- 新卒で経理に配属される理由
- 経理の具体的な仕事内容
- 経理を経験するメリットとデメリット
- 経理が合わないと感じた時のキャリアプラン
希望と違う経理への配属に、なぜ自分が選ばれたのか戸惑いや不安を感じていませんか。その配属には、実は会社からの期待が隠されているかもしれません。理由が分かれば、今の不安もきっと軽くなるでしょう。この記事では、新卒で経理に配属される理由から、具体的な仕事内容、そしてその経験を未来のキャリアにどう活かすかまでを詳しく解説します。経理の仕事が自分に向いているのか、それとも別の道を探すべきなのかを判断する材料が見つかります。ぜひ読み進めて、ご自身のキャリアプランを考えるヒントを見つけていきましょう。
なぜ新卒が経理に配属される?その理由とは
新卒で経理に配属されることには、会社側の様々な期待や意図が隠されています。なぜ自分が選ばれたのか、その具体的な理由を以下の通り解説します。
- 真面目で誠実な人柄が評価されている
- 数字の正確性が求められる素質がある
- 会社の全体像を把握する力が期待される
- 将来の幹部候補として育成されている
各項目について、詳しく見ていきましょう。
真面目で誠実な人柄が評価されている
経理の仕事では、信頼性が最も重要視されます。会社の大切なお金を扱う部署だからこそ、会社の機密情報を守り、真面目にコツコツと仕事に取り組める人材が求められるのです。例えば、面接での受け答えや態度、履歴書の丁寧さなどから「この人なら安心して仕事を任せられる」と判断されたのかもしれません。自分では当たり前だと思っている誠実な姿勢が、会社にとっては大きな評価ポイントになっている可能性があります。経理への配属は、人柄に対する信頼の証と受け取ることができるでしょう。
数字の正確性が求められる素質がある
丁寧な仕事ぶりが期待されていることも、経理に配属される理由の一つです。経理の仕事は、1円のズレも許されない正確さが求められます。学生時代の経験、例えば理系で数字に強かったり、細かい作業やデータ入力が得意だったり、部活動で会計係を担当していた経験があったりすると、「経理に向いているかもしれない」と判断されることがあります。正確に物事を進める力や、地道な作業を厭わない姿勢が、経理としてのポテンシャルを秘めていると期待されているのです。
会社の全体像を把握する力が期待される
会社が経営に近い視点を養うことを期待して、新卒を経理に配属するケースもあります。経理は、会社全体のあらゆるお金の流れが集まる場所です。どの部署がどれくらいのお金を使い、会社全体でどれだけの利益が出ているのか。そういった情報を日々目にすることで、自然と会社全体の動きが見えるようになります。会社としては、まずお金の流れという根幹を理解してもらい、広い視野を持った人材に育ってほしいという狙いがあるのかもしれません。
将来の幹部候補として育成されている
大企業などでよく見られるのが、ジョブローテーションの一環として経理を経験させるパターンです。これは、キャリアの土台作りとして、将来のリーダーや管理職を育てるための重要なステップと位置づけられています。会社の経営を深く理解するためには、まずお金の流れ、つまり会計の知識が不可欠です。最初に会社の心臓部である経理を経験させることで、将来どの部署に行っても通用する経営感覚を養ってもらおうという意図があります。この場合、数年後には別の部署へ異動する可能性も十分に考えられるでしょう。
経理の仕事内容を具体的に解説
「経理」と聞いても、具体的にどんな仕事をするのかイメージが湧きにくいかもしれません。経理の仕事は多岐にわたりますが、主に以下の内容が挙げられます。

各項目について、詳しく解説していきます。
日々の取引を記録し管理する
経理の最も基本的な仕事は、会社の活動を数字で記録することです。会社が商品を売ったり、備品を買ったりすると、必ずお金の動きが発生します。この一つひとつの取引を、「仕訳」という専門的なルールに従って会計ソフトなどに入力し、管理していきます。例えば、営業担当者が使った交通費の精算や、事務所で使うコピー用紙の購入費用の処理なども、この業務に含まれます。地道な作業ですが、この日々の記録が、後で説明する決算業務の基礎となる非常に重要な仕事です。
月次・年次の決算業務を行う
決算業務とは、会社の健康診断書を作成するようなものです。毎月、そして年に一度、会社の経営成績や財政状態をまとめた「決算書」という書類を作成します。月ごとの決算を「月次決算」、1年間の総まとめを「年次決算」と呼びます。日々の取引記録を元に、会社の売上や利益がどれくらいだったのか、資産や負債はどれくらいあるのかを計算し、報告書にまとめるのです。会社の経営陣が今後の経営方針を決めるための、非常に重要な情報となります。
