- 内定後に配属先が変わった時の確認点
- 会社への相談・交渉の具体的な進め方
- 交渉がうまくいかない時の選択肢
- 内定辞退のメリットとデメリット
- 困った時の相談先
内定後の配属先変更で希望と違う勤務地になったらどうする?
内定後に配属先が変更になると、驚きや戸惑いを感じます。まずは冷静に状況を把握するために確認すべきポイントについて、以下の通り解説します。
- 労働条件通知書や内定承諾書の内容を見る
- 配属先変更の理由を会社に確認する
- 変更が違法になるケースを知っておく
- 口頭での約束は証拠になりにくいことを理解する
各項目について、詳しく見ていきましょう。
労働条件通知書や内定承諾書の内容を見る
まずは手元にある労働条件通知書や内定承諾書をもう一度確認しましょう。これらの書類は、会社と交わした正式な約束事です。そこに勤務地や職種がどのように書かれているかが、非常に重要になります。
例えば、「勤務地:東京本社」のように具体的に地名が書かれている(勤務地が限定されている)場合と、「勤務地:本社および全国の各事業所」のように書かれている場合があります。後者のように、将来的に他の場所で働く可能性が示されている場合は、会社側の配属先変更が契約の範囲内である可能性が高いです。
職種についても同様で、「営業職」と限定されているか、「総合職」として様々な業務に就く可能性があるのかで、状況は大きく変わります。まずは書類を見て、契約内容がどうなっていたかを正確に把握することから始めましょう。
配属先変更の理由を会社に確認する
契約書を確認したら、次に会社へ変更の理由を丁寧に聞いてみましょう。感情的にならず、「〇〇という理由で、当初お伺いしていた勤務地(または職種)を希望しておりました。今回変更になった背景や理由をお伺いしてもよろしいでしょうか?」と、あくまでも確認するという姿勢で連絡することが大切です。
会社側にも、事業計画の変更や、新入社員の適性を考慮した結果など、何かしらの事情があるはずです。理由を聞くことで、会社の状況が理解でき、自分がその変更を受け入れられるかどうかを判断する材料になります。
また、丁寧なコミュニケーションを心がけることで、会社側も誠実に対応してくれる可能性が高まります。いきなり不満をぶつけるのではなく、まずは冷静に事実確認をすることが、円満な解決への第一歩です。
変更が違法になるケースを知っておく
基本的には会社の配属命令には従う必要がありますが、中には違法と判断されるケースもあります。例えば、労働条件通知書で「勤務地を東京本社に限定する」と明確に合意していたにも関わらず、本人の同意なく大阪への転勤を命じられた場合などは、契約違反にあたる可能性があります。
また、育児や介護など、家庭の事情でどうしてもその勤務地でなければならない特別な理由がある場合、会社の配属変更が権利の濫用(やりすぎ)と判断されることもあります。
ただし、法的な判断は非常に難しいため、「これはおかしい」と感じたら、一人で抱え込まずに専門家へ相談することも考えましょう。まずは、自分のケースが契約内容と大きく異なっていないかを確認することが重要です。
口頭での約束は証拠になりにくいことを理解する
面接の場で「君の希望は〇〇勤務だね。大丈夫だよ」と言われたとしても、それが契約書に書かれていなければ法的な効力は持ちにくいのが現実です。採用担当者が個人で約束してくれたとしても、会社の正式な決定ではない可能性があります。
もちろん、口頭の約束が全く無意味というわけではありません。後の交渉で「面接の際に、〇〇様からこのように伺っておりました」と伝える材料にはなります。
ですが、「言った」「言わない」の水掛け論になってしまう可能性も高いため、やはり最も重要なのは書面にどう書かれているかです。今後のためにも、大切な約束事は必ず書面で残してもらうように意識すると良いでしょう。
配属先の変更を会社に相談・交渉する方法
希望と違う配属先になった場合、すぐに諦めるのではなく、会社に相談や交渉をすることも可能です。具体的な進め方について、以下の通り解説します。
- まずは電話かメールで正直に相談する
- 希望の勤務地で働きたい理由を具体的に伝える
- 交渉メールの具体的な書き方と例文を参考にする
- 感情的にならず冷静に話すことを心がける
- 妥協点を探る姿勢を見せる
各項目について、詳しく解説していきます。
まずは電話かメールで正直に相談する
配属先の変更について相談したいと思ったら、まずは採用担当者に連絡を取りましょう。電話かメールでアポイントを取るのが丁寧な進め方です。突然電話をかけて交渉を始めるのではなく、「内定後の配属先の件で、少しご相談させていただきたいことがあるのですが、今お時間よろしいでしょうか?」と相手の都合を尋ねる配慮が大切です。
