- 他責思考に陥る心理
- 他責思考を克服する考え方
- 就職活動を進める具体的なステップ
- 利用できる就職支援サービス
- 面接対策のポイント
ニートで他責思考になるのはなぜ?その心理を知る
ニートの状態が続き、自分以外の何かのせいにばかりしてしまう「他責思考」に陥ってしまうことは少なくありません。他責思考になってしまう心理的な背景は以下の通りです。
- 周囲の期待やプレッシャーを感じやすい
- 過去の失敗経験にとらわれている
- 自己肯定感が低くなりがちである
- 環境の変化を恐れている
- 完璧主義な側面がある
各項目について、詳しく見ていきましょう。
周囲の期待やプレッシャーを感じやすい
ニートで他責思考に陥る原因の一つに、周囲からの期待やプレッシャーを強く感じやすい点が挙げられます。家族や友人からの「早く就職してほしい」という言葉や、社会の目が気になり、「自分は期待に応えられていない」と感じてしまうことがあります。このプレッシャーから逃れるために、「世間が悪い」「運が悪かった」と他者に原因を求めることで、一時的に心の安定を保とうとすることがあるのです。
過去の失敗経験にとらわれている
過去の就職活動での不採用経験や、人間関係でのトラブル、アルバイトでの挫折など、過去の失敗経験が他責思考に繋がることがあります。これらの経験を「自分の能力が足りなかったから」ではなく、「あの会社の選考基準がおかしい」「あの人が悪かった」などと解釈することで、自分自身を守ろうとする心理が働きます。このような考え方が続くと、新しい挑戦をすることへの意欲も低下してしまうでしょう。
自己肯定感が低くなりがちである
ニートという状況は、どうしても自己肯定感を下げてしまいがちです。「自分には価値がない」「何もできない」と感じてしまうと、その感情から逃れるために、自分の問題を外部に転嫁してしまいます。例えば、「社会が悪いから就職できない」「自分に合った仕事がない」と考えることで、自分の無力感から目を背けようとするのです。自己肯定感が低い状態では、なかなか前向きな行動を起こすことが難しくなります。
環境の変化を恐れている
新しい環境に適応することへの不安や恐れも、他責思考につながる要因です。就職することは、生活リズム、人間関係、責任の重さなど、様々な変化を伴います。「新しい職場でうまくいかなかったらどうしよう」「また同じような失敗をしたら」といった不安から、行動を起こさない言い訳として、「今の状況は自分のせいではない」と他者に原因を求めることがあります。
完璧主義な側面がある
意外に思われるかもしれませんが、完璧主義な傾向がある人も他責思考に陥りやすいです。自分の中で理想とする「完璧な就職」や「理想の職場」があり、それが少しでも現実と異なると、「こんなはずではなかった」と感じ、その原因を周囲や社会に求めてしまうことがあります。少しの失敗も許せないため、完璧でない自分を認めたくない気持ちから、他者に責任を転嫁してしまうのです。
他責思考から抜け出すための考え方
他責思考から抜け出し、前向きな一歩を踏み出すためには、考え方を変えることが重要です。具体的な考え方として、以下の点が挙げられます。

詳しく解説していきます。
自分の感情を認識し受け入れる
他責思考から抜け出す第一歩は、自分がどのような感情を抱いているのか、そしてなぜそのような感情になるのかを正直に認識し、受け入れることです。「悔しい」「不安」「情けない」といったネガティブな感情であっても、それを否定せず、「今、自分はこう感じているんだな」と客観的に見つめることから始めます。感情を認めることで、その感情に振り回されにくくなり、冷静に状況を判断できるようになります。
小さな目標を設定し達成する
大きな目標をいきなり達成しようとすると、挫折しやすく、また他責思考に戻ってしまう可能性があります。そのため、「小さな目標」を立てて、それを確実に達成していくことが重要です。例えば、「今日は30分だけ就職情報を調べてみる」「求人サイトに一つだけ登録してみる」など、すぐにできることから始めましょう。小さな成功体験を積み重ねることで、自信がつき、自己肯定感も高まります。
感謝の気持ちを持つようにする
