- 百貨店就職が「やめとけ」と言われる理由
- 百貨店で働くメリットとデメリット
- 百貨店業界に向いている人の特徴
- 就職で後悔しないためのポイント
百貨店への就職は本当に「やめとけ」と言われるの?
百貨店への就職を考えたとき、「やめとけ」という言葉を見聞きして不安になることがあるかもしれません。なぜそのように言われるのか、具体的な理由を以下の通り解説します。
- 将来性に対する不安の声がある
- 厳しいノルマと精神的な負担がある
- 土日祝日に休めない勤務体系である
- 給与水準が低い傾向にある
各項目について、詳しく見ていきましょう。
将来性に対する不安の声がある
「やめとけ」と言われる一番の理由は、百貨店業界の将来性に対する不安からくるものです。インターネット通販が当たり前になり、欲しいものはスマホ一つで手に入る時代になりました。わざわざ百貨店に足を運ばなくても、質の良い商品が買えるようになったことで、百貨店の売上は以前よりも厳しい状況にあると言われています。
もちろん、全ての百貨店が同じ状況というわけではありません。ですが、業界全体として大きな変化の時期を迎えているのは事実です。こうした背景から、安定して長く働けるのか心配する声が上がっているのです。
厳しいノルマと精神的な負担がある
百貨店の仕事には、売上目標であるノルマがつきものです。個人や所属する売り場、店舗全体で目標が設定され、その達成に向けて日々努力することが求められます。目標を達成できたときの喜びは大きいですが、逆に達成できない日々が続くと、大きなプレッシャーを感じてしまうかもしれません。
「今日も目標に届かなかったらどうしよう」という焦りや、上司からのプレッシャーが精神的な負担になることもあります。華やかな売り場の裏側で、常に数字と向き合わなければならない厳しさがあるのです。
土日祝日に休めない勤務体系である
百貨店にとって、土日祝日や連休は最もお客様が多く訪れる「かきいれどき」です。そのため、販売員として働く場合、カレンダー通りの休みを取ることは基本的に難しいでしょう。友人や家族と休みを合わせにくく、プライベートの予定が立てづらいと感じる場面も出てきます。
シフト制勤務が基本となり、早番や遅番など勤務時間も日によって変動します。生活リズムが不規則になりがちで、慣れるまでは体調管理に気を使う必要があります。多くの人が休んでいる時に働くというスタイルが、自分に合っているかを考えることが大切です。
給与水準が低い傾向にある
憧れの百貨店で働く、という華やかなイメージとは裏腹に、給与水準は他の業界と比べて、必ずしも高いとは言えない場合があります。特に、入社してすぐの若手のうちは、仕事の大変さに見合わないと感じてしまうこともあるかもしれません。
もちろん、経験を積んで役職が上がったり、個人の販売成績が評価されたりすれば給与は上がっていきます。ですが、そこに至るまでの期間、経済的な面で少し我慢が必要になる可能性も考えておく必要があります。仕事を選ぶ上で、やりがいだけでなく給与面も重視したい場合は、慎重に検討する必要があるでしょう。
百貨店で働くことのデメリット
「やめとけ」と言われる理由以外にも、実際に働く上で知っておきたいデメリットがあります。具体的には、以下の項目について解説します。

詳しく解説していきます。
離職率が高く人の入れ替わりが激しい
百貨店業界は、人の入れ替わりが比較的激しいと言われています。先ほど触れたノルマの厳しさや不規則な勤務体系、給与面などの理由から、残念ながら早期に離職してしまう人も少なくありません。
