事務職はつらい？楽じゃない5つの理由と辞めたい時の対処法

事務職がつらいと感じるのはなぜ？

「事務職は楽そう」というイメージとは裏腹に、多くの人が「つらい」と感じています。なぜそのように感じてしまうのでしょうか。具体的には以下の5つの項目について解説します。

単調な作業の繰り返しで飽きてしまう

毎日決まったデータ入力や書類のコピー、ファイリングなど、同じ作業の繰り返しになりがちです。最初のうちは良くても、慣れてくると仕事に変化がなく、やりがいを感じられなくなってしまいます。「もっと新しいことに挑戦したい」「成長したい」という気持ちが強い人ほど、この単調さをつらく感じてしまうでしょう。

人間関係のストレスが大きい

事務職はオフィス内での仕事が中心で、一日中同じメンバーと顔を合わせることになります。そのため、もし苦手な人や気の合わない人がいると、逃げ場がなく大きなストレスを感じやすい環境です。例えば、営業部と経理部の板挟みになったり、特定の人の機嫌を伺いながら仕事を進めなければならなかったりすると、仕事そのものより人間関係に疲れてしまいます。

給料が上がりにくく将来が不安になる

事務職は、会社の売上に直接貢献する営業職などと違い、仕事の成果が数字として見えにくいポジションです。そのため、どれだけ頑張っても評価につながりにくく、給料が上がりにくい傾向があります。同年代の友人の給料が上がっていく中で、自分の給料が変わらないと、将来への経済的な不安を感じてつらくなることがあります。

他の部署からの雑用を押し付けられる

「事務の人って、なんだかんだ時間あるでしょ？」といった勝手なイメージから、本来の業務ではない雑用を頼まれやすいのも、つらい点の一つです。電話番や来客対応はもちろん、「これ、ちょっとお願い」と気軽に頼まれる雑務に追われて、自分の仕事が進まないなんてことも。便利屋のように扱われていると感じ、不満が溜まってしまいます。

成長を実感しにくく評価もされにくい

仕事の成果が分かりにくいため、上司から正当な評価をされているか不安になったり、自分自身でも「成長できているのかな？」と感じにくかったりします。スキルアップしている実感が湧かないと、キャリアの停滞を感じてしまい、「このままずっと同じ仕事を続けるのかな…」と将来に不安を感じてつらくなってしまうのです。

つらくても事務職を続けるメリットってある？

土日祝日に休みやすい

事務職の多くは、会社の営業日に合わせて働くため、土日祝日が休みになるケースがほとんどです。カレンダー通りに休めるので、プライベートの予定が立てやすいのが大きなメリットです。友人や家族と休日を合わせて、旅行やイベントを楽しむなど、仕事とプライベートの両立がしやすいでしょう。

体力的な負担が少なく続けやすい

一日中パソコンに向かうデスクワークが中心なので、現場仕事のように重いものを持ったり、立ちっぱなしだったりすることはありません。体に無理なく働き続けられるため、年齢を重ねても続けやすい仕事です。体力に自信がない人でも、安心して長期的なキャリアを考えられます。

未経験からでも挑戦できる求人が多い

事務職は、専門的な資格や特別な経験がなくても「未経験OK」としている求人が多いのが特徴です。そのため、高卒で社会人経験が浅い人や、他の職種から転職したい人にとって、キャリアチェンジしやすい職種と言えます。新しい業界に挑戦するための第一歩として、事務職を選ぶのも一つの手です。

基本的なPCスキルが身につく

仕事でWordやExcel、PowerPointといったオフィスソフトを毎日使うため、自然と基本的なPCスキルが身につきます。これらのスキルは、今やどんな仕事をする上でも必須と言えるもの。事務職で得たPCスキルは、どんな仕事でも役立つスキルとして、今後のあなたのキャリアの土台となってくれるはずです。

事務職を続けるデメリット

メリットがある一方で、長く続けることを考えた場合のデメリットも存在します。自分の将来を考える上で、以下の項目を理解しておくことが重要です。

詳しく解説していきます。

専門的なスキルが身につきにくい

日々の業務は決まった内容のものが多く、残念ながら他の会社や職種でも通用するような専門知識は身につきにくいです。そのため、将来もし転職しようと思った時に、アピールできるスキルが少ないと感じてしまうかもしれません。市場価値の高い人材になるためには、自分で意識的にスキルアップに取り組む必要があります。

大幅なキャリアアップは望みにくい

事務職は会社をサポートする役割のため、営業職のように成果を上げて出世していく、といったキャリアパスが描きにくい場合があります。役職のポストも限られていることが多く、大幅な収入アップも期待しにくいのが現実です。「バリバリ働いて稼ぎたい」「役職者になりたい」という人には、物足りなく感じるかもしれません。

AIに仕事を奪われる可能性がある

データ入力や書類の整理といった、ルールが決まっている単純作業は、将来的にAI（人工知能）に代わられる可能性が高いと言われています。もちろん、全ての仕事がすぐになくなるわけではありませんが、仕事がなくなるかもしれないリスクがあることは知っておく必要があります。実際に2025年10月に行われたドライバーなどノンデスクワーカー向けの求人サイトクロスワークの調査によると事務職の過半数が自分の仕事がAIに代替されると認識しているようです。人にしかできないスキルを身につけていくことが、今後さらに重要になります。