従業員の給与計算や社会保険手続きを担う
従業員の生活を支えることも、経理の重要な役割の一つです。毎月の給与計算や、年末調整、健康保険や年金といった社会保険に関する手続きなどを行います。給与の金額を間違えたり、手続きが遅れたりすると、従業員の生活に直接影響が出てしまいます。そのため、非常に責任が重い仕事ですが、その分、会社の仲間を裏方として支えているという実感を得られる仕事でもあります。縁の下の力持ちとして、会社全体の働きやすさを支えています。
会社の資金繰りを管理する
会社の資金繰り管理とは、会社の血液であるお金の流れを管理する仕事です。会社が事業を続けていくためには、常に支払いに必要なお金が不足しないように管理する必要があります。具体的には、銀行口座の残高を管理したり、いつ、いくらのお金が入ってきて、いつ、いくら出ていくのかという「資金繰り表」を作成したりします。たとえ利益が出ていても、手元のお金がなくなってしまうと会社は倒産してしまいます。会社の存続に関わる、非常に重要な役割を担っているのです。
新卒で経理を経験するメリット
希望していなかった配属だとしても、新卒で経理を経験することにはたくさんのメリットがあります。具体的には、以下の点が挙げられます。
- お金に関する専門知識が身につく
- どの業界でも通用するポータブルスキルを得る
- 会社の経営状況を数字で理解できる
- キャリアパスの選択肢が広がる
各項目について、詳しく見ていきましょう。
お金に関する専門知識が身につく
経理の仕事を通して、一生モノの知識が手に入ります。簿記や会計、税金といったお金に関する専門知識は、仕事だけでなく、自分自身の家計管理や将来の資産形成にも役立ちます。最初は難しく感じるかもしれませんが、実務を通して学ぶことで、知識が深く身についていきます。専門的な知識は自分の市場価値を高めることにも直結するため、将来のキャリアにとって大きな強みとなるでしょう。
どの業界でも通用するポータブルスキルを得る
経理は、どんな会社にも必ず存在する部署です。そのため、経理で身につけたスキルは、特定の会社や業界だけで通用するものではありません。これは市場価値の高いスキルと言えます。例えば、将来的に転職を考えた時、製造業からIT業界へ、小売業からサービス業へといったように、全く異なる業界へ移ることも可能です。景気の変動にも比較的強く、安定して働き続けやすい職種の一つと言えるでしょう。
会社の経営状況を数字で理解できる
経理の仕事をしていると、経営者の視点が身につきます。会社の売上や経費、利益といった数字に日々触れることで、会社がどのようにして利益を生み出しているのか、今どのような状況にあるのかを客観的に理解できるようになります。最初はただの数字に見えるかもしれませんが、次第にその数字が持つ意味を読み取れるようになります。このスキルは、将来的にリーダーや管理職を目指す上でも、あるいは自分で事業を立ち上げたいと考えた時にも、非常に役立つ能力となります。
キャリアパスの選択肢が広がる
経理の経験は、多様なキャリアを描ける可能性を秘めています。経理のプロフェッショナルとして専門性を高めていく道もあれば、その知識を活かして他の職種へステップアップすることも可能です。例えば、より専門的なお金の管理を行う「財務」や、会社の未来の戦略を考える「経営企画」といった部署への道が開けます。また、会計事務所や税理士法人、経営コンサルティング会社など、より専門性の高いフィールドへ転職するという選択肢も考えられるでしょう。

新卒で経理を経験するデメリット
たくさんのメリットがある一方で、経理の仕事には大変な側面もあります。良い面と悪い面の両方を理解しておくことが大切です。デメリットとしては、以下の点が考えられます。
- 地道で細かい作業が続くことがある
- 繁忙期には残業が増える傾向にある
- 常に新しい知識の学習が求められる
- 他部署から仕事内容が見えにくい
各項目について、詳しく見ていきましょう。
地道で細かい作業が続くことがある
経理の仕事では、正確性が常に求められます。伝票の入力やチェック、数字の確認など、地道で細かい作業の繰り返しが多くなりがちです。華やかな成果が見えにくく、毎日同じことの繰り返しかのように感じてしまうこともあるかもしれません。ですが、この一つひとつの丁寧な作業が、会社の信頼を支えています。コツコツと物事を進めるのが苦手な人にとっては、少し退屈に感じてしまう可能性があります。
繁忙期には残業が増える傾向にある