メールの場合は、件名を「【内定者】〇〇大学 〇〇(氏名)/配属先の件についてのご相談」のように、誰からの何の連絡か一目で分かるようにしましょう。
どちらの方法でも、まずは相談したいという意思を伝えることが第一歩です。この段階では、詳細を長々と話す必要はありません。まずは話を聞いてもらう機会を作ることが目的です。
希望の勤務地で働きたい理由を具体的に伝える
会社と話す機会が持てたら、なぜその勤務地や職種を希望するのか、具体的で前向きな理由を伝えることが重要です。ただ「地元から離れたくない」「その仕事は嫌だ」と伝えるだけでは、単なるわがままだと思われてしまうかもしれません。
例えば、「〇〇支店のある地域は、貴社の主力製品のユーザーが多く、現場でお客様の声を直接聞きながら営業スキルを磨きたいと考えています」といった、仕事への意欲に繋がる理由を伝えられると、会社側も検討しやすくなります。
家庭の事情であれば、「持病を持つ家族の通院サポートが必要でして」など、正直に、ですが具体的に伝えることが大切です。説得力のある理由を準備して、自分の希望を伝えましょう。
交渉メールの具体的な書き方と例文を参考にする
相談や交渉は電話で行うこともありますが、記録として残るメールでのやり取りも有効です。特に、要点を整理して伝える上でメールは便利です。いきなり文章を考えると難しいので、まずは構成のステップを理解しましょう。

以下に簡単な例文を紹介します。これを参考に、ご自身の言葉で誠意が伝わる文章を作成してみてください。
【件名】 配属先の件に関するご相談(〇〇大学 氏名)
【本文】
株式会社〇〇 人事部 採用ご担当 〇〇様
お世話になっております。 内定をいただきました、〇〇大学の〇〇です。先日は配属先のご連絡をいただき、誠にありがとうございました。
ご連絡いただいた〇〇勤務の件ですが、 面接の際に伺っていたお話と異なっており、少々戸惑っております。
差し支えなければ、配属先が変更になった理由をお伺いできますでしょうか。
また、もし可能でしたら、当初お伺いしておりました〇〇勤務について、 改めてご検討いただくことは難しいでしょうか。
お忙しいところ大変恐縮ですが、ご返信いただけますと幸いです。 何卒よろしくお願い申し上げます。
(署名)
感情的にならず冷静に話すことを心がける
希望と違う配属先を伝えられると、ショックで感情的になってしまう気持ちも分かります。ですが、交渉の場では冷静さを保つことが何よりも大切です。不満や怒りをぶつけても、事態は良い方向には進みません。
「なぜですか!」「話が違います!」と相手を責めるような言い方ではなく、「驚いております」「戸惑っております」と、自分の気持ちを正直に、ですが落ち着いた言葉で伝えるようにしましょう。
あくまでも「相談」という姿勢を崩さず、相手の話をしっかりと聞くことが重要です。冷静なコミュニケーションが、お互いにとって納得のいく着地点を見つけるための鍵となります。
妥協点を探る姿勢を見せる
自分の希望を100%通すことだけを考えるのではなく、会社側の事情も理解し、妥協点を探る姿勢も大切です。「どうしても〇〇勤務でなければ入社しません」と頑なになるのではなく、「例えば、最初の1年間は〇〇勤務で経験を積み、2年目から希望の勤務地に移ることは可能でしょうか?」といった代替案を提示してみるのも一つの方法です。
このような提案は、会社への貢献意欲を示すことにも繋がります。自分の希望を伝えつつも、会社の事情に歩み寄る柔軟な姿勢を見せることで、担当者も「なんとかしてあげたい」と考えてくれるかもしれません。
お互いにとって良い結果になるよう、対話を通じて解決策を一緒に見つけていくという気持ちで臨みましょう。
配属先の変更が納得できない場合に考えること
相談や交渉をしても、残念ながら希望が通らないこともあります。その場合にどう考え、行動すべきかについて、以下の通り解説します。
- 変更を受け入れてキャリアをスタートさせる
- 内定を辞退する決断をする
- 内定辞退の連絡は早めに丁寧に行う
- 内定辞退の伝え方と例文を参考にする
各項目について、詳しく解説していきます。
変更を受け入れてキャリアをスタートさせる
交渉がうまくいかなかった場合、まず考えるべきは「その変更を受け入れて入社する」という選択肢です。希望と違うからとすぐに辞退を決めるのではなく、一度冷静になって考えてみましょう。
希望の勤務地や職種ではなかったとしても、その会社で働くこと自体の魅力が大きければ、入社する価値は十分にあります。もしかしたら、実際に働いてみると、予想外のやりがいや面白さが見つかるかもしれません。
