- 「事務職ならどこでもいい」が危険な理由
- 事務職の具体的な種類
- 自分に合った会社の選び方
- 未経験から事務職へ転職するコツ
「事務職ならどこでもいい」という考えは危険?
「事務職ならどこでもいい」と考えて転職活動を始めると、思わぬ落とし穴にはまってしまうことがあります。なぜその考え方が危険なのか、具体的な理由は以下の通りです。
- 入社後にミスマッチが起こる
- スキルが身につかずキャリアに響く
- 短期間での離職につながりやすい
各項目について、詳しく見ていきましょう。
入社後にミスマッチが起こる
「どこでもいい」で選ぶと、会社の雰囲気や仕事内容が自分に合わない可能性があります。
例えば、一人で黙々と作業するのが好きなのに、電話対応や来客応対が多いにぎやかな職場だったり、逆にチームで協力しながら仕事を進めたいのに、個人作業ばかりで会話がほとんどなかったりすると、大きなストレスを感じてしまいます。
仕事内容だけでなく、職場の環境が自分に合っているかは、長く働く上でとても大切なポイントです。
スキルが身につかずキャリアに響く
簡単そうな仕事内容だけで選んでしまうと、誰でもできる雑用ばかりで、専門的なスキルが何も身につかないことがあります。
最初は良くても、将来また転職したくなった時に、履歴書に書けるようなスキルや経験がないと、キャリアアップが難しくなってしまうかもしれません。
ただ働くのではなく、自分の成長につながる仕事を選ぶことも重要です。
短期間での離職につながりやすい
「思っていたのと違った」という理由で、せっかく入社した会社をすぐに辞めてしまうことになりかねません。
短期間で仕事を辞めてしまうと、次の転職活動の面接で「またすぐに辞めてしまうのでは?」と思われてしまい、不利に働く可能性もあります。
後悔しないためにも、最初の会社選びは慎重に行いましょう。
実は色々ある!事務職の種類
一口に「事務職」と言っても、その仕事内容は様々です。自分がどんな仕事に興味があるのかを知るために、まずは事務職の具体的な種類について、以下の通り見ていきましょう。

一般事務
一般事務は、会社の幅広いサポート業務を担当します。
具体的な仕事内容は、書類の作成やデータ入力、電話・来客対応、郵便物の仕分けなど、多岐にわたります。特定の部署だけでなく、会社全体の潤滑油のような存在として、様々な人と関わる機会が多いのが特徴です。
基本的なパソコンスキルや、人と話すのが好きな方にぴったりの仕事です。
営業事務
営業事務は、営業担当者のサポート役として活躍する仕事です。
見積書や契約書といった書類の作成、商品の受発注管理、お客様からの電話対応などを行い、営業担当者がスムーズに仕事を進められるように支える、縁の下の力持ちのような存在です。
正確に書類を作成する力や、相手の状況を考えて先回りして行動する力が求められます。
経理事務
経理事務は、会社のお金に関わる仕事を担当します。
請求書の発行や伝票の整理、経費の精算、会社の入出金の管理などが主な業務です。会社の経営に関わる重要なお金を扱うため、数字を正確に扱う力や、コツコツと着実に作業を進める集中力が求められます。
簿記などの資格を持っていると、転職で有利になることもあります。
人事・労務事務
人事・労務事務は、会社の「人」に関わる仕事を担当します。
社員の入社や退社の手続き、毎月の給与計算、社会保険の手続きなど、社員が安心して働ける環境を支える重要な役割を担います。
社員の個人情報を扱うことが多いため、秘密を守れることや、正確な事務処理能力が求められる仕事です。
「どこでもいい」から卒業!自分に合う会社の選び方
自分に合わない会社を選んで後悔しないために、どんな視点で会社を選べばいいのでしょうか。「どこでもいい」を卒業し、自分らしく働ける場所を見つけるための具体的なポイントは以下の通りです。