「事務職がつらい」と感じた時の対処法

今の職場で「つらい」と感じている状況を、少しでも改善するための具体的な方法を紹介します。以下の項目を試してみましょう。

仕事の進め方を工夫してみる

「どうせ同じ仕事の繰り返し…」と諦める前に、仕事の進め方を少し工夫してみませんか。例えば、一日の最初にやるべきことリストを作って優先順位をつけたり、Excelの便利な関数やショートカットキーを一つ覚えてみたり。少しでも効率的に仕事が進められるようになると、心にも余裕が生まれます。

小さな目標を立てて達成感を得る

仕事にやりがいを感じられないなら、自分でやりがいを作ってみましょう。「今週中にデスク周りを完璧に整理する」「来月までに〇〇の業務をマニュアル化して新人さんでも分かるようにする」など、どんなに小さなことでも構いません。自分で立てた目標をクリアしていくことで達成感が生まれ、仕事へのモチベーションも上がるはずです。

部署異動や役割変更を会社に相談する

もしつらさの原因が人間関係や、どうしても合わない仕事内容であるなら、思い切って上司に相談してみるのも一つの方法です。会社としても、あなたに辞めてほしいとは思っていないはず。「今の環境がつらいので、可能であれば他の部署で頑張りたい」と伝えれば、環境を変えるための一歩になるかもしれません。

信頼できる人に話を聞いてもらう

つらい気持ちを一人で抱え込むのが一番よくありません。職場の信頼できる先輩や上司、プライベートの友人や家族など、誰かに話を聞いてもらうだけでも、気持ちが楽になることがあります。「こんなことで悩んでいるのは自分だけじゃなかったんだ」と気づけたり、自分では思いつかなかったアドバイスがもらえたりします。

どうしても無理なら転職もアリ？

いろいろ試しても状況が改善されず、つらい気持ちがなくならないのであれば、転職を考えるのも大切な選択肢です。自分の心と体を守るために、以下の項目を転職の判断基準にしてみてください。

詳しく解説していきます。

改善の努力をしても状況が変わらない時

仕事のやり方を工夫したり、上司に相談したり、自分なりにできる限りの努力をしたにもかかわらず、つらい状況が全く変わらない。そんな時は、そこがあなたの頑張るべき場所ではないのかもしれません。無理にしがみつかず、環境を変えることを考えましょう。

心や体に不調が出ている時

「朝、どうしても会社に行きたくない」「理由もなく涙が出る」「食欲がなくて眠れない」といったサインは、心と体が限界を訴えている証拠です。自分の健康を最優先してください。無理して働き続けると、回復に時間がかかる深刻な状態になってしまうこともあります。まずは休むことを考え、その上で転職を検討しましょう。

やってみたい他の仕事が見つかった時

事務職として働く中で、「もっと直接人と関わる仕事がしたい」「体を動かす仕事の方が自分には合っているかも」など、他に興味のある分野が見つかったのなら、それは転職の良いタイミングです。ネガティブな理由だけでなく、ポジティブな目標を持って転職活動を始めることで、道が開けていくはずです。

事務職が合わない人に合う仕事の見つけ方

事務職が自分には合わないと感じたなら、次はどんな仕事を選べば良いのでしょうか。後悔しない仕事選びのために、以下の方法で自分に合う仕事を探してみましょう。

各項目について、詳しく見ていきましょう。

自分の得意なことや好きなことを見つめ直す

まずは自己分析から始めましょう。「人と話していると楽しい」「プラモデル作りみたいにコツコツ作業するのが好き」「じっとしているより体を動かしている方が楽」など、難しく考えずに自分の好きなことや得意なことを書き出してみてください。そこに、あなたの強みが見つかるはずです。それが、あなたに合う仕事探しのヒントになります。

体を動かすノンデスクの仕事を調べる

デスクワークが苦痛だったなら、次は体を動かす仕事に目を向けてみましょう。工場の製造ラインでモノづくりに関わったり、建設現場で建物を建てたり、ドライバーとして荷物を届けたり。体を動かすことで、仕事の終わりには心地よい疲労感と共に、毎日が充実するかもしれません。

人と直接関わる接客や営業の仕事を探す

「誰かの役に立っている」という実感がほしいなら、お客様と直接関わる仕事がおすすめです。アパレルや飲食店の販売員、ホテルのスタッフ、あるいは企業の営業職など。お客様からの「ありがとう」という一言が、何よりの大きなやりがいにつながります。コミュニケーション能力を活かしたい人にぴったりです。

専門スキルが身につく技術職を選ぶ

将来の安定を考えて「手に職をつけたい」という人には、専門スキルが身につく技術職がおすすめです。例えば、ITエンジニアやWebデザイナー、建物の施工管理、自動車の整備士など。一度スキルを身につければ、それは一生ものの財産となり、長く活躍できる武器になるでしょう。

転職を考え始めたらZキャリアに相談しよう

「事務職がつらい」と感じて、これからのキャリアに悩んだら、一人で抱え込まずにプロに相談することが、自分に合った仕事を見つける一番の近道です。

Zキャリアのエージェントに相談してみよう

「自分にどんな仕事が向いているかわからない」「転職活動って何から始めたらいいの？」そんな悩みや不安を、一人で解決するのはとても大変です。Zキャリアは、あなたと同じようにキャリアに悩む若者の転職を、全力でサポートします。

経験豊富なキャリアエージェントが、あなたの話を親身に聞いて、適性や希望に合った求人を一緒に探します。履歴書の書き方から面接対策まで、内定獲得まで徹底的にサポートするので、初めての転職でも安心です。まずは、あなたの今の気持ちを、私たちに気軽に話してみませんか。