、自分の将来はどうなってしまうんだろう…」そんな風に、将来への漠然とした不安を感じているかもしれません。ここでは、その不安と向き合い、未来を変えるための考え方について解説します。

不安から目を背けるのではなく、正しく理解することが、次の一歩に繋がります。詳しく見ていきましょう。

孤立が深まり心身の健康を損なう

引きこもりが長期化すると、社会との繋がりが絶たれ孤立しがちになります。人と話す機会が極端に減ることで、コミュニケーション能力が低下し、さらに人と会うのが怖くなるという悪循環に陥ることがあります。また、運動不足や不規則な生活は、身体的な健康を損なう原因にもなります。

社会的な孤立は、精神的なストレスを増大させ、うつ病などの心の病気につながるリスクも高めます。こうした状況を避けるためにも、少しずつでも外部との接点を持つことが大切です。

経済的に困窮するリスクが高まる

当然のことですが、働かなければ収入は得られません。引きこもりが長引けば、いずれは経済的に立ち行かなくなる可能性があります。親が健在なうちは生活できるかもしれませんが、その状況が永遠に続くわけではありません。

将来的に親に頼れなくなった時、自分の力で生計を立てる必要があります。経済的な自立は、精神的な自立にも繋がります。将来のお金の不安を解消するためにも、少しでも早く、自分の力で収入を得る道を考え始めることが重要です。

社会復帰が年齢と共に難しくなる

年齢を重ねるにつれて、就職活動のハードルは高くなる傾向があります。特に、職歴に長い空白期間があると、企業側も採用に慎重になりがちです。若いうちは「ポテンシャル採用」といって、経験よりも人柄や将来性を重視して採用されるチャンスが多くあります。ですが、年齢が上がると、即戦力となるスキルや経験を求められることが多くなります。

もちろん、何歳からでもやり直しは可能ですが、社会復帰を目指すのであれば、少しでも若いうちに行動を起こした方が選択肢は広がりやすい、という現実は知っておくべきでしょう。

行動すれば未来は変えられると知る

ここまで少し厳しい現実について触れましたが、最も伝えたいのは未来は今の行動次第でいくらでも変えられるということです。過去を悔やんだり、将来を過度に不安に思ったりするのではなく、「今、自分にできることは何か」に集中しましょう。この記事で紹介したような小さな一歩を踏み出すことで、状況は確実に変わっていきます。

昨日より今日、今日より明日と、少しずつでも前に進むことができれば、必ず道は開けます。あなたの未来は、まだ何も決まっていません。希望を持って、今できることから始めてみましょう。

一人で悩まず専門家と一緒に解決策を探そう

ここまで、引きこもりから抜け出すための様々なステップを見てきました。ですが、これら全てを自分一人で実行するのは、とても大変なことです。そんな時は、転職のプロであるエージェントの力を借りるのがおすすめです。

一人で抱え込まず、専門家と一緒に最適な道を探しましょう。詳しく見ていきましょう。

客観的なアドバイスで視野が広がる

自分一人で悩んでいると、どうしても考え方が凝り固まってしまいがちです。第三者の客観的な視点からアドバイスをもらうことで、「そんな考え方があったのか」「自分にはこんな可能性もあったんだ」と、新たな発見があるものです。

キャリアの専門家であるエージェントは、多くの人の就職を支援してきた経験から、あなたの状況を的確に理解し、思いもよらなかった選択肢を提示してくれるかもしれません。視野が広がることで、漠然とした不安が、具体的な目標に変わっていくはずです。

自分に合った仕事を見つけやすくなる

世の中には無数の仕事がありますが、その中から自分に合った仕事を一人で見つけ出すのは至難の業です。転職エージェントはあなたの強みや希望を丁寧にヒアリングし、数多くの求人の中から最適なものを紹介してくれます。

職歴に自信がなくても、「未経験歓迎」の求人や、あなたの特性に合った働き方ができる求人など、プロならではの視点で見つけ出してくれます。一人で探すよりも効率的に、そしてミスマッチの少ない仕事選びが可能になります。

Zキャリアのエージェントに相談してみよう

何から始めればいいか分からない、一人で進めるのは不安だ、と感じているなら、まずはZキャリアのエージェントに相談してみませんか。Zキャリアは、若年層のノンデスクワーカー向けの転職支援に特化しています。あなたの状況や気持ちに寄り添いながら、社会復帰への道を一緒に考え、全力でサポートします。

相談したからといって、すぐに転職活動を始めなければいけないわけではありません。まずは今の悩みを話すだけでも大丈夫です。私たちと一緒に、未来への第一歩を踏み出しましょう。