他責思考の人は、どうしても周りの悪い点や不満に目が向きがちです。しかし、意識的に周りの良い点や、助けられていることに感謝するように努めると、心の状態が変化します。例えば、「今日の食事を用意してくれた家族に感謝する」「友人が話を聞いてくれたことに感謝する」など、身近なことから感謝できることを見つけてみましょう。感謝の気持ちは、ポジティブな感情を生み出し、他責思考を和らげる効果があります。
ポジティブな言葉を使うようにする
普段使う言葉は、思考に大きな影響を与えます。他責思考の人は、「どうせ無理」「自分のせいじゃない」といったネガティブな言葉を使いがちですが、意識的にポジティブな言葉を選ぶように心がけましょう。「できるかもしれない」「次はこうしてみよう」など、前向きな言葉を使うことで、自然と気持ちも前向きになっていきます。言葉を変えることは、思考を変えるための大切なステップです。
完璧を求めすぎないようにする
就職活動や仕事において、完璧を求めすぎると、少しの失敗や理想とのギャップで他責思考に陥りやすくなります。「完璧でなくても良い」「まずはやってみることが大切」という考え方を持つようにしましょう。例えば、履歴書が完璧に書けていなくても、まずは応募してみる、面接で全てを完璧に話せなくても、誠意を伝えることを意識するなど、肩の力を抜いて取り組むことが重要です。
他責思考のニートが就職活動を始めるステップ
他責思考から抜け出し、就職活動を成功させるためには、具体的なステップを踏んでいくことが大切です。以下のステップで就職活動を進めていきましょう。
- まずは自己分析を始める
- スモールスタートで求人情報を集める
- ハローワークや支援機関を利用する
- 履歴書や職務経歴書を作成する
- 面接の練習を重ねる
詳しく解説していきます。
まずは自己分析を始める
就職活動の第一歩は、自己分析です。自分がどんなことに興味があり、どんな仕事に就きたいのか、どんな能力を持っているのかを把握することで、自分に合った仕事を見つけるヒントになります。過去の経験(アルバイト、学校生活、趣味など)を振り返り、「どんな時に楽しかったか」「どんな時に達成感を感じたか」「どんなことが得意だったか」などを書き出してみましょう。ノートに書き出すだけでなく、家族や友人に自分の良いところや得意なことを聞いてみるのも良い方法です。

スモールスタートで求人情報を集める
自己分析と並行して、求人情報を集め始めましょう。最初から完璧な求人を見つけようとせず、まずは「こんな仕事もあるんだな」という気持ちで、様々な求人情報に目を通すことが重要です。インターネットの求人サイトを見る、企業のホームページを見る、新聞の求人欄を見るなど、手軽にできることから始めてみましょう。興味のある業界や職種が見つかったら、そこから少しずつ深掘りしていくと良いです。
ハローワークや支援機関を利用する
一人で就職活動を進めることに不安を感じる場合は、ハローワークや地域の就職支援機関を利用することをおすすめします。これらの機関では、専門の相談員がいて、就職に関する様々なサポートをしてくれます。求人情報の紹介だけでなく、履歴書の添削、面接練習、職業訓練の案内など、一人ひとりの状況に合わせた支援を受けることができます。誰かに相談することで、安心して就職活動を進められるでしょう。
履歴書や職務経歴書を作成する
就職活動において、履歴書や職務経歴書は、自分を企業にアピールするための大切な書類です。特に、ニート期間が長い場合は、空白期間についてどのように説明するかがポイントになります。大切なのは、空白期間中に何もしなかったのではなく、何かを学んだり、将来のために準備したりしていたことをポジティブに伝えることです。例えば、資格取得のために勉強していた、ボランティア活動をしていたなど、具体的に記述しましょう。
面接の練習を重ねる
書類選考を通過したら、次は面接です。面接は、企業の人事担当者と直接話すことができる貴重な機会です。緊張するかもしれませんが、練習を重ねることで自信を持って臨めるようになります。家族や友人、またはハローワークや支援機関の担当者に協力してもらい、模擬面接を繰り返し行うことをおすすめします。質問への受け答えだけでなく、姿勢や表情、声のトーンなども意識して練習しましょう。
ニートの就職で利用できる支援とサービス
ニートの方が就職を目指す上で、様々な支援やサービスがあります。これらのサービスをうまく活用することで、就職活動をよりスムーズに進めることができます。利用できる支援とサービスは以下の通りです。