経理の仕事には波があり、決算期は業務が集中します。特に、四半期ごとの決算や年度末の決算期、年末調整の時期などは、仕事量が大幅に増え、残業が続くことも少なくありません。この時期は、期限内に全ての業務を終わらせるために、チーム全体で集中して取り組む必要があります。普段は定時で帰れることが多い会社でも、この時期だけは忙しくなるというケースはよくあります。仕事のオンとオフの切り替えが大切になります。
常に新しい知識の学習が求められる
経理の仕事は、知識のアップデートが不可欠です。例えば、税金の法律(税法)は毎年のように改正されます。その変更点を正しく理解し、実務に反映させていかなければなりません。また、新しい会計基準が導入されることもあります。そのため、常にアンテナを張り、新しい知識を学び続ける姿勢が求められます。勉強することが苦手な人にとっては、少し負担に感じてしまうかもしれません。ですが、これは自分自身のスキルアップに直結する重要なプロセスです。
他部署から仕事内容が見えにくい
経理は、縁の下の力持ち的な存在です。営業職のように目に見える成果を上げたり、企画職のように新しいサービスを生み出したりするわけではないため、他部署の社員からは「普段何をしているのかよく分からない」と思われがちです。会社を支える重要な仕事をしているにもかかわらず、その頑張りが直接評価されにくいと感じ、もどかしさを覚えることもあるかもしれません。ですが、会社の経営陣や上司は、経理の重要性をしっかりと理解しています。
経理の仕事に向いている人の特徴は?
ここまで経理の仕事内容やメリット・デメリットを解説してきましたが、自分に向いているのかどうか気になるところでしょう。一般的に、経理の仕事には以下のような特徴を持つ人が向いていると言われています。
- コツコツと地道な作業が苦にならない
- 数字を扱うことに抵抗がない
- 責任感が強く真面目な性格である
- 細かい点によく気づくことができる
- 口が堅く秘密を守ることができる
各項目について、詳しく見ていきましょう。
コツコツと地道な作業が苦にならない
経理の仕事は、ルーティンワークが多いのが特徴です。そのため、集中力が武器になる人に向いています。毎日同じような作業であっても、飽きずに集中して取り組める人が求められます。派手さはありませんが、「決められたことを正確にやり遂げることに達成感を感じる」「一つのことに没頭するのが好き」という人にとっては、非常にやりがいのある仕事と言えるでしょう。
数字を扱うことに抵抗がない
経理は常に数字と向き合う仕事なので、数字へのアレルギーがないことが大切です。数学のように複雑な計算をするわけではありませんが、電卓を使ったり、エクセルで計算したりする作業は日常的に発生します。「数字を見るだけで頭が痛くなる」という人には少し厳しいかもしれませんが、「パズルのように数字のズレを見つけるのが得意」「間違い探しが好き」といった人には、その能力を存分に活かせる環境です。
責任感が強く真面目な性格である
お金を扱う経理の仕事では、最後までやり遂げる力が求められます。一度任された仕事は、途中で投げ出さずに最後まで責任を持ってやり遂げる真面目さが必要です。会社の信用に関わる重要な業務を担っているという自覚を持ち、一つひとつの仕事に誠実に向き合える人が、経理担当者として信頼されます。
細かい点によく気づくことができる
経理業務では、注意力や観察力が活きます。書類の誤字脱字や、入力された数字のわずかなズレなど、普通の人なら見逃してしまうような小さなミスに気づける能力は、非常に重宝されます。「何かおかしいな?」という違和感を察知する力は、不正の防止や業務の品質向上に直接つながります。細部まで気を配れる丁寧さが、経理としての大きな強みになります。

口が堅く秘密を守ることができる
経理部門は、高い倫理観が求められる場所です。従業員の給与情報や、まだ公開されていない会社の業績など、会社の重要な機密情報に触れる機会が非常に多くあります。そのため、職務上知り得た情報を決して外部に漏らさないという、強い倫理観と口の堅さが絶対条件となります。友人や家族であっても、仕事の話は慎重にする必要があります。信頼できる人柄であることが大前提です。
どうしても経理が合わない時のキャリアプラン
実際に働いてみて、「どうしても経理の仕事が合わない」と感じることもあるかもしれません。その場合は、無理に続けるだけでなく、他の道を考えることも大切です。その際のキャリアプランについて、以下の選択肢を解説します。
- まずは今の仕事で実績を作る
- スキルを身につけて社内異動を希望する
- 経理経験を活かせる職種へ転職する
- 未経験の分野へキャリアチェンジする