同期がたくさんいたはずなのに、数年後には半分以下になっていた、という話も珍しくないようです。先輩が次々と辞めていく姿を見ると、自分もこの先長く働けるのだろうかと不安になってしまうかもしれません。常に新しい人が入ってくる環境は刺激的でもありますが、安定した人間関係の中でじっくり働きたい人にとっては、落ち着かないと感じる可能性があります。
顧客からのクレーム対応で疲弊する
百貨店には、様々なお客様が来店されます。丁寧な接客を心がけていても、時には理不尽なクレームを受けたり、厳しい言葉を投げかけられたりすることがあります。商品に対する不満だけでなく、接客態度や些細なことに対してお叱りを受ける場面もあるでしょう。
もちろん、お客様からのご意見はサービス向上のために重要です。ですが、あまりに厳しい要求が続くと、精神的に疲弊してしまうのも事実です。気持ちの切り替えが苦手な人の場合、クレーム対応が大きなストレスとなり、仕事に行くのが辛くなってしまうかもしれません。
体力的にハードな立ち仕事が多い
百貨店の販売員の仕事は、基本的に一日中立ちっぱなしです。華やかに見える売り場ですが、裏では商品の品出しや在庫管理で重い荷物を運んだり、広い店内を歩き回ったりと、想像以上に体力を使います。
特に、セール期間中などの繁忙期は、休憩時間も十分に取れないまま、閉店までお客様の対応に追われることもあります。足や腰に負担がかかりやすく、慢性的な疲れを感じる人も少なくありません。デスクワーク中心の仕事とは違い、体力に自信がないと続けるのが難しいと感じる場面があるでしょう。
百貨店で働くことのメリット
ここまで大変な面をお伝えしてきましたが、もちろん百貨店で働くことには大きなメリットもあります。具体的には、以下の通りです。

詳しく解説していきます。
高度な接客スキルが自然と身につく
百貨店で働く最大のメリットは、一流の接客スキルが身につくことです。百貨店には富裕層の方々をはじめ、質の高いサービスを求めるお客様が多く来店されます。そのため、言葉遣いや立ち居振る舞いなど、非常に高いレベルの接客が求められます。
日々の業務を通じて、お客様に合わせた丁寧な対応を繰り返すうちに、自然と高度な接客マナーが身についていくでしょう。このスキルは、百貨店業界だけでなく、将来どんな仕事に就いたとしても役立つ、一生ものの財産になります。
商品知識やビジネスマナーが学べる
百貨店では、担当する商品に関する深い知識が求められます。例えば、化粧品売り場なら成分やメイク方法、アパレルなら素材やコーディネートの提案など、プロとしての知識を徹底的に学びます。自分の好きな分野であれば、楽しみながら専門性を高めていけるでしょう。
また、社会人としての基本的なビジネスマナーも、研修などを通じてしっかりと教えてもらえます。正しい敬語の使い方や電話応対、お客様への手紙の書き方など、社会人としての土台を築く上で非常に良い環境と言えます。
コミュニケーション能力が向上する
販売の仕事は、ただ商品を売るだけではありません。お客様との会話の中からニーズを正確に引き出し、最適な商品を提案することが求められます。毎日たくさんのお客様と接する中で、自然とコミュニケーション能力が磨かれていきます。
初対面の人と話すのが得意になったり、相手が何を求めているのかを察する力がついたりします。こうした対話力や提案力は、仕事だけでなくプライベートの人間関係においても、きっと役に立つはずです。
百貨店業界にはどんな人が向いている?