- 地域若者サポートステーション
- ジョブカフェの活用
- 就職氷河期世代支援
- 若者向けの就職支援サービス
- 就職サイト
詳しく解説していきます。
地域若者サポートステーションを利用する
地域若者サポートステーション(通称サポステ)は、働くことに悩みを抱える15歳から49歳までの若者を対象に、就職に向けた支援を行っている厚生労働省が委託した機関です。個別のキャリア相談、コミュニケーション講座、職場体験、資格取得支援など、一人ひとりの状況に合わせた様々なプログラムが用意されています。無料で利用できるため、気軽に相談してみるのがおすすめです。
ジョブカフェの活用を検討する
ジョブカフェは、若者の就職支援を専門に行う都道府県が設置する施設です。ハローワークと連携している場合も多く、職業相談、職業紹介、セミナー開催、職場体験など、幅広いサービスを提供しています。特に、自己分析や適職探しに役立つセミナーや、面接対策講座などが充実しているのが特徴です。地域によってサービス内容は異なりますが、若者の就職支援に特化しているため、初めての就職活動でも安心して利用できます。
就職氷河期世代支援を利用する
もし自分が就職氷河期世代(概ね30代半ばから40代半ば)に該当するのであれば、国や自治体が実施している「就職氷河期世代支援」のプログラムを利用することも検討できます。この支援は、正社員としての就職が困難だった就職氷河期世代の人々を対象に、個別の相談支援、職業訓練、就職先の紹介など、手厚いサポートを提供しています。専門の相談員が、一人ひとりの状況に合わせて最適な支援プランを提案してくれます。
若者向けの就職支援サービスを知る
ハローワークやサポステ以外にも、民間の若者向け就職支援サービスが多く存在します。これらのサービスは、特に未経験者やフリーター、ニートといった若年層に特化した求人情報を多く扱っているのが特徴です。専任のキャリアアドバイザーがつき、自己分析から求人紹介、履歴書添削、面接対策、入社後のフォローまで、一貫してサポートしてくれます。自分に合ったサービスを見つけることで、効率的に就職活動を進めることができるでしょう。
就職サイトをうまく活用する
インターネットの就職サイトも、就職活動を進める上で欠かせないツールです。様々な求人情報が掲載されており、自分の希望条件に合わせて検索できるため、効率的に仕事を探すことができます。未経験者歓迎の求人や、学歴不問の求人など、ニートの方でも応募しやすい求人も多数掲載されています。気になる企業があれば、企業ホームページも確認し、仕事内容や会社の雰囲気などを詳しく調べてみましょう。
ニートの就職を成功させるための面接対策
就職活動の最終関門となる面接は、特にニート期間が長い方にとっては大きな不安要素かもしれません。しかし、適切な対策をすれば、自信を持って臨むことができます。ニートの就職を成功させるための面接対策は以下の通りです。
- 清潔感のある服装を心がける
- 質問には正直かつ前向きに答える
- 入社への熱意を具体的に伝える
- 企業研究を徹底して行う
- 逆質問で意欲を示す
詳しく解説していきます。
清潔感のある服装を心がける
面接において、第一印象は非常に重要です。清潔感のある服装を心がけましょう。高価なスーツでなくても、シワがなく、サイズが合った清潔な服であれば問題ありません。髪型も整え、男性はひげを剃る、女性は派手すぎないメイクにするなど、細部まで気を配ることが大切です。面接官に「一緒に働きたい」と思ってもらえるような、爽やかな印象を与えることを意識しましょう。
質問には正直かつ前向きに答える
面接では、これまでの経歴やニート期間について質問されることがあります。正直に答えることは大切ですが、ネガティブな言い方にならないよう、前向きな姿勢で話しましょう。例えば、「なぜニート期間があったのですか?」と聞かれた場合、「これまで自分を見つめ直す時間が必要でした。その中で、〇〇のスキルを習得し、今後は社会に貢献したいという気持ちが強くなりました」のように、反省点と今後の意欲を伝えることが重要です。
入社への熱意を具体的に伝える
