- 定時ダッシュが悪いことではない理由
- 定時で帰りにくい職場の特徴
- 堂々と定時で帰るための仕事の進め方
- 周囲と良好な関係を保つコツ
- 定時で帰りやすい職場の探し方
定時ダッシュは悪いこと?クビになる?
「定時ダッシュ」という言葉には、どこかネガティブな響きを感じるかもしれません。ですが、本当に悪いことなのでしょうか。ここでは、定時で帰ることに関する基本的な考え方について、以下の項目で解説します。
- 定時退社は労働者の権利
- 仕事が時間内に終わっていれば問題ない
- 定時ダッシュだけでクビにはならない
各項目について、詳しく見ていきましょう。
定時退社は労働者の権利
まず知っておきたいのは、定時で帰ることは働く人の権利だということです。会社と働く人との間では、「1日に何時間働くか」「何時から何時まで働くか」というルール(労働契約)が決められています。その決められた時間(所定労働時間)が終われば、仕事を終えて帰宅するのは当たり前のことです。
残業(時間外労働)は、あくまでも特別な事情がある場合に、会社からの「命令」があって初めて発生するものです。働く人が自主的に残らなければならないという決まりは、法律上どこにもありません。
もちろん、チームで仕事をしている以上、周りの状況を全く無視して良いわけではありません。ですが、決められた時間内で自分の役割をしっかり果たしているのであれば、定時で帰ることに引け目を感じる必要は全くないのです。
仕事が時間内に終わっていれば問題ない
定時で帰るために最も大切なのは、決められた時間内に自分の仕事を終わらせることです。もし、やるべき仕事が終わっていないのに毎日定時で帰っていたら、それは周りに迷惑をかけてしまうかもしれません。その場合、周りからの印象が悪くなったり、仕事の進め方について注意されたりすることはあるでしょう。
ですが、自分に与えられたその日のタスクをきちんと完了させ、翌日の準備もできている状態であれば、堂々と帰って大丈夫です。
「定時ダッシュ」という言葉が使われるようになった背景には、「残業するのが当たり前」という少し古い考え方があったかもしれません。ですが、今は効率よく仕事を進め、時間内に成果を出すことが評価される時代に変わってきています。時間内にきっちり仕事を終わらせることは、むしろ「仕事ができる」証拠とも言えます。
定時ダッシュだけでクビにはならない
「定時で帰ったら、やる気がないと思われてクビになるんじゃないか」と心配になる人もいるかもしれません。結論から言うと、定時で帰ることだけを理由にクビ(解雇)になることはありません。
会社が働く人をクビにするには、法律で定められた正当な理由が必要です。例えば、重大なルール違反を繰り返したり、何度注意されても仕事の態度が全く改善されなかったり、といった場合です。
単に「定時で帰る」という事実だけで、その人のやる気や能力を判断し、クビにするのは不当な扱いとなります。もし、定時で帰ることで嫌がらせを受けたり、不当な評価をされたりした場合は、それは会社側の問題である可能性が高いです。安心して自分の権利を主張して良いのです。
なぜ定時で帰りにくいと感じるのか
定時で帰ることは権利だと分かっていても、実際には「帰りにくい」と感じてしまうことが多いのも事実です。その背景には、いくつかの心理的な理由や職場の環境が関係しています。具体的には、以下の点が挙げられます。
- 上司や先輩が残業しているから
- 帰りにくい職場の雰囲気があるから
- 自分の仕事が終わっていないから
- 評価が下がるのではないかと不安だから
各項目について、詳しく見ていきましょう。
上司や先輩が残業しているから
周りがまだ仕事に集中している中で、自分だけ「お先に失礼します」と言うのは勇気がいるものです。特に、上司や教育担当の先輩がまだ残っていると、「先に帰ったら失礼にあたるのではないか」「仕事を押し付けているように思われないか」と気を使ってしまうのは自然なことです。
また、若い世代にとっては、目上の人より先に帰ることに抵抗を感じる場合もあるでしょう。これは、仕事のルールというよりも、日本特有の上下関係や「空気を読む」文化が影響している部分も大きいです。
しかし、上司や先輩の仕事と自分の仕事は別です。上司には上司の、先輩には先輩の役割と仕事量があります。自分のやるべきことが終わったのであれば、必要以上に遠慮する必要はありません。
帰りにくい職場の雰囲気があるから
職場全体に「残業するのが当たり前」という空気が流れていると、定時で帰ることが「悪いこと」のように感じられてしまいます。例えば、いつも誰かが「今日も終わらないな」と愚痴を言っていたり、定時になると逆に「もう帰るの?」といった視線を感じたりする職場です。