ここまでメリットとデメリットを見てきましたが、それを踏まえて、どのような人が百貨店業界に向いているのでしょうか。以下の4つのタイプが挙げられます。
- 人と話すのが好きな人
- ファッションや流行に敏感な人
- 誰かの役に立ちたいという気持ちが強い人
- 責任感が強く目標達成意欲のある人
各項目について、詳しく見ていきましょう。
人と話すのが好きな人
何よりもまず、人と接することが好きというのが大前提になります。毎日多くのお客様と会話を交わす仕事なので、コミュニケーションそのものを楽しめる人でなければ、続けるのは難しいかもしれません。
「自分の接客でお客様に喜んでもらいたい」「人と話していると元気になれる」という人にとっては、毎日が充実感に満ちたものになるでしょう。お客様との何気ない会話の中に、仕事のヒントややりがいが隠されていることも多いです。
ファッションや流行に敏感な人
百貨店は、常に最新のトレンドが集まる場所です。アパレルやコスメ、食品など、あらゆる分野で新しい商品や情報に触れることができます。そのため、ファッションが好き、新しいものが好き、という人にとっては非常に刺激的で楽しい環境です。
自分の好きなブランドの担当になれれば、いち早く新商品に触れたり、ブランドの歴史を深く学んだりすることもできます。自分の「好き」を仕事に活かしたい、という気持ちが強い人には最適な職場と言えるでしょう。
誰かの役に立ちたいという気持ちが強い人
百貨店の仕事は、お客様の特別な瞬間をお手伝いする機会が多くあります。例えば、大切な人へのプレゼント選びや、結婚式などのフォーマルな場に着ていく服選びなど、お客様の人生の節目に関わることも少なくありません。
自分の提案した商品でお客様が心から喜んでくれた時、「ありがとう」と感謝された時には、大きなやりがいを感じることができます。「誰かの役に立ちたい」「人を笑顔にしたい」というホスピタリティ精神が旺盛な人に向いています。
責任感が強く目標達成意欲のある人
厳しいノルマがあると聞くと、ネガティブなイメージを持つかもしれません。ですが、目標に向かって努力することに面白みを感じる人にとっては、むしろモチベーションにつながります。
「どうすれば目標を達成できるか」を考え、試行錯誤しながら自分の力で売上を作っていく過程は、ゲームをクリアしていくような楽しさがあります。困難な目標であっても、責任感を持って最後までやり遂げる力がある人、目標達成に喜びを感じるタイプの人は、百貨店で大きく成長できる可能性があります。
百貨店への就職で後悔しないためのポイント
「百貨店で働きたい」という気持ちが固まってきたら、次に入社後のミスマッチを防ぎ、後悔しないためのポイントを押さえましょう。具体的には以下の通りです。

詳しく解説していきます。
企業ごとの強みや将来性を調べる
「百貨店」と一括りにせず、企業ごとの特徴をしっかり研究することが大切です。例えば、高級ブランドを多く扱い富裕層に強い百貨店もあれば、若者向けのファッションやイベントに力を入れている百貨店もあります。
それぞれの企業のホームページやニュースリリースなどをチェックして、「どんなお客様をターゲットにしているのか」「今後どの分野に力を入れていこうとしているのか」といった経営戦略を調べてみましょう。自分の興味や価値観に合う企業を見つけることが、後悔しないための第一歩です。
OB・OG訪問でリアルな情報を集める
もし可能であれば、実際にその百貨店で働いている先輩社員の話を聞く機会を持つことをおすすめします。インターネット上の情報だけではわからない、現場のリアルな雰囲気や仕事のやりがい、大変なことなどを直接聞くことができます。
大学のキャリアセンターなどを通じて、OBやOGを紹介してもらえる場合があります。少し勇気がいるかもしれませんが、「入社前に聞いておけばよかった」と後悔しないためにも、積極的に行動してみましょう。良い面だけでなく、厳しい面についても正直に質問してみることが大切です。
自分の適性とキャリアプランを明確にする
最後に、「なぜ自分は百貨店で働きたいのか」を改めて深く考えてみましょう。そして、百貨店で働くことを通じて、将来どんな自分になりたいのか、どんなスキルを身につけたいのか、キャリアプランを具体的に描いてみてください。