各項目について、詳しく見ていきましょう。
まずは今の仕事で実績を作る
もし「合わない」と感じても、すぐに辞めてしまうのは得策ではありません。なぜなら、最低限の経験は武器になるからです。少なくとも1〜2年、今の仕事で基本的なスキルや実績を身につけることを目指しましょう。短期間での離職は、次の転職活動で不利に働く可能性があります。「すぐに辞めてしまう人」という印象を与えかねません。まずは「経理の基礎は理解している」と言えるレベルまで頑張ることで、次のステップに進みやすくなります。
スキルを身につけて社内異動を希望する
今の会社を辞めずに、社内でのキャリアチェンジを目指すのも一つの有効な手段です。会社によっては、社内公募制度や定期的な異動希望調査があります。経理として会社のお金の流れを理解していることは、他の部署、例えば営業や企画、人事などで働く際にも必ず役立ちます。会社のことをよく知っている人材として、異動希望が通りやすくなる可能性もあります。まずは上司や人事部に相談してみるのが良いでしょう。
経理経験を活かせる職種へ転職する
経理の経験を直接活かせる別の職種へ経験を強みに転職活動をするという道もあります。例えば、営業担当者のサポート役である「営業事務」は、見積書や請求書の作成などで経理の知識が役立ちます。また、金融業界の事務職や、会計事務所のアシスタント、コンサルタントのサポート業務なども選択肢に入るでしょう。全くの未経験者として転職するよりも、経理経験があることで有利に選考を進められる可能性が高まります。
未経験の分野へキャリアチェンジする
思い切って、若さを活かして新しい挑戦をするのも良いでしょう。特に20代前半であれば、「ポテンシャル採用」といって、これまでの経験よりも将来の伸びしろを期待して採用してくれる企業がたくさんあります。「本当にやりたいことは何か」を改めて考え、ITエンジニアや施工管理、販売職や介護職など、未経験からでも始めやすい仕事にキャリアチェンジすることも十分に可能です。これまでの経理経験で培った真面目さや正確性は、どんな仕事でも評価されるはずです。
経理配属の不安はキャリア相談で解消しよう
新卒で経理に配属され、将来のキャリアに不安を感じているなら、一度キャリアのプロに相談してみるのがおすすめです。一人で悩まず、第三者の視点を取り入れることで、道が開けることがあります。
- キャリアのプロに客観的な意見をもらう
- 自分の強みや適性を再発見できる
- 非公開求人など新たな選択肢が見つかる
- Zキャリアのエージェントに相談してみよう
各項目について、詳しく見ていきましょう。
キャリアのプロに客観的な意見をもらう
転職エージェントのキャリアアドバイザーに相談すれば、客観的なアドバイスがもらえます。自分一人で考えていると、どうしても視野が狭くなりがちです。多くの人のキャリア相談に乗ってきたプロの視点から、「経理の経験はこんな風に活かせますよ」「こういうキャリアパスも考えられますよ」といった、自分では思いつかなかったようなアドバイスをもらえることがあります。自分の考えを整理する良い機会にもなるでしょう。
自分の強みや適性を再発見できる
キャリアアドバイザーとの対話を通じて、新たな自己分析ができます。これまでの経験を話す中で、自分では当たり前だと思っていたことが、実は大きな強みであることに気づかされるケースは少なくありません。例えば、「地道な作業が得意」という点を深掘りしていくと、「高い集中力と正確性がある」という市場価値の高いスキルとして言語化できるかもしれません。自分の強みを正しく認識することは、自信を持ってキャリアを歩む上で非常に大切です。
非公開求人など新たな選択肢が見つかる
転職エージェントは、一般には公開されていない「非公開求人」を多数保有しています。そのため、思わぬ優良企業に出会える可能性があります。自分一人で求人サイトを見ているだけでは見つけられないような、働きやすい環境の会社や、未経験者を積極的に採用している会社の情報を紹介してもらえることがあります。自分に合う仕事の選択肢が大きく広がるのは、エージェントを利用する大きなメリットです。
Zキャリアのエージェントに相談してみよう
経理への配属に戸惑いを感じていたり、今後のキャリアに不安があったりするなら、気軽に相談することから始めましょう。Zキャリアでは、若年層の転職支援に特化した経験豊富なキャリアアドバイザーが、親身になって話を聞いてくれます。「今の仕事を続けるべきか」「転職するとしたらどんな可能性があるのか」といった漠然とした悩みでも構いません。あなたの気持ちに寄り添い、一緒にこれからのキャリアを考えていくので、安心して相談してください。