企業は、入社後に活躍してくれる人材を求めています。そのため、面接では入社への熱意を具体的に伝えることが非常に重要です。その企業で働くことで、自分がどのように貢献したいのか、どんなことを学びたいのかを明確に伝えましょう。「〇〇の業務に興味があり、御社でなら△△の経験を積めると確信しております」など、具体例を交えて話すと、より説得力が増します。
企業研究を徹底して行う
面接前には、企業研究を徹底的に行うことが欠かせません。企業のホームページを隅々まで確認し、事業内容、企業理念、製品・サービス、社風などを深く理解しましょう。さらに、その企業が属する業界全体についても調べておくと、より深い話ができるようになります。企業研究を通じて得た知識は、面接での質問への受け答えや、逆質問に活かせるだけでなく、入社への熱意を裏付ける根拠にもなります。
逆質問で意欲を示す
面接の最後に「何か質問はありますか?」と聞かれる「逆質問」は、入社への意欲を示す絶好の機会です。何も質問しないと、「この会社に興味がないのかな?」と思われてしまう可能性があります。企業のホームページや求人情報を見ただけでは分からないこと、実際に働く上で気になることなどを事前にいくつか用意しておきましょう。例えば、「入社後、△△のスキルを伸ばしたいと考えておりますが、御社ではどのような研修制度がありますか?」といった質問は、入社後の活躍を具体的にイメージしていることを示せます。
ニートの他責思考を克服して就職後のキャリア
他責思考を克服し、無事に就職を果たすことは、新たなキャリアを築くスタートラインです。就職後も、前向きな姿勢で仕事に取り組むことで、キャリアは大きく広がります。就職後のキャリアについて以下の点を意識していきましょう。
- 仕事で得られる経験を成長につなげる
- 新しいスキルを積極的に学ぶ
- 良好な人間関係を築く
- キャリアプランを具体的に描く
- 転職も視野に入れて長期的に考える
詳しく解説していきます。
仕事で得られる経験を成長につなげる
就職したばかりの頃は、新しいことばかりで戸惑うこともあるでしょう。しかし、一つ一つの仕事を通じて、経験を成長に繋げていく意識を持つことが重要です。成功したことはもちろん、失敗してしまったことからも学びを得ることで、着実にスキルアップできます。「あの時、こうすればよかった」と反省するだけでなく、「次はこうしてみよう」と具体的な改善策を考え、実行に移すことで、自信もついていきます。
新しいスキルを積極的に学ぶ
現代社会では、IT技術の進化やビジネス環境の変化が速く、常に新しいスキルが求められます。仕事に必要な知識やスキルだけでなく、興味のある分野や、将来役立ちそうなスキルを積極的に学ぶ姿勢を持つことが、キャリアを広げるカギとなります。会社の研修制度を利用したり、オンライン講座を受講したり、関連書籍を読んだりして、自ら学び続けることで、市場価値の高い人材へと成長できるでしょう。

良好な人間関係を築く
職場での良好な人間関係は、仕事のモチベーション維持や、困った時の助け合いに繋がります。他責思考を克服した今、自分から積極的にコミュニケーションを取り、周囲との良い関係を築くように心がけましょう。挨拶をしっかりする、困っている人がいたら手助けをする、感謝の気持ちを伝えるなど、基本的なことから実践します。良好な人間関係は、仕事の成果にも良い影響を与え、充実した社会人生活を送る上で不可欠です。
キャリアプランを具体的に描く
就職してからも、自分のキャリアプランを具体的に描くことが大切です。「〇年後にはこんな仕事ができるようになりたい」「将来はこんな自分になっていたい」といった具体的な目標を持つことで、日々の仕事へのモチベーションを高く維持できます。目標を達成するために、どんなスキルが必要か、どんな経験を積むべきかを逆算して考えることで、主体的にキャリアを形成していくことができるでしょう。
転職も視野に入れて長期的に考える
一つの会社で長く働くことも素晴らしいですが、現代では転職が珍しいことではなくなりました。もし、今の職場で自分のキャリアプランが実現できないと感じたり、新しい挑戦をしたいと思ったりした場合は、転職も視野に入れて長期的にキャリアを考えることも重要です。無理に今の会社に留まる必要はありません。自分の成長や幸福を最優先に考え、最適なキャリアパスを選択する柔軟な姿勢を持つことで、より充実した人生を送ることができます。
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