例えば、「接客のプロフェッショナルになりたい」「将来はバイヤーとして商品の買い付けに関わりたい」「マネジメント職に就いて店舗運営をしたい」など、具体的な目標を持つことで、就職活動の軸が定まります。自分の適性と将来の目標が、その企業の方向性と一致しているかを確認することが、ミスマッチのない就職につながります。
もし入社後に「辞めたい」と感じたら
万が一、百貨店に入社した後に「思っていたのと違った」「辞めたい」と感じてしまったら、どうすれば良いのでしょうか。焦って行動する前に、以下のステップを踏んでみましょう。
- なぜ辞めたいのか理由を整理する
- 自分の市場価値を客観的に把握する
- 転職活動の準備を少しずつ始める
詳しく解説していきます。
なぜ辞めたいのか理由を整理する
まずは感情的にならず、「なぜ辞めたいのか」その理由を具体的に書き出してみましょう。「人間関係が辛い」「ノルマが厳しい」「給料が低い」「仕事内容に興味が持てない」など、具体的な理由が見えてくるはずです。
理由を整理することで、それが今の職場で解決できる問題なのか、それとも転職しなければ解決できない問題なのかを冷静に判断することができます。例えば、人間関係の問題であれば、部署異動を願い出ることで解決する可能性もあります。
自分の市場価値を客観的に把握する
次に、百貨店での経験を通じて自分がどんなスキルを身につけたのかを考えてみましょう。高い接客スキルやビジネスマナー、コミュニケーション能力などは、他の業界でも十分に通用する強力な武器になります。
自分が今持っているスキルや経験が、転職市場でどのように評価されるのかを知ることは、次のステップに進む上で非常に重要です。自分の強みを客観的に把握することで、自信を持って転職活動に臨むことができます。
転職活動の準備を少しずつ始める
すぐに退職届を出すのではなく、まずは働きながら情報収集を始めるのが賢明です。転職サイトに登録してみたり、興味のある業界について調べてみたり、少しずつ準備を進めましょう。
転職は大きな決断です。焦って次の職場を決めてしまうと、また同じようなミスマッチを繰り返してしまう可能性があります。今の仕事を続けながら、じっくりと自分のキャリアと向き合う時間を持つことが、より良い未来につながります。
百貨店への就職に不安があるならプロに相談しよう
ここまで百貨店への就職について様々な角度から解説してきましたが、それでも一人で判断するのは不安だ、という方もいるかもしれません。そんな時は、就職・転職のプロであるエージェントに相談するのも一つの有効な方法です。
- 業界のリアルな情報を教えてもらう
- 客観的な視点でアドバイスをもらう
各項目について、詳しく見ていきましょう。
業界のリアルな情報を教えてもらう
転職エージェントは、求人票だけではわからない業界のリアルな情報を持っています。例えば、各百貨店の社風や残業時間の実態、現場の雰囲気など、一般には公開されていない内部情報を教えてもらえる可能性があります。
インターネットの情報だけでは判断が難しい部分について、プロの視点から具体的な情報を得ることで、より納得感のある企業選びができるようになります。業界全体の将来性についても、客観的なデータに基づいた見解を聞くことができるでしょう。
客観的な視点でアドバイスをもらう
自分一人で考えていると、どうしても視野が狭くなってしまいがちです。転職エージェントに相談すれば、キャリアの専門家が客観的な視点から、ご自身の強みや適性についてアドバイスをしてくれます。
自分では気づかなかったような意外な長所や、百貨店業界以外にも向いているかもしれない仕事の可能性を教えてもらえることもあります。第三者の意見を聞くことで、自分のキャリアをより広い視野で考えられるようになるでしょう。
Zキャリアのエージェントに相談してみよう
百貨店への就職を目指すべきか、それとも別の道を探すべきか、もし迷いや不安を感じているなら、一度Zキャリアのエージェントに相談してみませんか。Zキャリアは、特に若年層の就職・転職支援に強く、一人ひとりの悩みや希望に寄り添ったサポートを得意としています。
経験豊富なキャリアアドバイザーが、百貨店業界の現状から、ご自身の適性に合った仕事探しまで、親身になってお手伝いします。まだ考えがまとまっていなくても大丈夫です。まずは気軽に話してみることから、新しい一歩を踏み出しましょう。