このような環境では、たとえ自分の仕事が終わっていても、「手伝うべきかな」「何かやることありますか?」と聞かないといけないようなプレッシャーを感じてしまいます。
こうした「雰囲気」は、個人の努力だけではなかなか変えにくいものです。会社の体質や、長年染み付いた働き方が原因となっていることが多いからです。

自分の仕事が終わっていないから
もちろん、自分自身の仕事が終わっていなければ、定時で帰るのは難しいでしょう。今日中に終わらせなければならないタスクが残っているのに帰ってしまえば、翌日の自分や、場合によってはチーム全体に迷惑がかかってしまいます。
仕事の進め方が非効率だったり、時間の見積もりが甘かったりすると、結果的に時間内に仕事が終わらず、残業せざるを得なくなります。
また、日中は他の雑務に追われてしまい、自分の本来の仕事に取り掛かるのが夕方からになってしまう、というケースもあります。この場合は、仕事の進め方自体を見直す必要があるかもしれません。
評価が下がるのではないかと不安だから
「定時で帰る人=やる気がない、熱意が足りない」と会社や上司から判断されてしまうのではないか、という不安も大きな要因です。特に、キャリアの浅い若いうちは、「頑張っている姿」を見せないと評価されないのではないか、と考えがちです。
残業時間が評価の一部に含まれているような職場では、なおさらこの不安は強くなります。周りが残業して成果を上げている中で、自分だけ定時で帰っていては、給料やボーナス、将来の昇進に響くのではないかと心配になるのです。
しかし、前述の通り、本来は時間ではなく成果で評価されるべきです。この不安を解消するには、時間内にしっかり成果を出すこと、そしてそれを上司にきちんと伝えることが大切になります。
定時ダッシュを実現する仕事の進め方
周りの目を気にせず堂々と定時で帰るためには、「自分の仕事は時間内にきっちり終わらせている」という自信を持つことが不可欠です。それには、日々の仕事の進め方を工夫する必要があります。効率よく仕事を進めるための具体的な方法は、以下の通りです。
- 1日のタスクを朝のうちに決める
- 優先順位をつけて仕事を進める
- 時間がかかる仕事は早めに取り掛かる
- 集中する時間を決めて作業する
各項目について、詳しく見ていきましょう。
1日のタスクを朝のうちに決める
まず、出社したらすぐにその日やるべきことを全部書き出す習慣をつけましょう。頭の中だけで「あれとこれをやろう」と考えていると、必ず何かを忘れたり、後から急な仕事を思い出したりして焦ることになります。手帳やノート、パソコンのメモ機能など、自分が見やすい場所にリストアップするのがおすすめです。
この時、ただ書き出すだけでなく、「この作業には30分くらいかかりそう」「これは1時間必要かも」と、それぞれのタスクにかかる時間も簡単に見積もっておくと、1日のスケジュールが立てやすくなります。この「やることリスト」を作る作業自体は、5分から10分もあれば終わるはずです。
優先順位をつけて仕事を進める
書き出したタスクを、「今すぐやるべきこと」と「後でもいいこと」に分けましょう。これが優先順位付けです。すべての仕事を同じ重要度で扱ってしまうと、簡単な作業ばかり先にやってしまい、肝心な仕事が夕方に残ってしまう、ということになりかねません。
優先順位をつける基準は、「締め切りが近いかどうか」そして「重要度が高いかどうか」です。例えば、「今日中にお客さんに返事しないといけないメール」は、最優先で対応すべきです。一方、「時間があるときに整理しておこう」と思っていた資料作りは、後回しにしても問題ないかもしれません。
どの順番で手をつけるか迷ったら、「どれからやれば一番スムーズに進むか」を上司や先輩に軽く相談してみるのも良い方法です。

時間がかかる仕事は早めに取り掛かる
タスクの中には、「これは時間がかかりそうだな」「ちょっと面倒だな」と感じる仕事が必ずあるものです。こうした重たい仕事は、体力や集中力がある午前中のうちに手をつけてしまうのがおすすめです。
面倒なことを後回しにすると、心理的な負担がずっと残りますし、夕方になって「やっぱり今日中に終わらなかった」と残業する原因になります。
逆に、メールの返信や簡単なデータ入力など、あまり頭を使わなくてもできる作業は、お昼休み明けや、少し疲れてきた午後の時間帯に回すといった工夫も有効です。自分の集中力の波を理解して、仕事の順番を組み立ててみましょう。
集中する時間を決めて作業する
仕事中は、電話やメール、周りからのちょっとした質問などで、意外と作業が中断されがちです。そこで、「この1時間は絶対に集中する」という時間を自分で決めてみましょう。