また、数年後には希望の部署へ異動できる可能性もあります。長期的な視点で自分のキャリアを考えた時に、今回の配属がプラスになる可能性はないか、多角的に検討してみることが大切です。
内定を辞退する決断をする
どうしても配属先の変更に納得できず、その会社で働く自分の姿がイメージできないのであれば、内定を辞退するという決断も必要になります。これは非常に勇気がいる決断ですが、自分の気持ちに嘘をついて入社しても、後で後悔することになりかねません。
特に、勤務地が生活の基盤を大きく変えるものであったり、職種が自分のやりたいことと全く違う場合は、無理に入社しても長く続かない可能性があります。「短期離職」という経歴が残るよりは、入社前に辞退する方が賢明な場合もあります。
この決断に「正解」はありません。自分のキャリアや人生にとって、何が一番大切なのかを真剣に考え、後悔のない選択をしましょう。
内定辞退の連絡は早めに丁寧に行う
内定を辞退すると決めたら、できるだけ早く会社に連絡するのが社会人としてのマナーです。会社は入社に向けて様々な準備を進めていますし、辞退者が出れば、代わりの人を採用する必要があるかもしれません。
連絡方法は、まずは電話で直接伝えるのが最も丁寧です。担当者が不在の場合は、メールで一報を入れ、後ほど改めて電話をかけるようにしましょう。メールだけで済ませるのは、誠意が伝わりにくいため避けた方が無難です。
伝える際は、「大変申し訳ございませんが、一身上の都合により、内定を辞退させていただきたくご連絡いたしました」と、理由は簡潔に述べ、お詫びと感謝の気持ちを伝えることを忘れないようにしましょう。
内定辞退の伝え方と例文を参考にする
内定辞退の連絡は気まずいものですが、ポイントを押さえればスムーズに伝えられます。大切なのは、誠実さと感謝の気持ちです。

電話で伝える際は、以下のように話すと良いでしょう。
「お世話になっております。〇〇大学の〇〇です。人事部の〇〇様はいらっしゃいますでしょうか。(担当者に繋がったら)先日は内定のご連絡をいただき、誠にありがとうございました。大変申し上げにくいのですが、慎重に検討した結果、今回の内定を辞退させていただきたく、ご連絡いたしました。貴重なお時間をいただいたにも関わらず、このようなお返事となり大変申し訳ございません。」
このように、誠意をもって伝えれば、会社側も理解してくれるはずです。
内定を辞退して再就職活動をするメリット
内定を辞退して、もう一度就職活動を始めることにはメリットもあります。不安な決断ですが、ポジティブな側面にも目を向けてみましょう。

各項目について、詳しく解説していきます。
本当に希望する条件の会社を探せる
一度就職活動を経験したことで、自分にとって譲れない条件が明確になったはずです。勤務地なのか、職種なのか、それとも会社の雰囲気なのか。今回の経験を活かして、次の会社選びでは、その「譲れない軸」を最優先にすることができます。
なんとなくで会社を選んでいた部分があったとすれば、今度はもっと深く自己分析や企業研究ができます。妥協して入社して後悔するのではなく、心から「この会社で働きたい」と思える場所を、もう一度じっくり探せるのは大きなメリットと言えるでしょう。
遠回りに感じるかもしれませんが、結果的に自分にぴったりの会社と出会える可能性が高まります。
働くことへの価値観を見つめ直せる
今回の出来事は、自分が仕事に何を求めているのかを深く考える良い機会になります。なぜその勤務地が良かったのか、なぜその仕事がしたかったのかを改めて自問自答することで、自分のキャリアに対する考え方がより具体的になります。
例えば、「地元で働きたい」という希望の裏には、「家族との時間を大切にしたい」という価値観があるのかもしれません。あるいは、「営業がしたい」という希望には、「人と話すのが好きで、直接感謝される仕事がしたい」という思いがあるのかもしれません。
このように自分の価値観がはっきりすれば、今後の会社選びで迷うことが少なくなります。これは、これからの長い社会人生活において、非常に大きな財産となるでしょう。
より自分に合った環境でスタートできる
最終的に、自分に合った会社で社会人生活を始めることができます。合わない環境で無理にキャリアをスタートさせると、仕事へのモチベーションが上がらなかったり、早期離職に繋がったりするリスクがあります。
少し時間はかかっても、自分が納得できる環境を見つけてから働き始める方が、長期的に見ればプラスになることが多いです。前向きな気持ちで仕事に取り組めることは、スキルの習得や成長のスピードにも大きく影響します。
勇気ある決断が、より良い未来への第一歩になる可能性は十分にあります。
内定を辞退して再就職活動をするデメリット
一方で、内定を辞退して再就職活動をすることにはデメリットも存在します。決断する前に、マイナス面もしっかりと理解しておくことが大切です。