自分の得意なことや好きなことを考える
まずは自己分析から始めることが大切です。
難しく考える必要はありません。「細かい作業を黙々とこなすのが好き」「人と話している時が楽しい」「計画を立てるのが得意」など、自分の得意なことや好きなことをノートに書き出してみましょう。
自分の性格や強みを理解することで、どんな仕事や職場環境が自分に合っているのかが自然と見えてきます。
どんな働き方をしたいかを明確にする
次に、理想の働き方を具体的にイメージすることが重要です。
例えば、「残業はなるべくしたくない」「土日祝はしっかり休んでプライベートを充実させたい」「服装や髪型が自由な職場がいい」など、あなたが仕事に求める条件を考えてみましょう。
給料だけでなく、こうした働き方の条件をはっきりさせることで、求人を探す時のブレない軸ができます。
会社の雰囲気や人間関係を調べる
職場の人間関係は非常に重要で、仕事の満足度を大きく左右します。
求人情報だけでは分からない会社のリアルな雰囲気を、企業のSNSやネットの口コミサイトなどで調べてみましょう。
また、面接の時に「職場の皆さんはどんな雰囲気ですか?」と質問してみるのも有効です。勇気がいりますが、長く働く場所だからこそ、しっかり確認しておきましょう。
福利厚生や研修制度を確認する
社員を大切にしている会社かを判断するために、福利厚生や研修制度も確認しましょう。
家賃の一部を補助してくれる住宅手当や、スキルアップのための資格取得支援制度など、福利厚生が充実しているかはチェックしたいポイントです。
また、未経験からでも安心して仕事を始められるように、入社後の研修制度が整っているかもしっかり確認しておくと、入社後のミスマッチを防げます。
自分に合う事務職を見つけるメリット
少し時間はかかっても、じっくり考えて自分にぴったりの職場を見つけることには、たくさんの良いことがあります。主なメリットは以下の通りです。
- 仕事のやりがいを感じやすい
- 長く安定して働き続けられる
- 専門的なスキルが身につく
詳しく解説していきます。
仕事のやりがいを感じやすい
自分の得意なことや好きなことを活かせる仕事なら、仕事へのモチベーションもアップし、やりがいを感じやすくなります。
周りの人から「ありがとう」と感謝されたり、自分の仕事が会社の役に立っていると実感できたりすると、仕事がもっと楽しくなり、毎日が充実するはずです。
長く安定して働き続けられる
職場の雰囲気や人間関係、働き方が自分に合っていれば、ストレスなく仕事を続けられることにつながります。
居心地の良い環境で働くことで、「この会社でもっと頑張りたい」という気持ちが自然と芽生え、長く安定して自分のキャリアを築いていくことができるでしょう。
専門的なスキルが身につく
自分の興味がある分野の事務職に就けば、将来のキャリアアップにつながる専門的な知識やスキルが自然と身についていきます。
例えば、経理事務なら経理のプロへ、営業事務なら営業の知識も身につくなど、仕事を通して成長できます。そのスキルは、あなたの将来の可能性を広げる大きな武器になります。
安易に事務職を選ぶデメリット
一方で、「どこでもいい」と安易に職場を選んでしまうと、様々なデメリットが生じる可能性があります。入社してから後悔しないために、どんなリスクがあるのか、以下の通り事前に知っておきましょう。

毎日が退屈で仕事がつらくなる
特に興味のない分野や、簡単すぎる仕事内容だと、毎日が同じことの繰り返しで仕事に行くのがどんどんつらくなる可能性があります。
成長している実感も得られず、時間だけが過ぎていくのはとてももったいないです。どうせ働くなら、少しでも「楽しい」「面白い」と感じられる仕事の方が良いはずです。
人間関係のストレスで悩む
自分と合わない雰囲気の職場に入ってしまうと、仕事に行くこと自体が大きな負担になることもあります。
分からないことがあっても周りの人に質問しにくかったり、お昼休憩の時間も気まずい雰囲気だったりすると、精神的にかなり疲れてしまいます。仕事内容と同じくらい、人間関係は重要です。
将来のキャリアアップが難しくなる
スキルが身につかない簡単な仕事ばかりしていると、数年後に転職したくなった時に将来の選択肢を狭めてしまうことになります。
年齢を重ねるにつれて、未経験の仕事に挑戦するのは難しくなっていく傾向があります。将来の自分のためにも、成長できる環境を選ぶことが大切です。
未経験から事務職への転職を成功させるコツ
事務職の経験がなくても、ポイントを押さえれば転職を成功させることは可能です。採用担当者に「この人と一緒に働きたい」と思ってもらうためのコツは以下の通りです。
- パソコンの基本スキルをアピールする
- コミュニケーション能力を具体例で示す
- ポジティブな転職理由を準備する
- 一人で悩まずプロに相談する
自信を持って転職活動に臨めるように、詳しく解説していきます。
パソコンの基本スキルをアピールする
Wordでの文書作成やExcelでの簡単な表計算など、基本的なパソコンスキルは必須です。
MOS(モス)などの資格があれば客観的なスキルの証明になりますが、必須ではありません。資格がなくても、「ExcelでSUM関数やIF関数が使えます」のように、何ができるのかを具体的に伝えられるようにしておきましょう。
コミュニケーション能力を具体例で示す
事務職は、社内外の多くの人と関わる仕事なので、コミュニケーション能力も重視されます。ただ「人と話すのが得意です」と言うのではなく、具体的なエピソードを交えて話すと説得力が増します。
例えば、「前のアルバイト先では、お客様の要望を丁寧に聞き取ることを心がけ、感謝の言葉をいただいた経験があります」といった具体的なエピソードを準備しておきましょう。
ポジティブな転職理由を準備する
面接では、必ずと言っていいほど転職理由を聞かれます。「今の仕事が嫌だから」といったネガティブな理由ではなく、前向きな姿勢を見せることが大切です。
「未経験ですが、事務職として専門性を高め、貴社に貢献したいと考えています」といった、やる気が伝わるポジティブな理由を伝えましょう。
一人で悩まずプロに相談する
自分に合う事務職が分からない、どうやって転職活動を進めたらいいか不安、という方も多いでしょう。そんな時は、転職のプロに相談するのが成功への近道です。
一人で抱え込まずに相談することで、自分では気づかなかったあなたの強みを見つけてくれたり、一般には公開されていない優良企業の求人を紹介してもらえたりすることもあります。
自分に合う職場を見つけるのは、一人では難しいと感じるかもしれません。そんな時は、転職のプロに相談するのが一番です。
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