例えば、「10時から11時までは、この資料作りに集中する」と決めたら、その間はメールチェックを一旦やめたり、スマホをデスクの引き出しにしまったりするのも一つの手です。
もちろん、急な電話対応や上司からの指示があれば対応は必要ですが、自分でコントロールできる範囲で「邪魔されない時間」を意識的に作ることで、作業効率は格段に上がります。ダラダラと時間をかけるのではなく、メリハリをつけて働くことが、定時退社への一番の近道です。
周りの目を気にせず帰るコミュニケーション術
仕事は一人で完結するものではありません。定時で気持ちよく帰るためには、周りの人たちとの良好な関係づくりも非常に重要です。「あの人はいつも時間内にきっちり仕事をしている」と周りに理解してもらうための、コミュニケーションのコツを紹介します。
- 普段から周りと会話しておく
- 帰る前に仕事の進み具合を報告する
- 「お先に失礼します」と挨拶する
各項目について、詳しく見ていきましょう。
普段から周りと会話しておく
何よりも大切なのは、日頃からのちょっとしたコミュニケーションです。朝の挨拶はもちろん、仕事中に何かを手伝ってもらったら「ありがとうございます」と感謝を伝えたり、お昼休みに少し雑談をしたりするだけでも、職場の雰囲気は大きく変わります。
普段ほとんど話さない人が、定時になった瞬間に黙って帰ってしまうと、「何を考えているか分からない」「協調性がない」と誤解されてしまうかもしれません。
逆に、普段から自分の仕事の状況を軽く話したり、相手の仕事を手伝えることがあれば「何かありますか?」と声をかけたりしていれば、信頼関係が生まれます。そうした関係性があれば、定時で帰る時も「あの人は自分の仕事をしっかりやった上で帰っているんだな」と、周りも自然に受け入れてくれるようになります。
帰る前に仕事の進み具合を報告する
定時で帰る前には、自分の仕事がどこまで終わったかを上司や先輩に簡単に報告する習慣をつけましょう。「今日のタスクはここまで完了しました」「この続きは明日対応します」と一言伝えるだけで、相手はとても安心します。
周りが心配するのは、「やるべき仕事が終わっていないのに帰ってしまうこと」です。きちんと進捗状況を共有しておけば、「サボっているわけではない」ことが伝わります。
また、もし今日中に終わりそうにない仕事がある場合も、早めに「ここまでやりましたが、残りは明日でも大丈夫でしょうか?」と相談することが大切です。黙って残業するよりも、状況を共有して判断を仰ぐ方が、結果的にチーム全体のためになります。

「お先に失礼します」と挨拶する
当たり前のことですが、帰る時の挨拶はハッキリと言いましょう。まだ仕事をしている人がいる中で、コソコソと帰るのは一番印象が良くありません。周りに聞こえる声で「お先に失礼します」「お疲れ様でした」と伝えるのは、社会人としての最低限のマナーです。
周りが忙しそうにしていると声をかけにくいかもしれませんが、挨拶をされて嫌な気持ちになる人はいません。むしろ、挨拶もなしに帰られる方が、周りは「無視された」と感じてしまいます。
堂々と挨拶をして帰ることで、「自分の仕事は終わったので帰ります」という意思表示にもなります。こうした小さな積み重ねが、定時で帰りやすい雰囲気を作っていくことにつながります。
定時で帰りやすい職場の見つけ方
仕事の進め方やコミュニケーションを工夫しても、会社全体の体質や雰囲気が「残業ありき」では、定時で帰ることは難しいままかもしれません。もし、今の環境を変えたい、次は定時で帰りやすい職場で働きたい、と考えるなら、転職活動の際にいくつかチェックすべきポイントがあります。
- 求人票の「残業少なめ」をチェック
- 会社の口コミサイトで雰囲気を確認
- 面接で残業について質問
各項目について、詳しく見ていきましょう。
求人票の「残業少なめ」をチェック
まず一番分かりやすいのが、求人票の「残業」に関する記載です。「残業月平均〇時間」「残業少なめ」「原則定時退社」といったキーワードが書かれているかを確認しましょう。
特に「月平均残業時間」が具体的に書かれている場合は、会社として労働時間をきちんと管理している可能性が高いです。例えば「月平均10時間」であれば、1日あたりに換算すると30分程度なので、比較的少ないと言えます。
ただし、この数字はあくまで平均です。部署によって差がある場合も多いので、これだけで判断せず、他の情報と合わせて確認することが大切です。募集要項の「働き方」や「福利厚生」の欄にも、ヒントが隠されていないかチェックしてみましょう。
会社の口コミサイトで雰囲気を確認