- 再び就職活動をする時間と手間がかかる
- 希望の求人がすぐに見つかるとは限らない
- 時期によっては求人数が少ない可能性がある
各項目について、詳しく解説していきます。
再び就職活動をする時間と手間がかかる
当然ですが、もう一度ゼロから就職活動をやり直す必要があります。自己分析、企業研究、エントリーシートの作成、面接対策など、一度乗り越えたプロセスを再び繰り返すのは、精神的にも時間的にも負担が大きいかもしれません。
周りの友人たちが社会人生活をスタートさせる中で、自分だけが就職活動を続けている状況に、焦りや孤独を感じることもあるでしょう。
この負担を乗り越える覚悟があるか、もう一度自分に問いかけてみる必要があります。勢いで辞退を決める前に、再挑戦の道のりを具体的にイメージしてみることが重要です。
希望の求人がすぐに見つかるとは限らない
「次こそは理想の会社を」と考えても、希望通りの求人がすぐに見つかる保証はありません。特に、勤務地や職種に強いこだわりがある場合、選択肢が限られてしまい、なかなか応募したいと思える会社に出会えない可能性もあります。
辞退した会社よりも良い条件の会社が、タイミングよく募集しているとは限りません。就職活動は縁とタイミングが大きく影響することを、改めて認識しておく必要があります。
「もっと良いところがあるはず」という期待だけで動くと、結果的にどの会社にも決まらず、時間だけが過ぎてしまうリスクも考えられます。
時期によっては求人数が少ない可能性がある
新卒採用の募集が一段落した後に就職活動を再開する場合、応募できる求人の数が限られてしまう可能性があります。多くの企業は春の入社に向けて採用活動を行っているため、時期を逃すと選択肢が狭まってしまうのです。
もちろん、通年採用を行っている企業や、第二新卒を募集している企業もありますが、新卒一括採用の時期に比べると、求人の選択肢は少なくなる傾向にあります。
希望する業界や職種によっては、次のチャンスが来るまで待たなければならないかもしれません。こうした市場の状況も考慮した上で、辞退するかどうかを判断する必要があります。
配属先の変更で悩んだら誰に相談すればいい?
一人で悩んでいると、どんどん考えが悪い方へ向かってしまうこともあります。そんな時は、信頼できる人に相談してみましょう。
- 家族や信頼できる友人に話してみる
- 大学のキャリアセンターに聞いてみる
- Zキャリアのエージェントに相談してみる
各項目について、詳しく解説していきます。
家族や信頼できる友人に話してみる
まずは、一番身近な存在である家族や信頼できる友人に話を聞いてもらうのが良いでしょう。自分のことをよく知っている人たちだからこそ、客観的で、かつ親身なアドバイスをくれるかもしれません。
特に、勤務地の変更で悩んでいる場合、家族の意見は重要です。自分の決断が家族の生活にどう影響するかも含めて、一緒に考えてもらうと良いでしょう。
また、同じように就職活動を経験した友人に話すことで、共感してもらえたり、違う視点からの意見がもらえたりすることもあります。一人で抱え込まず、まずは気持ちを打ち明けるだけでも、心が少し軽くなるはずです。
大学のキャリアセンターに聞いてみる
もし在学中であれば、大学のキャリアセンターの職員に相談するのも非常に有効な手段です。キャリアセンターは就職活動のプロであり、これまでにも同じような悩みを持つ多くの学生をサポートしてきた経験があります。
会社への交渉の仕方や、内定を辞退する場合のマナー、今後の就職活動の進め方など、具体的で専門的なアドバイスをもらうことができます。また、過去の卒業生の事例などを参考に、有益な情報を提供してくれるかもしれません。
客観的な第三者の視点から、冷静なアドバイスがもらえる場所として、ぜひ活用してみてください。
Zキャリアのエージェントに相談してみる
もし内定を辞退して、もう一度就職・転職活動をするという選択肢を少しでも考えているなら、Zキャリアのような転職エージェントに相談してみることを強くおすすめします。
転職エージェントは、ただ求人を紹介するだけではありません。キャリアのプロとして、今回の状況をどう考えるべきか、会社とどう交渉すべきか、といった根本的な悩みから相談に乗ってくれます。その上で、もし再挑戦する道を選ぶなら、非公開求人を含む多くの選択肢の中から、本当に自分に合った会社探しを徹底的にサポートしてくれます。
一人で進める就職活動は、情報収集も、面接対策も、すべてが手探りです。ですが、エージェントがいれば、心強い味方として二人三脚でゴールを目指せます。今回の悩みをきっかけに、自分のキャリアをより良いものにするため、ぜひ一度Zキャリアのエージェントに相談してみてください。