実際にその会社で働いている人や、過去に働いていた人のリアルな声が集まる「口コミサイト」も貴重な情報源です。求人票には書かれていない、職場の本当の雰囲気や残業の実態が書かれていることがあります。
「求人票では残業少なめとあったが、実際はサービス残業が多かった」「上司が帰るまで誰も帰れない雰囲気がある」といった具体的な書き込みがあれば、注意が必要です。
逆に、「時間内に仕事を終えることが評価される」「有給休暇も取りやすい」といったポジティブな口コミが多ければ、働きやすい環境である可能性が高まります。ただし、口コミは個人の感想なので、一つの意見として参考にし、鵜呑みにしすぎないことも重要です。
面接で残業について質問
面接は、会社側が評価する場であると同時に、こちらが会社を見極める場でもあります。面接の最後にある「何か質問はありますか?」という時間は、絶好のチャンスです。
ただし、「残業はありますか?」とストレートに聞くと、「やる気がないのでは」と誤解される可能性もゼロではありません。
聞き方としては、「1日の平均的なスケジュールを教えていただけますか?」や、「もし残業が発生する場合、月平均でどれくらいになることが多いでしょうか?」といった尋ね方がスムーズです。また、「皆さんは大体何時くらいに退社されることが多いですか?」と聞くのも、職場の雰囲気を知る手がかりになります。面接官の答え方や表情からも、会社の実態が見えてくるはずです。
今の職場で定時退社が難しいと感じたら
いろいろ工夫してみたけれど、やはり今の職場では定時で帰ることが難しい。そう感じた時には、どうすれば良いのでしょうか。我慢して働き続ける以外にも、いくつか取れる行動があります。
- まずは上司に業務量を相談
- 部署異動を希望することも考える
- 転職して環境を変えることも選択肢
- Zキャリアで自分に合う職場を探しませんか
各項目について、詳しく見ていきましょう。
まずは上司に業務量を相談
自分なりに効率化を頑張っても、どうしても仕事が時間内に終わらない場合、それは個人の能力の問題ではなく、単純に「仕事量が多すぎる」のかもしれません。
まずは、直属の上司に相談してみましょう。その際、ただ「仕事が多くて終わりません」と言うのではなく、「1日にこれだけのタスクがあり、それぞれにこれくらい時間がかかっています。工夫はしているのですが、どうしても時間内に収まりません」と具体的に伝えることが大切です。
状況が客観的に伝われば、上司も「その仕事は他の人に回そう」「この作業は優先度を下げよう」といった調整をしてくれる可能性があります。一人で抱え込まず、現状を正直に伝える勇気も必要です。
部署異動を希望することも考える
会社によっては、部署によって忙しさや雰囲気が全く違うということもよくあります。例えば、営業部門は残業が多いけれど、事務部門は比較的定時で帰りやすい、といったケースです。
もし、今の会社のことは嫌いではないけれど、今の部署の働き方が合わないと感じるなら、「社内公募制度」や「部署異動の希望」を出すことを検討してみるのも一つの手です。
すぐに希望が通るとは限りませんが、会社に自分の意思を伝えておくことで、将来的に別のポジションが空いた時に声がかかるかもしれません。今の仕事で成果を出しつつ、他の部署の情報を集めてみるのも良いでしょう。
転職して環境を変えることも選択肢
上司に相談しても改善されない、会社全体の体質が変わりそうにない。そう判断した場合は、思い切って転職し、働く環境を変えることも有力な選択肢です。
残業が当たり前の環境で我慢し続けると、心や体のバランスを崩してしまうことにもなりかねません。世の中には、定時退社を推奨し、効率よく働くことを評価してくれる会社もたくさんあります。
特に20代の若いうちは、未経験の職種や業界にもチャレンジしやすい時期です。自分の時間を大切にできる働き方を求めて、新しい一歩を踏み出すことは、決して逃げではありません。
Zキャリアで自分に合う職場を探しませんか
いざ転職しようと思っても、「どうやって自分に合う会社を探せばいいか分からない」「面接で残業のことを聞くのは勇気がいる」と不安に思うことも多いでしょう。
そんな時は、転職のプロである転職エージェントに相談するのが近道です。特に、ZキャリアはZ世代のノンデスクワーカーの転職サポートに強く、皆さんの不安や希望に寄り添ったお手伝いをしています。
Zキャリアのエージェントは、求人票だけでは分からない「実際の職場の雰囲気」や「残業の実態」といった情報も持っていることがあります。定時で帰りたいという希望を率直に伝えてもらえれば、その条件に合った求人を紹介できます。一人で悩まず、ぜひ一度Zキャリアのエージェントに相談してみてください。